「期待通りに期待を超えて来た。」フォールガイ がばちょうさんの映画レビュー(感想・評価)
期待通りに期待を超えて来た。
予告編と監督と配役から察して、これくらいの満足度かなあ、それだったら見に行ってもいいかなあ。それくらいのぼんやりとした期待感に、足は中々劇場に向かず。
そんな折に、台風が来る来ないでモヤモヤしていた休日は、頭を空っぽにしてスカッとするにはこの上なく絶好の好機。逃す手はないと行って来ました。
そしたら、ごめんなさい、面白かった!
『ブレットトレイン』の監督さんだったので、ある程度の満足は想定内ではあったのですが、それをフワッと軽やかに飛び越えらえたような。
その「フワッと」の源泉は、「愛」。
主演があの2人なのでラブコメ要素は問題なくイヤミもなく絵になるとして、それ以外にも、スタントマンを始めとした映画製作陣へのリスペクトや、挿入されるBGMやパロディネタからも感じたし、珠玉のエンドロールも然り、あとこっからは個人の妄想として、テンポや手法、カメラワークからも「愛」が感じられて。
それも、「見て見て」アピールではなく、にじみ出て来る「愛」。
外に向かって発信されるでなく、内側に向けての自己愛。
自分達を愛せて、仲間を、業界をリスペクトしつつ楽しんで作られた作品が、面白くないわけがない。
その辺り、『ブレットトレイン』にも通ずる感覚。あの作品も、本編は勿論面白かったけれど、そこかしこから匂い立つ「愛」や「楽しさ」に、傑作として押し上げられていた気がしている。
あくまで個人が感じたままの妄想であり、根拠もエビデンスもないのだけど、モヤモヤしてた人間が嬉々として褒めちぎりたくなる作品なのだと、ちょっとでも皆様に伝われば幸いです。
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