フォールガイのレビュー・感想・評価
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スタントマンの方々いつもありがとう
予告を見て感じた話よりは、少しスケールの小さな話だったけれど、どこか懐かしさも感じる、アメリカンポップコーンムービーでした。
映画を見た後に調べたら、1980年代に放送されたテレビドラマ「俺たち賞金稼ぎ!!フォール・ガイ」を映画としてリメイクした作品なんですね。この懐かしさはそれかと腑に落ちました。
スタントマンが演技ではなく本当にアクションするという発想が面白い。演技は出来ても実戦はどうなのか?という問題はひとまず置いておいて、スタントマンならではのアクションが続き見応えがありました。
改めてスタントマンという職業の方々がいるから、私たちは素晴らしい作品に出会えるんだなーと感謝の想いでいっぱいになります。ありがとう。いつかアカデミー賞でもスタントマンの方がスポットライトを浴びる賞ができて欲しいなー!
エンドロール中の、この作品でのスタントマンの方々の映像は見応えがあって最高。こういうエンドロール大好きです!ギネスにも認定された、車が8回転半も回転するシーンは、なぜこれで怪我が無いのか不思議すぎました。スタントマンって本当にすごい!
リアルスタント万歳!
最近ちょうど、こういう映画が観たい気分だった。アクションがすごくて音楽が最高で、テンポがよくてストーリーが簡単で、ちょいちょい笑わせてくれる。ポップコーンムービーでありつつ、深い映画愛が散りばめられている、そんな映画。デヴィッド・リーチ監督らしさへの期待に、監督はきちんと応えてくれる。
VFXが当たり前の技術になった現代、映画の中でアクロバティックな場面を目にすると、すごい映像だなあという感情の片隅に「でも肝心なとこはまるっとVFXかもなあ、そうだろうなあ」という視点がちらつくようになってしまった。
そんなことが脳裏をよぎるのは映像技術の進化の弊害だという気がする。もちろんキャストの安全が第一だし、大人の事情もあるだろうし、VFXならではの素晴らしい映像体験もある。
だが、体を張ったスタントシーンに感じる生々しいスリルや、スタントダブルの演技から滲み出る気迫はやはり替えがきかないものだ。
本作はそんな唯一無二の映像を作り出す陰の立役者、スタントダブルたちへの賛歌でもある。そこ必要か?というところまでこってり山盛りのアクション、スタントが堪能できる。
主人公コルトがスタントダブルを務めるスター俳優トムに笑った。あなた、トム・クルーズのパロディですよね? 「走り方が変」とイジられたところで私の推測は確信に変わった。cruiseからの安直な連想でriderみたいなことだろう。
それにしても酷い扱われよう(褒め言葉)。「記憶力がメメント並み」で部屋が付箋だらけってところでもう笑った。ライダーは最初から印象が悪く、蓋を開けても結局悪党。しかも現実のトム・クルーズとは違って、自分でスタントは一切できないという設定。演技は下手くそだし(「下手くそな演技」という演技をしているアーロン・テイラー=ジョンソンはナイスです)。
これは、トム・クルーズがガチでスタントをこなすことを全世界が知っているからこそできるイジり方では? ガチかどうかはっきりしないアクション俳優がモデルだと、ジョークにならないような……
その他かなりいろいろな映画のオマージュや名言が埋め込まれていたようだ(多分全部はわからなかった)。「マイアミ・バイス」はドラマも映画も見ていないのでピンとこなかった、残念。
ブレードランナーネタのユニコーンや、カーアクションにも難なく付き合う犬のジャン=クロード(・ヴァン・ダムですよね)が個人的には特にツボだった。
コルトとジョディの恋愛の機微は、ジョディの監督作品「メタルストーム」について2人が語る言葉の中で、ダブルミーニング的に表現される。リアルな会話よりテンポ重視な演出が本作によく合っている。
砂漠の惑星が舞台の「メタルストーム」という80年代の映画が実在するようだが、これまた観ていないのでどこまで寄せているのかよくわからなかった。ぱっと見「DUNE」と「マッドマックス」あたりを混ぜたような感じだったが。
ラストで登場し、意味ありげにクローズアップされる男女の警官は、本作の元になった80年代のドラマ「俺たち賞金稼ぎ!!フォール・ガイ」でコルトを演じたリー・メジャースとジョディ役だったヘザー・トーマスである。
爆発とアクションが過剰に山盛りだが、あれはサービスだ。だってスタントの映画だもの。ただの新米映画監督であるジョディがやたらと肉弾戦に強いのも、アクション大盛りサービスの精神だからあれでいい。
本作の本当の主役は、普段黒子に徹しているスタントダブルや、スタント技術を支えるスタッフたちの勇気やテクニックだ。劇中、キャノンロールの回転数が新記録だと騒いでいたが、あれは実際にギネス記録を更新している(これまでのギネス記録は「007/カジノ・ロワイヤル」の7回転だった)。
彼らの真剣勝負が生み出す本物の迫力映像は、映画館での鑑賞一択。スタントシーンに携わる人々への敬意を新たにせずにはいられない。
現場で汗を流すひとたちへの讃歌
かろうじてオリジナルのテレビドラマを覚えてる者としては、キャラの名前はともかく全然違う話じゃね?よくあるエピソード0的な話になの?と思って観ていた。そもそもドラマ版はスタントマンが本業の主人公たちが賞金稼ぎを兼業していて毎回なにかしらの事件に巻き込まれるみたいな内容だったはず。映画版は、スタントマンに全振りじゃないですか!
