「完璧な“映画”」チェンソーマン レゼ篇 だいさんの映画レビュー(感想・評価)
完璧な“映画”
レベルが高すぎて、視聴後は少年漫画のアニメ作品を見たとは思えないほどの後味に晒された
映像、音響、音楽、演技
全てが“いい作品”を作るために磨かれた、超高級素材ばかりだが、他の素材を食い合うことなく一つの料理として完成されている
ここまでの映画はなかなか無いと思う
唯一続き物と言うのが難点だが、この完成度ならぶっちゃけ総集編を見なくても単体として楽しめる…かも?
他にも素晴らしい点は多々あるが、一番感動したのは“対比”の多さ
序盤のデンジの日常と、終盤のデンジの日常
序盤のレゼの心情と、終盤のレゼの心情
ボムが登場するまでのデンジの想いと、事件後のレゼの想い
全てが綺麗に対比となっており、初見と2度目じゃ間違いなく感想が変わる、味変するガムの様な映画
音楽の悪魔が携わった主題歌とEDも素晴らしく、チェンソーマン レゼ編と言う一夏の蜃気楼の様な恋物語を上手く噛み砕き、解釈して作り上げられた2曲だ
最後に惜しい点
そもそも人の命が軽い作品なのは重々承知だが、にしても野茂さんと副隊長の退場が早すぎた
これは映画ではなく原作に対する不満だが、野茂と副隊長の退場シーンの感情としては
「ウソだろ、ボム強すぎん?」
「野茂さんと副隊長を殺したのかコイツ」
的な、圧倒的強者かつ無慈悲な殺人犯を目の前にした怒りと絶望に満たされなければならないはずだが
登場から退場までが早すぎたせいで
「あ、さっきの人死んだ」
くらい軽い感想しか出なかったのが惜しかった
これがもっと前から登場していたり、アキ君との絡みを見せてもらってたりしたら、あのシーンを見たときの感情は、よりアキ君に近いものとなり、怒りと絶望が沸いて出たのかもしれない
まぁこの感想自体、アニメ本編の姫野やネームドキャラの退場時に最初に抱いた感想だが
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