劇場公開日 2024年3月29日

「破天荒な主人公のクライムムービー」RHEINGOLD ラインゴールド ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5破天荒な主人公のクライムムービー

2024年4月27日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

主人公カターの生誕時のエピソードから少年時代〜青年時代〜大人へ、と、丁寧に描いています。
ミュージシャンとして大成する物語というよりは、
カターの半生を描いた作品だと思いました。

ドイツへ移民として暮らしていますが
(そこに至るまでも丁寧に描いている)、
やはり扱いは厳しいものがありますし、
両親の離婚を機にグレていくところあたりは、
わからないでもないと思いました。

グレた少年時代から犯罪に手を染めていく青年期は
ちょっとコミカルな演出も入れつつ
軽快なテンポで話が進んでいくあたりは
小気味がよかったです。

私としては後半に父親との再会から、刑務所での音楽制作、CDにサインをするシーンにカタルシスを
感じました。
ラスト近くの娘との会話はイマイチな受けこたえで
肩すかしでしたし、最後の最後も、これいる!?と
感じたシーンでした。

それにしても余談ですが、
シリアの刑務所は環境が酷かったです。
特にトイレ事情には閉口ですね。
刑務所だからしょうがないとはいえ、
あまりに悪劣な環境だと、
病気が蔓延してしまったりで、よほど大変なことに
なる気がしましたね。

序盤から中盤にかけて丁寧に描いているがゆえに
ちょっと長いかなと思うました。
もうちょっとコンパクトな方が良かったです。

ひでちゃぴん