じゃあ、と割り切ったものの、それほどクオリティが高いとは思えない脚本ではある。しかし、劇中で撮影している映画にしても、この映画そのものにしても、A級とは限らない作品でいかにスタントチームががんばっていることか。ああ、つまりはこの映画は、われわれがつい見過ごしがちなスタントワークが、どれだけの技量と情熱によって成り立っているかを描いているわけで、そのためには凝ったプロットとかは余計なのかも知れない。
われわれはついアクション映画を観てお話がずさんとかどっかで見たことあるようなアクションだとか言いがちだけれど、どんな現場でも、必ずプロのチームならではの仕事が存在してるわけで、改めて縁の下のスタントやほかのパートのスタッフ陣へリスペクトが湧いてきた。というか、マジで感動すらした。お話が馬鹿げていれば馬鹿げているほど、職人たちの一流の仕事が際立つ仕掛けというか、そこまで監督が意図してるのかはわからないけれど、楽しい大ウソのために身体を張っているひとたちの仕事は素晴らしいなと、素直すぎる感想を抱いた次第です。
あ、最後に出てきたリー・メジャースとヘザー・トーマスのカメオ出演、高齢者には嬉しいけどどれだけのひとが気づいたのだろうか。
生身のアクションを体現し、なおかつ俯瞰的でもある快作
本作に触れながらこみ上げたのは、80年代や90年代に浴びるほど観た、汗と火薬の匂い満載のアクション映画たちの記憶だ。当時はお約束のようにカタルシス優先の超現実的アクション描写がねじ込まれることだらけだったように思う。翻って『フォールガイ』はそんな時代を支えた裏方に多大な敬意を払いつつ、かつて絵空事だったアクションにこそ最大のリアリティを与え、それを核として大胆に物語を構築する。すなわち従来とは真逆のアプローチを持った企てだ。その上、ゴズリングが『ラ・ラ・ランド』において歌とダンスで魅了したように、本作もあらゆる感情がアクションを介して一途に表現される。かくも豊かな言語と文法を安全かつ自在に駆使できるのはデヴィッド・リーチか、チャド・スタエルスキくらいのもの。アクションへ向けた熱いラブレターでありつつ、新時代へ向けての決意表明でもある、まさに転換期に生まれるべくして生まれた快作と言えそうだ。
逆転勝利のカタルシスを3回ぐらい味わえる
1980年代にシーズン5まで続いた米人気ドラマ「俺たち賞金稼ぎ!!フォール・ガイ」をリメイクした映画だそう。日本ではシーズン2まで放映されたきりで、配信サービスで全シリーズ視聴できるようにしてほしいと願うほど、良い出来の映画版だった。
スタントマン出身のデビッド・リーチ監督のスタント愛が伝わってくるのは皆が言う通りだが、127分の尺でストーリーをテンポよく語るドリュー・ピアースの脚本もお見事(「アイアンマン3」「ワイルド・スピード スーパーコンボ」などを手がけた娯楽活劇が得意の脚本家のようだ)。並みの脚本ならこの逆転劇でハッピーエンド、みたいなシーンからまた一波乱、そして再び逆転といった感じで、終盤での主人公のコルト側と敵側の目まぐるしい駆け引きと奮闘でたっぷり楽しませてくれる。コース料理でメインディッシュを味わって普通に満足していたら、第2のメイン、さらに第3のメインと出てきて驚喜させられる感じ、といったら伝わるだろうか。
スタントマンを主人公にした映画としては、バート・レイノルズ主演の「グレートスタントマン」、本作と同じくライアン・ゴズリングが主演した「ドライヴ」あたりがよく言及されているが、個人的にはターセム監督作「落下の王国」(原題はTha Fall)も忘れないでと声を大にしたい。こちらの主人公ロイは撮影中の事故で入院した状態のまま話が進むので、スタントマンとしての彼の活躍は少ないのだけれど、ラストに流れるサイレント時代のスタントシーン集からやはりスタント愛が伝わってくるし、何より本編の映像美が格別。「フォールガイ」とは趣向が違うものの、Fallつながりでもあるし、「落下の王国」を未見ならぜひこちらもあわせてどうぞ。
サムズアップ!
