「終わりの見えないカルト2世問題を扱った衝撃作」ゆるし ケイタさんの映画レビュー(感想・評価)
終わりの見えないカルト2世問題を扱った衝撃作
元2世の自分にとって心がちぎれるぐらいの衝撃作。
自分を含めて、主人公と同じ心境を味わってきた宗教2世の仲間たちは沢山いるし、その誰もが、未だに解決していない、つまりどこまで行っても救いがないのだ。
この映画はそれをリアルに描いていた。
常にカルトの教えに縋り続け、極めて狂信的且つ狭量で不憫な母親の元に育った娘が主人公。
その一人娘にひたすらに焦点を当て、人の怖さ、哀しさ、寂しさ、その全てが詰まった期待以上の力作だと思う。
これが、初監督、初脚本、初主演の若干23歳の監督作品とは決して思えないし、むしろ開始直後からすぐさま劇中に没入してしまい終始、前のめりで観続ける事ができた。
だから、これから観られる方は、そういう前情報を全く意識しないで観てほしい作品。
劇中で主人公すずのラストのセリフは、震える魂からの渾身の叫びだった。。。
たぶん、すずは相手の反応を予め分かっていたのかもしれない。
だから、間髪いれずにあの言葉が出てきたのだと。。。。
(是非ネタバレを見ずに実際に会場に足を運んでこの映画を観られる事をおススメいたします)
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