「スオミ野放し」スオミの話をしよう Don-chanさんの映画レビュー(感想・評価)
スオミ野放し
生徒と恋愛結婚した元教師が1番目の夫、魚山(遠藤憲一)。
人生イージーモード風の若い2番目の夫、十勝(松坂桃李)。
中国美人を逮捕せずに許した3番目の夫、宇賀神(小林隆)。
何もしない女をこよなく愛す4番目の夫、草野(西島秀俊)。
体裁が大事で我儘で自己中な5番目の夫、寒川(坂東彌十郎)。
それぞれにとっての可愛い妻(長澤まさみ)と、恋愛し結婚生活をした男達の人生を軽くほろ苦く上品に描いています。
長回しワンカットを多用していました。
軽い警察官の小磯(瀬戸康史)と、存在感がないが重要人物である乙骨(戸塚純貴)を含め7人の男たちと、フィンランド≒スオミともう一人の女、薊(宮澤エマ)の計9人の舞台劇のような作風でした。
セスナ機のシーンはハラハラして楽しかったです。
結局は誘拐事件ではなかったし、エンディングはミュージカルで締めくくるという、長澤まさみさんを愛でるための作品だと感じました。
論語の「非礼勿視、非礼勿聴、非礼勿言、非礼勿動」或いは「見ざる、聞かざる、言わざる、行わざる」。この言葉が今作には、しっくりきます。
同じ妻を持った夫たちが、ああだった、こうだったと話しますが、夫婦の夜の営みについては、この映画は一切見せません。それぞれ独特な個性を持つ複数の男たちが勢揃いしていても、誰も聞くことも言うことも皆無です。キスシーンすらありませんでした。
スオミがそれぞれの夫とどのように夜を共に過ごしていたのか、会話から想像するしかありません。
レーティングを氣にしたのでしょうか、敢えて触れない暗黙のルールでもあるのでしょうか、監督のポリシーでしょうか。男達がスオミとのカラダの関係について沈黙を守るのが何故なのか考えてしまいます。
電磁波アレルギーは、私もちょっとあります。Bluetoothのイヤホンを使用すると必ず頭痛を引き起こすので、きっと電磁波過敏症の一種だと思います。
高級ワインのロマネ・コンティ、一度でいいから味わってみたいです。
明治時代の日本に沢山あったような赤レンガの建造物やオーロラを見るのが目当てですが、フィンランドに行ってみたいです。