コメディ、ロマンス、アクションと3拍子揃ったスタントマンに敬意を表した映画。元はTVドラマ『俺たち賞金稼ぎ!!フォール・ガイ』を映画化したものらしい。そのTV版の主人公コルト役リー・メジャースやジョディ版ヘザー・トーマスも警官役でカメオ出演してるとか。カメオ出演といえば、ジェイソン・モモアも美味しいところを総取りしてる感があったけど、彼もまたカメオ。
キッスの「ラヴィン・ユー・ベイビー(I Was Made fo Lovin' You)」がテーマ曲扱いで何だか嬉しくなってくる。他にAC/DCやテイラー・スウィフトなどが挿入曲で使われ製作陣の音楽趣味がわかる。なぜだか“loving you”が多いな・・・
映画製作の現場の雰囲気がよく伝わってくるし、有名映画タイトルや有名俳優の名前がポンポン出てくるので映画ファンにとってはたまらない。犬のジャン・クロードが大活躍したり、スタントマンだけじゃなく映画を支えている人たちが活躍するのは微笑ましい光景だ。またエンドロールでは本物のスタントの映像も見られるし、序盤の撮影時にキャノンロールのギネス記録を達成するなど興味深いシーンが多い。
殺人事件に巻き込まれた本筋は単純なものだったけれど、劇中劇「メタルストーム」にも惹かれてしまうし、製作現場のスタッフの視点でも観ることができると思う。個人的には映画のタイトルが全てわかったので嬉しかった。さすがに『ラスト・オブ・モヒカン』の台詞はわからなかったけど・・・
アクション映画がもっと好きになる
デヴィッド・リーチ監督は自身がスタントマンとして体を張ってきたこともあり、彼ほどこの映画にぴったりな監督はいない。
正直、スタントマンの存在をあまり意識せず映画を観てきたことを申し訳なく思った。子どもの頃、ジャッキー・チェンの映画のNG集を観ながら、家族で「痛そう〜!!」と笑って観ていた自分も、大人になり改めてスタントマンという仕事について考えてみた時、心にグッとくるものがあった。
前半の落下後のラブストーリーラインはありきたりで、個人的にはのめり込むのに少し時間がかかったが、コメディ要素満載で、アクション映画への愛が溢れる今作は、楽しく見れるのに、やる時は本気で観客をあっと驚かせてくれるワンランク上のアクションコメディ。何より、こういう映画制作への愛が溢れる映画が大好きだ。
映画制作に関わる人全てにあっぱれ!👏
裏方に光を当てた映画
これは…
映画は祭りだ!
表に立つ主役たちより、支えて造る裏方たちが活躍する、映画作り愛に満ちたアクションコメディー。
劇中劇中劇の様な展開の妙に、様々な過去作品のパロディーに引用。撮影現場を見せてくれたりもする本作は、映画好きにとってなんかもうニヤケが止まらない要素てんこ盛りだった。
加えてロマンスを軸にサスペンスもあり、という盛り盛りなスジ立て。ちょっとややこしい気もするが、アクションありきで進む物語じゃないんだよ、と言いたいのはよく伝わった。
最後などまさに「映画は祭りだ」を地で行く爆破、爆破、爆破のハリウッドど真ん中のド派手展開。
CG多用の時代も撮影はこれが原点と魅せてくれる。
ヒリヒリのきわどいスタントにある泥臭さ、汗臭さをプロフェッショナルで包んで華麗と届けられた感じがしてとにかくシビレた。
爆破繋がりなら、東映もハチャメチャ、こんなのやればいいのに。
わたしが近頃見ないだけか、こうしたある種おバカ映画が少ないように感じている。それだけに一種、清涼感すら覚える本作だった。
エミリー・ブラントもライアン・ゴズリングもコメディーがうまい。
ユニコーンが見切れ続けるシーンが妙にウケた。
単に面白い(^^)
攻めたアクションと笑いは最強
ユニコーンが見えなくなったら
悪かないけど
面白くないとは言わないけどライアン・ゴズリングとエミリー・ブラント使うならもうちょっと深い話を期待しちゃうよね。しかもトムライダー役は逆に無名俳優なのかと思ったら何とアーロン・テイラー・ジョンソン、彼はビートルズの映画やった頃のはかない美しさがすっかり失われてしまって言われないと分からない。ライアン・ゴズリングってドライブとかやってた頃のダークな感じをすっかり失ってしまって年取って今さらただのハンサムくんになってるのは何か計算があるのだろうか?このパッカーンと明るいハンサムくんではニコラス・ウィンディング・レフン映画には出れないよなー...もったいない。でもラストの本当のスタントマンの映像はちょっと感動。
愛がある映画
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