ソウルの春のレビュー・感想・評価
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後味わるい
悪は勝つ。何も前知識なしで観たので、まさかこんな結末とは…。てっきりあのかっこいい
指揮官が主人公で、悪を最後には倒すのかと、いつ倒すのか、もう映画終わるよ、と
はらはらして観ていましたが、そのまま終わりました。 悪(とされてる)の奴らが最後に
集合写真撮っていて、第11,12代大統領、と出た時には、へなっと脱力、虚無になりました。
しかし、現実とはいえ、こんな映画が製作できるのは、韓国すごい。大統領だった人達でしょう? しかし韓国の歴代大統領はなぜこんなに逮捕歴多いのか。やっぱり悪は勝ってきた国なのか。日本はどうなんだろう。わかりやすい悪ではないが、やっぱり、甘い汁吸ってる
上級国民はいるだろうな。
勝てば官軍・・・
私の頭のなかに消しゴムはなかった。내 머리 속에 지우개는 없었어요 ㅎㅅㅎ;
서울의 봄って12.12: The Dayになるんだね。日本語はそのままハングルにしたがってる訳だ。
전두환が전두광に、노태우が노태건に、장태완が이태신に、 최규하が최한규になっていたりと
あーそうだ、これはフィクションだったなと改めて思う。
昔、見た韓国テレビドラマの제5공화국が頭の中にあったものだから、どのように粛軍クーデタを描くのかと思っていたのだが、황정민と정우성を中心に、それもヒールとベビーフェイスという単純な構図で終わってしまっている。
それぞれの立場を鮮明に出しているのはわかるんだけど、どーも、漫画的な単純化だったね。わかりやすいのが김의성が演じた노재현である오국상。おそらくはこのような道化者のもとに成り立ってしまったのが、 전두환以降も続く民主の皮を被った軍事政権であったと、そしてそれがあまりにもいきあたりばったりの力づくの始まりあったということ告発したいのだろうが、だとしても、あの光州で人々の命を踏み躙ったものたちの出発点を描くには、少しばかり安易ではなかったか。
やはり、
今回この映画を見終わってもドラマ제5공화국で 전두환を演じた이덕화や、노태우を演じた서인석を忘れることはできない。
この映画は、今でも東アジアに根を下ろす하나회的な男性社会が、かつてあり、そしていまだにあることを物語ってもいるのだろうか。
っていうか、
自分の頭の中では정우성はいまだに내 머리 속의 지우개!
やっぱ消せないよね!
で、最後は
손예진氏の사랑의 불시착を見なきゃ・・てことになるの?
強さとは地位か、力か
隣国でありながらこの国の歴史、本当に何も知らなかった。新大久保で韓国コスメや韓国グルメが大流行したり、韓国発のアイドルや映画が話題を呼んだ辺り、2010年頃からようやく意識するようになり、それ以前のことは全くと言っていいほど目を向けてこなかった。
この「ソウルの春」と呼ばれた韓国民主主義の存亡を揺るがす事件に関しても知識がなく、本作を見て初めて知った。打ちのめされるほどの衝撃。こんなことがあっていいのか。そして、自分の無知さにも怖くなった。本気で1900年代から現代までの近代史を勉強しようと、心から思えた。
多少の説明はあれど日本とはかなり違う政治体制であるため、言い回しや専門的な用語を理解するのが難しく、話に着いていくのがなかなかに大変だった。それもあって勉強意欲が劇的に向上。ただ、この時代の組織の仕組みを頭に入れて挑むというのは相当ハードルが高くなるし、そこまでしなくてもいい気はする。無知だったこともこれはこれでいい楽しみ方だったと思う。
それでも、この作品の素晴らしさをもっと実感したい。そう思えたので、パンフレットを購入し、2回目の鑑賞も決意。まだまだ奥が深く、まだまだ衝撃を受けられるはず。
