「恋と爆弾とシャークネード」チェンソーマン レゼ篇 終焉怪獣さんの映画レビュー(感想・評価)
恋と爆弾とシャークネード
私は原作が大好きです。
賛否あったアニメ版も大好きです。
原作の雰囲気がある総集編も大好きです。
藤本タツキ先生と同じく映画が大好きだからでしょうか?
チェンソーマンには文学的な美しさを常に感じていました。
その中でもレゼ編はその極致。
MAPPAの映像表現と相まって美しくも切ない作品となっていました。
とにかく印象に残り皆様にお伝えしたい部分を拙い文章ではありますがレビューしたいと思います。
【日常から始まる物語】
直近で総集編もありましたがTVアニメ版から久しぶりにデンジ達と再開出来て嬉しい。
米津玄師の主題歌をバックに自宅から出勤する日常シーンが尊い。
やはり第一部はこの三人があってこそ。
【パワーちゃん離脱】
このレゼ編、パワーちゃんがいたら崩壊するので出番は序盤とラストのみ。
短いながらも可愛い。
【マキマさんとの映画デート】
第一部ラストにも繫がる重要なシーン。
映画好きなら共感出来る二人の会話にニヤニヤ。
マキマさんとの完全なる決別となった「つまらない映画はいらない」発言。
デンジにとっては「つまらない映画」にも意味がある。
勿論、私達にとってもそうだ。
【レゼ】
超絶可愛い。そして妖しい。
上田麗奈さんの演技が凄まじくレゼの妖麗さが際立つ。
ジェーンは教会で眠ったは鳥肌が立ちました。
この作品はモルモットとして生きたレゼにとっても最初で最後の青春でもある。
【アキと天使の悪魔】
やっぱりこの二人のバディも好き。
寿命を削ってでも手を伸ばし、天使を救うシーンは熱い。
【ビーム】
今作のMVPと言ってもいいパワーちゃん不在の中で輝く癒しキャラ。
このアホっぽい言動が可愛い。
【コベニと暴力の悪魔】
数少ない真面な悪魔。
この後にあるコベニちゃんとの絡みを早く見たい。
コベニちゃんの迫真の「ごめんなさい!」が堪らん。
【圧巻の戦闘シーン】
やはり台風の悪魔と爆弾の悪魔はスクリーン映えする。
MAPPAによる荒々しくも独自の映像表現が遺憾なく発揮されている。
特に爆弾の悪魔の攻撃・移動演出は圧巻で空間を縦横無尽に利用した戦いは素晴らしい。
【台風の悪魔戦】
チェーンを使えの件は笑いました。
緊張感ある中でもやはりデンジとビームのやり取りが良い緩衝材となって楽しい。
スパイダーマン、シャークネードオマージュが笑える。
edge of Chainsawが流れた時は激アツ!
【爆弾の悪魔戦】
上でも書いたように爆発の演出が格好良い。
足をミサイルにして叩き込んだり、絨毯爆撃がいちいち格好良く観ていて飽きない。
最後の埠頭でのチェンソーマンの戦術が熱い!
【田舎の鼠と都会の鼠】
最後のマキマさんが言うように立ち位置が変われば、田舎の鼠だって安全ではない。
都会の鼠もそうだ。
電話ボックス近辺にいた猫もニャーコも鼠は襲わず、穏やかに生きている。
どんな環境でも隣に誰がいるかが重要なんだと思う。
【デンジとレゼ】
二人にとって短いながらも美しくも切ない青春。
夜の学校、夏祭りは泣きました。
当たり前の生活を送っていると最低限の教養が与えられる。
そして気が付けばデンジのような性への素朴な疑問を低俗に見下す大人になっている。
デンジの考えは教養が無いからではなく、人間として当たり前な本質を語っているだけ。
適切な言い方ではないけどその人間性は純粋。
レゼはその純粋を演じている。
だからこそ二人に似ていると思う。
ifが無いからこそレゼ編は最高のエピソードではあるが、デンジと一緒に幸せに生きるルートも観たい。
【総評】
最高の劇場版でした。
文句の点けようがありません。
アニメは文学的表現との親和性が良いと思っておりますが、私個人としてはチェンソーマンは正に文学だと思ってます。
その反面、悪魔とチェンソー要素は映画好きなら分かるホラーの象徴でもあり(良い意味で)お馬鹿な内面もあります。
あらゆる要素がごちゃ混ぜカオスな作品...それがチェンソーマンなのです。
このレゼ編を劇場版として制作してくれたMAPPAに感謝しかありません。
素晴らしい映画をありがとうございました。
最後に...
エンドロール後、分かってはいたけどパワーちゃんがやって来て観客をホッコリさせてくれてありがとう。
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