「少し怖いアンパンマン」それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン 守屋ことさんの映画レビュー(感想・評価)
少し怖いアンパンマン
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単純な話、普段当たり前に人の嫌がることや邪魔をするバイキンマンが美化されていることには若干の違和感。
ロングヒットのアンパンマンだから、ネタの捻出的にも仕方ない面もあるように思うが、子供向け映画なだけに、気になる点はやっぱり気になる。
別にバイキンマンは嫌いではない。そういうキャラクターだから。
ただ、あれだけ丁寧で胆力のいる作業工程を行えるバイキンマンが普段はみんなが困ることをしている、というのはかなり問題に思う。重ね重ね言うが、バイキンマンが思いやりのあることをするのが問題なわけじゃない。才能のある人が嫌がらせをするのは道理に思う。できない人や弱い人の気持ちがわからないから。でも不屈の精神で努力ができて、怖い相手にも立ち向かえる、そんな人が普段は自分勝手に立ち振る舞い、人をいじめているのは問題に思う。それはサイコパス的だから。そういう意味では“意図せず”描かれていないところの闇が深すぎるように思う。そう思うくらい良質な作業工程を踏んでたように感じた。
そもそも、すいとる象もバイキンマンの自業自得。気に入らないで物事を進める人を肯定するには少しチープで子供騙しに思う。見た目に騙されるな、と子供たちには思う。これはいい話じゃないぞ、と。
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