劇場公開日 2024年8月23日 PROMOTION

箱男 : 特集

2024年8月19日更新

【これが人間が望む最終形態】皆、箱男になりたいんだ
永瀬正敏&浅野忠信&佐藤浩市が、段ボール箱に入って
死闘する映画 27年前“撮影前日に製作中止になった”
伝説の作品が今、公開される【絶対に観に行くべき】

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27年前“突如撮影が中止”となりながらも、遂に日の目を見ることになった映画――それが「箱男」(8月23日公開)だ。

原作は、作家・安部公房氏が発表した小説。1997年に「鬼才・石井岳龍監督(当時:石井聰亙)×主演:永瀬正敏」で映画化が進められていたが、クランクイン前日に撮影が頓挫するという大事件が発生。長らく幻の企画となっていたのだが、映画化の“火種”は、27年間絶えていなかった!!!!

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この“伝説の作品”をスクリーンで目の当たりにできる――これって、映画の神様が授けてくれた“奇跡”じゃないか。本記事で「観れば魂がぶっ飛ぶ」唯一無二の魅力を伝えていこう。


【“箱男”になりたい人、映画館に集合】“悲劇”から27年
ついに完成した「今年最もクレイジー」な奇跡の渾身作

“箱”に入っているのは“わたし”役の永瀬正敏
“箱”に入っているのは“わたし”役の永瀬正敏

絶対に観に行ってほしい――そう強く訴えかけるのには“ワケ”がある。その理由、ここで一挙に“開封”しよう。


[絶対に観に行くべき①:衝撃の成り立ち]撮影前日に製作中止→ハリウッドで映画化企画も頓挫→27年を経て当初の主演・監督で完成…これは“世界が嫉妬した日本映画”
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上述の通り、1997年の“撮影前日に製作中止”を経て、「箱男」の原作権はハリウッドへ。巨匠リドリー・スコットの製作会社が“パイロットフィルムまで完成させていた”ようだが実現せず、世界のマーケットで「映像化は不可能だ」と囁かれるように。

そんな状況下で、27年前の“悲劇”に打ちのめされた石井監督&主演・永瀬が再集結して、念願の映画を完成させた……この背景がめちゃくちゃ胸アツ!

※頓挫から完成までの詳しい経緯は以下の記事でチェック!

【詳細記事】「箱男」企画頓挫の悲劇から27年、沈黙の期間に何があった? 当時の貴重写真&映画化までの軌跡が初公開


[絶対に観に行くべき②:原作者が“伝説の作家”]ノーベル文学賞に最も近かった安部公房 封切りは“生誕100周年”の奇跡的タイミング
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安部氏は、固定観念にとらわれない実験的かつ刺激的かつ洗練された作品の数々を生み出し、ノーベル文学賞受賞に最も近いとされていた作家。映画界との関係も密接で、62年発表の小説「砂の女」の映画版は、世界の映画祭で絶賛され、米アカデミー賞ノミネートを果たしている。

なお、映画版「箱男」が公開される2024年は「安部公房生誕100周年」のアニバーサリーイヤー!! “今”がベストの鑑賞タイミングなのだ。


[絶対に観に行くべき③:名優たちが“箱”に入る!?]27年前の“主演”永瀬正敏が参加!佐藤浩市やエミー賞候補・浅野忠信もダンボール箱にイン→絵面が凄すぎる
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主人公の“わたし”を演じるのは、27年前の主演だった永瀬正敏。当時は、箱に入って生活するほど役にのめり込んでいたようで“製作中止”が告げられた際は、ショックのあまり、俳優業復帰に数カ月を要したほど。

永瀬は、同じく27年前に共演するはずだった佐藤浩市や、「SHOGUN 将軍」でエミー賞ノミネートも果たした浅野忠信らと演技合戦を繰り広げる。しかもそれぞれが“ダンボール箱”に入りながら、だ。

佐藤浩市(左:軍医役)と浅野忠信(右:ニセ医者役)
佐藤浩市(左:軍医役)と浅野忠信(右:ニセ医者役)

時に腹の内を探り合い、死闘に興じる――あぁ“魅力”が文字では伝わりにくい!!“特異な光景”だらけであることは確約しておく。


[絶対に観に行くべき④:“今”に追いついた物語]あなたが持っているスマホも“箱”じゃない? テーマが「現代社会の矛盾」を象徴
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原作発表は1973年だが、テーマは“今”に通じている。ここが重要なポイントだ。

匿名性が担保される箱の中に“自分だけの世界”を想像し、“外側の世界”をじっと覗き見ている“箱男”。この姿、どこかで見たことがないだろうか?

