「なんなら最初の夢から怖い」ドリーム・シナリオ こたーさんの映画レビュー(感想・評価)
なんなら最初の夢から怖い
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人々の夢に同じ男が出るという話。
まずこのポールという冴えない親父に、ニコラスケイジが本当にピッタリハマっている。素晴らしかったと思います。
人々の夢に出るポールと現実のポールの行動は一致していて、現実のポールが精神的に不安定になったりすると、夢のポールもどんどん暴力的になっていく。バイオハザード7のベイカーおじさんと風貌がかなり似通っているので、ホラーみがすごい。
夢がキーワードということで、ところどころぶつ切りになる演出やBGM、中途半端なカット、と不安になる要素満載。だんだんと暴力的になっていくポールも怖いところだが、当初の何もしないポールというのも不気味に感じてしまい恐ろしいと思ってしまった。
現実では何もしてないポールへの理不尽な迫害、ポールも相変わらず冴えないまま過ごし、キャリアも崩壊。挙げ句の果てには商売の対象になる始末。
そんな心ざわめく流れとは反するあのラストシーン。今まで観たどんな夢よりも穏やかで、切ないシーン。カタルシスを味わいました。
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