劇場公開日 2024年8月23日

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「ファン・ジョンミンが演じる全斗煥のキャラクターが何とも魅力的な悪人だった」ソウルの春 mac-inさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ファン・ジョンミンが演じる全斗煥のキャラクターが何とも魅力的な悪人だった

2025年3月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

難しい

ちょっと違和感があったけど、なかなかの力作。
日本でこんな映画は作られないと思った。まあここまでの政治的な動きは日本ではないよね。

1979年12月、韓国ソウルで発生した軍事クーデターをフィクションを交えて描いている。
この時代は、ちょうど学生時代だったので良く覚えている。
この映画の違和感は、のちに大統領になる主役の全斗煥(映画では名前を変えている)があまりにも悪人に描かれている点。

対立軸を明確にしてわかりやすくしたせいなのか。
その上、よく知られている役者を使って、キャラの設定もかなりカリカチャされているように見える。
善、悪という二元論的なのはどうかと思う。
(もう一方の主役の首都防衛司令官は善人で軍人の鑑のような描き方)

全斗煥を全くの悪と決めつけて描くのは、それだけ韓国国民にはこの大統領に嫌悪感があるのかもしれない。

彼は何を思って軍事クーデターを起こしたのか。その点がわからなかった。ただただ権力奪取のためにクーデターを行ったのか?ならばそこまでになる意思はどこで作られたのか。
事実だったから、そう描いた、のではなく、何を考え、何を思って、あれだけの無謀な政権奪取をしたのか、その点が知りたかった。

ただ、ファン・ジョンミンが演じる全斗煥のキャラクターが何とも魅力的な悪人だった。

mac-in
talismanさんのコメント
2025年3月6日

魅力的な悪人!いい表現です!

talisman