「願いはぎょうさん」映画 ふしぎ駄菓子屋 銭天堂 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
願いはぎょうさん
原作の児童小説は触れておらず、存在だけ知ってる感じでの鑑賞。
脚本が吉田玲子さんってのも観るきっかけになりました。
んー児童小説なので仕方ないところはあれど、一つ一つのオムニバス感が否めず、映画一本にするとそこまで盛り上がらずじまいだったなという印象でした。
運が回ってきて活かすのは自分次第っていうテーマは良かったんですが、大人と子供どちらもターゲットに入っているというのが今作をややこしくしているところで、子供たちは大小あれど見やすい形になっているのに、高校生以上になると途端にヘビーな展開になるというのもややこしさに拍車をかけているようでした。
お菓子にワクワク感が無いのも致命的で、パッケージの安っぽさや、それ個包装じゃないんだとかいう細かいところが気になってしまい、こういう点では一つ一つのひみつ道具が魅力的な「ドラえもん」には敵わないなぁと思いました。
銭天堂自体どうみたって怪しいのにホイホイ釣られていきますし、不幸は逃すのが一番良いとかいって不幸になったお金から生まれた不幸虫を速攻で逃してるもんですから、今回の事の発端は紅子さんやないかいというツッコミが頭の中で響き渡りました。
あと幸せから生まれた招き猫を速攻で働かせるブラックっぷりはなんか笑ってしまいました。
たたりめ堂の描写が悍ましそうだったんで期待したんですが、中田監督のホラーみを感じるところまではいかず、ちょっとおどろおどろしいなってレベルで止まってしまいました。
口から悪意を吐き出すってのも煙みたいな感じなので、子供向けとかガン無視でゲロみたいに流してくれたらもうちょっと良かったかもです(絶対良くない)。
オチの付け方もなんだか雑で、突然お笑いをし出してしまい、その映像もなんだかB級ホラー映画っぽい形で締めくくられるもんですから「事故物件」を観た時のグチャグチャした感情がフラッシュバックしました。
ちょっと大橋くんの演技が大変なことにっており、花粉なのかどうか知りませんが鼻声すぎてどのセリフもノイズになってしまい、そもそもの滑舌も問題があるのか聞き取りづらく、なんでこれでOK出してしまったんだろうというのが不思議で仕方ないです。
反面、上白石萌音さんの悪役はめちゃくちゃ活き活きしていてハマっていました。
小悪党な感じはありつつも、やってる悪事は相当なことだったり、ガンギマってる目もめっちゃ良くて新基軸を開拓したなぁと思いました。
伊原六花さんも大変な役回りを演じきっていて脱帽です。
特別な面白みは感じられず、大人が観て楽しめるものではなかったかなと思いました。
まぁでもダイアンが観れたのでオールオッケーです。
鑑賞日 12/25
鑑賞時間 9:00〜11:00
座席 B-10