「上白石萌音さんの薄ら笑い」映画 ふしぎ駄菓子屋 銭天堂 La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
上白石萌音さんの薄ら笑い
『忍たま乱太郎』も、『推しの子』も、『PUI PUI モルカー』も観ない僕としては、久しぶりに客席に子供を多く見た作品でした。一人一人が抱く望みを叶えてくれるお菓子を売っている駄菓子屋「銭天堂」のファンタジー物語です。但し、望みが叶ったとして幸せになるか不幸になるかはその人次第と言う点が味噌。
その銭天堂の女主人・紅子(天海祐希さん)が狂言回し的役割を担っているのですが、こうしたお話では、それに相対するアンチヒーローの個性がストーリーのダイナミズムを決定付けます。そうした意味で、たたりめ堂の女主人・よどみ役の上白石萌音さんは適役でした。これまでとは正反対の悪意に満ちた薄ら笑いは、演じていても楽しかったのではないでしょうか。冬休みに家族で観るには丁度良い緩さの作品ではないかな。
ただ、これまで多くのホラー映画を手掛けて来た中田秀夫さんがこんなファンタジー作を監督したのは意外でした。
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