「如何にしてこんな奴を大統領にしてしまったか」ソウルの春 sironabeさんの映画レビュー(感想・評価)
如何にしてこんな奴を大統領にしてしまったか
1979年10月26日、独裁者パク・チョンヒ大統領が暗殺される。民主化の機運が高まる中で、チョン・ドゥグァン保安司令官は軍内の秘密組織「ハナ会」を率いて、粛軍クーデターを決行。彼と対立する首都司令官イ・テシン少将は、それを阻止しようと。
独裁者が暗殺されたのもつかの間、再び独裁者が生まれた韓国の悲劇。プラハの春に因んだ、ソウルの春。しかしどちらもその後は夏ではなく、再び冬へ。何度も阻止できそうなところがあったものの、できなかったのが残念でならない。韓国は、さらに7年民主化が遠のくことに。ソウルオリンピック開催の決定するなどしていた、チョン大統領がそこまで独裁政治をしていたとは知りませんでした。
物語の終盤の、緻密でヒリヒリした緊迫感がすごい。分刻み秒刻みの克明な時系列の描写に驚きました。「日本のいちばん長い日」を思い出しました。
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