「こんなスポ根が見たかった」劇場版「ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉」 ryuさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5こんなスポ根が見たかった

2024年5月25日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

まずレースシーンの作画や音響による迫力がとんでもない。ただ走ってるだけと侮れないほど演出が多彩でかっこよく見ていて全く飽きないです。ただ前作と比較すると戦術面とか技術面とかの描写が少ないかもとは感じました。全くないわけでもないし今作の作風や主役の性格に合わせて意図的にそうしているのかなとも考えられるし個人的にはアリだと思いますが賛否ありそう。

ネタバレしない範疇で内容を語るとジャングルポケットとフジキセキとアグネスタキオンの関係性がとにかく魅力的。単純な人間関係というだけではなく「ウマ娘」という種族ならではの在り方、価値観、本能が全面に出た特殊な関係性でもあります。だからといって理解できないかと言われればそんなことはないんですよね。むしろ彼女たちの感じているものに引き込まれるような不思議な感覚を味わえました。

あとはいろんなウマ娘がちょくちょく映り込むのでファンの方なら何度も見て自分の好きなキャラがいるか探してみるのも良さそうですね。また前作でかなり過酷な運命と戦っていたアドマイヤベガが今作でかなりはっちゃけてそれを軽く流すカレンチャンの関係には感慨深いものがありました。

そしてちょくちょく薄いとか言われてるダンツフレームの人物像。これ個人的には凄く良いと思ってます。ネタバレになりそうなんでぼかしますが「誰よりも純粋にウマ娘である」のがダンツ最大の魅力だと思います。

マンハッタンカフェ等の扱いがあまり良くなかったりすることや一部速足すぎる展開もあるなど不満もありますが、それを覆すほどに独特な世界観に引き込まれ視聴後には思わず走りたくなるほどの熱さがある作品です。

ryu