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そう、スマホという“箱”に閉じこもっている現代社会の人々だ。スマホに“私だけの世界”を作り出し、そこからネットを通じて“外側の世界”に干渉していく点がそっくりと言えるだろう。

“今”について四方八方に考えを巡らせたくなるストーリー。これが、あなたの脳を凄まじい勢いで活性化させてくるぞ!


[絶対に観に行くべき⑤:海外映画祭で話題]日本公開前に“箱男”が海外を巡る “因縁の地”となったベルリンでの評価は「今年一番クレイジーな映画」
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日本封切りを前に、“箱男”は世界の映画祭ツアーへと旅立っている。

特筆すべきはベルリン国際映画祭。同地は、27年前に“企画が頓挫”した因縁の地。そこでワールドプレミアを迎えるという歴史的瞬間も訪れ、映画祭ディレクターからは「今年一番クレイジーな映画」という感想も……! これって“最高のシナリオ”じゃないですか?

本編だけではなく、製作エピソードの数々が“伝説”。こんな映画はなかなかお目にかかれないので、今回の鑑賞機会は絶対に逃さないで――!!!!


【予告編】すべてから完全に解き放たれた存在――それが“箱男”だ

【レビュー】これって「無限考察映画」じゃない?
1億通りの“答え”があるマジカルミステリーツアー

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ここからは、編集部メンバーのレビューをお届け。30代男性の編集部員は、昨夏に行われた撮影の現場取材に参加。そこで目撃した光景は脳裏に焼き付くほどインパクト大。しかも本編はさらに強烈だったようで……すっかり作品の虜だ。

●筆者紹介

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●ジャンル越境しまくりの怒涛展開! 解釈が追いつかないけど、それが“考察の快感”に繋がっていく
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2023年7月、灼熱の撮影現場――“箱”を被った男2人が激しく戦っている。どちらかが“本物”で、どちらかが“ニセモノ”。でも傍目にはわからない。だからこそ、妙に面白くて、目が離せなくて……やがて、ひとつの考えに至りました。

「この映画、とてつもなく“懐(ふところ)”が深い作品になるのではないか」と。

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完成した本編を観て、その思いは確信へ。バトル勃発の「アクション」かと思いきや、次いで緊迫の「サスペンス&スリラー」、ギャグを追及する「コメディ」にも転じ、愛への傾倒を描く「ラブ」の要素も!? ここまでジャンルを縦横無尽に越境していく映画は、初めてだったかもしれません。

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しかも各シーンのセリフや描写が語りたくなるものばかり――つまり“考察が快感になる”映画であり、各人の“答え”がすべて異なってしまう可能性も。100人いれば100通り、1000人いれば1000通り……と解釈が無限に生じる作品なんです。


●知的好奇心が超刺激されるのに“娯楽作”になってるのが凄すぎ。“箱男”に心酔し、ラストの問いかけでリピート鑑賞確定
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難解要素が乱立しているにもかかわらず「エンタメとして楽しめる」というのが、本当に不思議で、不思議で……。脳みそフル回転で思考を巡らせているはずなのに、心では“娯楽作としての楽しさ”を存分に感じていました。

何よりも“箱男”になる方法が「ダンボールをかぶるだけ」というのが最高。映画に登場するヒーロー(またはアンチヒーロー)は、いつだって遠い存在。でも、本作の“箱男”には「誰でも、気軽になれる」。ということは、鑑賞後に追体験が可能で、より映画の世界へと深く没入していくことができます。

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そもそも永瀬正敏さん、佐藤浩市さん、浅野忠信さんという超実力派が“箱”に入っているだけでどうかしている(=ベタ褒め)。しかも各々がどえらい演技力も発揮するので、ダンボール箱が写っているだけなのに名画のような“画力(えぢから)”が発現していたり、さらに「もう1回最初から観ないと……本編の“見方”が変わっちゃうじゃん!」と感じちゃうほどのラストもやってくる。


この映画、1秒たりとも“クレイジー要素”が途切れることがありません。


白本彩奈(“わたし”を誘惑する謎の女・葉子役)
白本彩奈(“わたし”を誘惑する謎の女・葉子役)

ちなみに、本作は「映画館で観る」ことで最大効果を発揮する作品なので、是非劇場へ! 映画の世界に没入し過ぎて“抜け出せなくなる”可能性を秘めていますが、生涯に一度は味わっておいた方がよいと思います。


魂のグレードが1ランクアップするような“ぶっ飛び体験”が待っていますよ!!


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