ここまで心を奪われてしまったのは、これが実際に起きた事件だった、というのも勿論あるのだけど、それ以上にその衝撃な事件をこの目で目の当たりにしたような、自分自身が当時の人が体感したであろう複雑な感情に襲われる秀逸な演出力と構成にあると思う。見せ方がとにかく上手い。
そして、名俳優ファン・ジョンミンとチョン・ウソンの熱量にもやられる。登場人物には結構キャラクター性があり、映画というエンタメとして存分に楽しめるよう絶妙なバランスで脚色されているが、ドキュメンタリーと言っても相違ないほどの圧倒的な緊迫感とリアリティ。どうやったらこんな化け物作れんだよ...。
国を守りたい。愛するもの達が生きるこの国を、何があっても守り切りたい。国民として、軍人として、そんな強い信念を持つイ・テシンの心意気が胸を熱くさせる。正義とは。幾度となく語られてきたこの疑問。本作は他の何倍も何十倍も重くて、苦しい。一国の中でこんなことがあっていたなんて、にわかに信じ難い。
サスペンスやアクションとして楽しめる作品に仕上がっていることが、本作一番の見どころであり、高く評価されるところ。映画としてちゃんと面白い。そう言えることすらも素晴らしい。そして、この映画が本国にて2023年の韓国映画の動員数1位に輝いたところもまた、観客の愛国心と映画に対する向き合い方に拍手を送りたい👏
日本人の多くは自分のようにこの事件に関して無知で心に留めてないはず。とにかく見て頂きたい。そして、驚いて欲しい。今となっては独自の文化で世界的に人気を集めている韓国。そんな国の知られざる、ごく最近の物語。果たして、ソウルに春は来るのだろうか。ぜひ、スクリーンで。
「銃撃がいい」
失敗したら反逆、成功したら革命
45年前の粛軍クーデターを基に脚色したフィクションとはいえ、タランティーノの描く歴史ものとは違って、結末となる史実に変更はなく、ひたすらムカつく胸クソ映画なのだが、緊張感の持続と逆転逆転の連続で142分間気が抜けないし飽きもしない。
スクリーンの中は窒息しそうなほどのおっさん濃度99.9%。序盤から似たような容姿と肩書きのおっさんが次から次へと登場するので覚えきれないのだが、事態が動いていくうちに敵味方が分かれて次第に区別がついてくる。イ司令官の軍人としての筋の通し方には感動させられるが、とにかく参謀次長がクソで、国防長官がさらにクソ。でもって、すだれハゲ全斗煥が本当にぶっ殺したくなるほどイヤな奴で、演ずるファン・ジョンミンは相変わらず最高である。
本作はじめ、近年のタクシー運転手や、1987ある闘いの真実、KCIA南山の部長たちなど、自国の現代史を描いて大ヒットというのは韓国映画の実力だろうけど、苛烈な過去を忘れないという隣国市民の意志の現れでもあるのかも。
政治と軍人とが主導権を争う話
2時間半があっという間に過ぎた
K国以外の海外字幕版・日本語字幕版は、( )表記でも良いので、実名を記して欲しかった。
K国現代史は、架空小説の様に面白いので、鑑賞しましたが、
K国の混迷は‘’過去の出来事‘’として、終焉したわけでもなく、
今でこそ"こちら側"ではありますが、政治はいまだ混沌としており
日本語字幕では「友」と訳されはしていたが、タイトルエンド曲で「アリラン(朝鮮統一歌の題名)」を連発連呼していた事でも、K国の混沌さが、よく理解できると思います。
K国現代史は、複雑であり、1番面白くもある時期なので、K国現代史を知らない人には、予習してから、本作を観る冪だと思います。
日本的に判り易く解説すると、映画の主人公は、信長を直接手にかけてはいないが、まさに明智光秀であり、ライバルが秀吉となる。
崔 圭夏10代大統領は、家康的な毛利元就の立場に近いのかもしれない。
そして、ハナ会とは、暗殺された信長的な朴正煕 9代大統領親派である。
