「レゼが見た景色」チェンソーマン レゼ篇 tonakai0979さんの映画レビュー(感想・評価)
レゼが見た景色
チェンソーマンのアニメ化が終わってから約3年後に公開された劇場版チェンソーマンレゼ編。最高の仕上がりであっという間の100分でした。制作に携わった方々には脱帽です。
台風の悪魔とのアクションシーンは、原作よりも厚みが増しトドメを指すカットでは色味が原作風に一瞬だけ変化しカッコ良すぎて痺れました、、、
ビームの暴れっぷりも良かったし、デンジとマキマさんの映画デートを映画館で見るという不思議な体験も感慨深かったです。
全シーン大好きでしたが、特に良かったと感じた点は原作よりもレぜの心情が分かりやすくなっていた点です。
映画冒頭レぜが喫茶店に向かう道中を丁寧に描くことにより、ラストのデンジに会いに行くシーンの深みが何倍にも増し何とも言えない気持ちになりました。
(原作でも道中を描いていますが小さいコマ割りであっさりとした印象でした。)
特に印象的だったのかレぜの視線に映る飛行機のカットです。この飛行機のカットは原作にはなく今回の劇場版で追加されているカットになります。
この飛行機のカットと同じような構成で描かれているのが学校のプールにデンジが飛び込むカットです。
デンジがプールに飛び込むカットの構成と屋上の飛行機のカットの構成が似ている点から、レぜはデンジと逃避行し幸せな暮らしを望んでいるのではないかと推察しました。
この映画には、最後もう一回だけ飛行機のカットが出てきます。それは、デンジとレゼの決着がつき海辺で会話するシーンです。屋上では、近距離で見えてたはずの飛行機がこのシーンでは遥か遠くに飛行機が見ておりデンジと逃避行することが難しくなり一人で逃げようという心情に変化したのかなと感じました。
最後に花の映し方も劇場版ならではだなと感じました。
この花は、デンジとレぜが仲良くなったものでもありラスト、デンジに会いに行くきっかけにもなった二人にとって大切なものです。喫茶店で二人が話をしているシーンでは必ずこの花が画面のどこかに配置されており、二人の幸せな時間を見守っているようにも感じました。
エンドクレジット後のデンジが花束を持って喫茶店で待ってるシーンでは、花びらが全て散ってしまいレゼとの恋の終わりを示唆しています。
他にもまだまだ好きなシーンが満載で語り尽くせない程、劇場版チェンソーマンにどっぷり浸かっております、、、
飛行機のカットの意味は、僕の拡大解釈な部分もあるかと思いますので皆さんの解釈も良かったらお聞かせください。
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