「社会に翻弄される中年男性の悲哀」ドリーム・シナリオ よしてさんの映画レビュー(感想・評価)
社会に翻弄される中年男性の悲哀
クリックして本文を読む
復活の兆しを見せるニコラス・ケイジの最新作。
多くの人の夢に出ることで有名人となったものの、夢の中の行動がエスカレートしていくというお話で、中年男性の危機と絡めて展開されます。
女性に誘惑されても応えられず、家族には迷惑をかけ、職場にも居場所をなくし、異国の地に旅立つ。
全体的に抑制の効いた脚本と演出で、ハリウッド本流ならもっと主人公をアゲて落として、とコメディ的な味付けをするでしょうが、本作は不条理な災厄の中で追い込まれる1人の男を淡々と描くフランス映画のような味付けです。
ラストは主人公の願いは叶うものの、シビアな現実は変わらないという皮肉な結末に涙。
コメントする