「映画館というハコから」箱男 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
映画館というハコから
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導入は不思議な可笑しみもあって面白かった。
堅苦しい言葉で難しいことを語っているようでその実ただの屁理屈、というのは、森見登美彦にも通ずる。
しかしそれは罠で、理屈で考えちゃいけなかった。
4人の登場人物はみんな変。
箱男になりたがる気持ちも、偽医者の完全犯罪とやらも、軍医の嗜好も、葉子の目的も、何も理解できない。
感情の動きも行動の理由もすべて摩訶不思議。
途中の箱vs箱や警察の取り調べは、偽医者がノートに綴った内容であると明示される。
ここで、どれが現実でどれが妄想かが曖昧になっていく。
そしてそれが完全にどうでもよくなってから、今となっては有り触れたオチが待っている。
何度も「終わりかな?」と思うくらい長く感じたし、あれやりたいだけなら100分で収めてほしい。
男性陣が初老であることで滑稽さや悲哀が増していたのは、「27年越し」の怪我の巧妙。
そちらが狂った演技をする中で、葉子の無感情芝居が対比で映えるのも見事。
テーマ性や作風が変わったり戻ったりするのは、ノートの“書き手”が変わってるから?
しかし無駄に混乱するばかりで、残ったのはどうやってしゃがんだ状態で走ってたのかという疑問。
それ以上に裸体とふくらはぎであった。
あと、超久しぶりに『箱ガンダム』思い出した。
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