すると「光州事件」は、「刀狩り」に相当する。
この映画を観る前に、近年 映画化され続けているK国 現代史を理解する為に「KCIA 南山の部長たち」「ある革命の真実」「タクシー運転手 約束は海を越えて」「偽りの隣人 ある諜報員の告白」と言った映画を観て、予習しておく事が良いかもしれない。
歴史の暗部を見つめようとする意志が伝わってくる
私は同時代を生きてきましたが、軍事独裁政権が続いていた韓国の内実は、新聞や雑誌「世界」などによって断片的にしかわかりませんでした。韓国の政治状況は日本にも影響があり、1973年には金大中拉致など日本の主権侵害が起きましたが、うやむやに処理されましたた。
1979年10月朴正煕がKCIA部長によって暗殺されたことは、日本人にとってもショッキングでした。韓国が民主化するかと思いきや、1980年5月光州事件と軍事政権は続いた。
70代以上の方の歴史認識の欠落を埋めるのに役立つと思います。どこまでがフィクションかは不明ですが。
全斗煥役のファン・ジョンミンはいい人過ぎて、権力欲まみれのサイコパスという雰囲気に欠けます。
当事者である全斗煥が2021年に亡くなったことも、この映画が製作された要因かもしれません。展開に勢いがあり、最後まで飽きさせません。歴史の暗部を見つめようとする意志が伝わってくる良い映画だと思います、
すごいモノを観た!
重厚かつよくできた歴史エンタメ作品
一連の流れは教科書的には知っていました。
それを一本の映画としてどのように映像化するのか、それこそが一番の関心を持って観劇しました。
ただひたすら見事であり、悪役としての全斗煥や盧泰愚の行動に怒りを覚えつつも、民主的な手続きを踏まえた上での抵抗しかできない張泰玩らの頑張りには涙します。
このような骨太のエンタメ作品がきちんと成立してヒットする韓国映画業界は素晴らしいとしか言いようがありません。
様々な問題的をしてヒットした「ラストマイル」を蔑む意図はないですが、映画に求める表現のベクトルの違いには大きな差を感じざるを得ません。
「春」が潰える物語
恥辱の季節
ヤバ。まじでヤバ。
映画としてどうこう以前に、まずベースとなった史実がヤバすぎる。
韓国の歴史に疎い人間としては「KCIA」の大統領暗殺事件の後、そこから光州事件に至るだいたいの流れを知ることができて、なるほどなーと納得した。文字通り血まみれで勝ち取った民主化だもんなぁ。。
もちろん英雄譚として盛られてる部分はあるんだろうけど、いかに韓国が恥辱の時代を経て今の自由な空気を謳歌できるようになったのか、そのために少なからぬ血が流されたことも含めて、超ハードかつ誇り高い歴史の一端を垣間見ることができた。
観終わって劇場を出る人たちはみな、重いため息と沈黙に包まれていた。
そりゃそうだ、こんな題材をちゃんとスターを使って娯楽大作に仕立てちゃうんだから、韓国映画ヤバすぎるでしょ。。
内容は韓国における2.26事件であり、序盤は押井守の「パトレイバー2 」を連想した。そこにナウシカとしてのチョン・ウソンが舞い降りる…のだがしかし。
登場人物が多いしだいたい軍服なので敵味方の見分けがつかなくなるとか細かい問題はあるけど、後半に行くに従って解消するし、とにかくそれどころじゃない。
みんな大好きファン・ジョンミン、今回ふと松田優作みがあるなあと気づいた。顔が似てるというより、親しみやすいそのへんのニーチャンて感じなのに、なに考えてるかわかんなくて怖いとか、狂犬ぽい役が似合うとか、全体的に体型がヒョロっとしてるとか…長生きしてね!
帰り道、思わずその辺を歩いてる人に全員観て!と言いたくなった。ていうか観て!
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