「愛とは爆発だ!」チェンソーマン レゼ篇 るなさんの映画レビュー(感想・評価)
愛とは爆発だ!
『レゼ篇』を観た。
愛が炸裂音を伴って描かれる映画は多いが、ここまで「爆発そのものが愛の形」として提示された作品は稀だ。チェーンの回転は祈りの連続であり、デンジとレゼの会話は、互いを爆破し合う言語実験のようでもある。彼女の微笑には、死体と花の中間的な時間が宿っている。水中で息を吐くようなキス──そこに生と死、そして都市の孤独が交錯する。破壊がやさしく、やさしさが暴力的であるこの映画は、「愛とは何か」を問うよりも、「愛はどのように壊れるか」を詩的に観測している。エンドロール後の沈黙が、最も哀しく美しい爆音だった。
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