「ウマ娘トレーナーもそうでないスポーツエンタメ好きにもぜひ!」劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」 natsukaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ウマ娘トレーナーもそうでないスポーツエンタメ好きにもぜひ!

2024年5月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

まったりとウマ娘をプレイしている1プレーヤー(トレーナー)、競馬はウマ娘から勉強中という立場からのあくまで個人的な感想です。

・主観
・とても面白かったです! 鑑賞後にウマ娘プレーヤーとして以上にアスリート(馬場馬術)の端くれとして心を動かされました。
そしてウマ娘のプレーヤーであったがゆえによりこの作品を楽しめてよかったという満足感も最高でした
特典ももちろんですが映画単体としてももう何回かは観にいきます

・シナリオ
・主人公にフォーカスし、敢えて中途半端な掘り下げをしなさすぎず描いた選択はウマ娘を未プレイの方にもアスリートとしての主人公を描いたスポーツ作品として
情報過多になり過ぎずよかったと感じます。
掘り下げをし続けていたらむしろ未プレイの方は尺に耐えられなくなるでしょうしプレイヤーの方は退屈になり、作品としてもターゲット層としてもブレてしまいます

・一方でウマ娘プレーヤーならよりクスッとできるサービス要素や解像度が上がるシーンもそれなりにあり、ここはプレーヤーに許されたの特権かなと
ただしこれは本作に限らず歴史に詳しい方が歴史モノを、原作小説がある作品の映画化を既読組がより楽しめるのと同じレベルですのでご安心して作品単体としてみて頂けると個人的には感じました

その他の点
・音質はこれから複数劇場を回りますがちょっと厚みが欲しかったです。聞こえやすさ重視にしたのでしょうが映像に対し効果音やワイガヤの中低域が
迫力不足でもったいなかった印象。TV作品とあまり音作りが変わっていないのが少し残念。

・演出
作画、特に背景の描きこみへの限界と言う点もあり、それが演出の効果を狭めている感じはありますが上手く取捨選択してまとめていると思います
もう少し奥行きをうまく使った構成に挑戦してもいいかもです。
終盤はもう少しシリアス強めでもよかったかなと思いつつ「当事者ではない中立なキャラはそんなものだよね」と言う温度感が上手くでておりそこは好みが分かれるかもしれません。

・演技
各キャラの声優さんは好みが分かれるので言及は控えます。
山本昌さんが過去作からどんどん上手くなっていてこれからも期待です。
声優さんを起用しないと自然とも取れますがぼそぼそ感が出てしまい没入感が薄れるケースがありますが、
同氏はその中庸と言うところまでになってきており自然に楽しめました。これからも楽しみです。

・ウマ娘、競馬を知らなくても楽しめるか?
短い尺の中で世界観、ウマ娘とは? と言う説明も含め説明臭い表現を最低限に抑えつつ上手く表現していると思います

そもそもプレーヤーもウマ娘とは? については劇中冒頭の情報…ないしそれ以下くらいしか情報がない中でゲームに放り込まれています
ファンタジー映画ですからその割り切りや良しと自分は感じました

そして一から十まで説明して!と言うターゲットよりエンタメとして構成し、興味を持ってプレイしてみようかな? と言う層にフォーカスするのは戦略としては正しいと感じます

・競馬に関してですが、逆にレース結果などがわからない分楽しめる羨ましさの方があるかなと

以上を踏まえるとむしろ一番楽しめるのは競馬の知識なしから映画観劇→ウマ娘でマンハッタンカフェ、アグネスタキオンシナリオをプレイと言うのが一番楽しめるかもしれません

・今後への期待
他作品の話をするのは筋違いかもしれませんが第三期での様々なリリースされてくる馬たちにフォーカスし、史実を意識しすぎた結果、話が散漫になりドラマ性が薄れ、かつゲームの
宣伝要素として唐突に見せ場のシーンで未登場のウマ娘の名前を出して来たり、
短編(Road to the top)でシリアスなシーンを表現しようと表情を移さなかった結果胸部が
映り続け話が頭に入ってこないなどの点は上手く経験値から改善されていると思います。

最後に
・ポップコーンとラバーコースターセットの売り切れが早すぎるのが最大の欠点かと
事前チェックが甘かったと言えばそれまでなのですが再販をぜひ希望します!(切望)

とりあえずフジキセキの勝負服タペストリーとバインダーを買いました。
フェイスタオルも飾るのには良さそうなのでやっぱり次回観劇時に買いに行こうかなと。

natsuka