「破天荒な主人公のクライムムービー」RHEINGOLD ラインゴールド ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
破天荒な主人公のクライムムービー
主人公カターの生誕時のエピソードから少年時代〜青年時代〜大人へ、と、丁寧に描いています。
ミュージシャンとして大成する物語というよりは、
カターの半生を描いた作品だと思いました。
ドイツへ移民として暮らしていますが
(そこに至るまでも丁寧に描いている)、
やはり扱いは厳しいものがありますし、
両親の離婚を機にグレていくところあたりは、
わからないでもないと思いました。
グレた少年時代から犯罪に手を染めていく青年期は
ちょっとコミカルな演出も入れつつ
軽快なテンポで話が進んでいくあたりは
小気味がよかったです。
私としては後半に父親との再会から、刑務所での音楽制作、CDにサインをするシーンにカタルシスを
感じました。
ラスト近くの娘との会話はイマイチな受けこたえで
肩すかしでしたし、最後の最後も、これいる!?と
感じたシーンでした。
それにしても余談ですが、
シリアの刑務所は環境が酷かったです。
特にトイレ事情には閉口ですね。
刑務所だからしょうがないとはいえ、
あまりに悪劣な環境だと、
病気が蔓延してしまったりで、よほど大変なことに
なる気がしましたね。
序盤から中盤にかけて丁寧に描いているがゆえに
ちょっと長いかなと思うました。
もうちょっとコンパクトな方が良かったです。
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