「WOWOWドラマの延長線上で作ったのを、周知徹底しないまま公開してしまった作品」スオミの話をしよう ソビエト蓮舫さんの映画レビュー(感想・評価)
WOWOWドラマの延長線上で作ったのを、周知徹底しないまま公開してしまった作品
以前WOWOWドラマで、
田舎の山道を夫婦2人で下山する「short cut」や、
緊急着陸した空港ターミナルでのドタバタ劇「大空港2013」など、
最初から終わりまで、長回しワンカットの、
演劇的な作品を、演劇舞台からドラマロケ地に変え、
実験的ドラマを発表してきた三谷幸喜が、
映画でもそれをやってしまったというのが、この作品。
ただ、期待度が高い作品で、酷評されてしまう三谷幸喜が、
毎度の事ながらかわいそうだが、どうせ長回しにするなら、
WOWOWドラマの時のように、2時間全てを長回しで撮り終えれば、
良かったかなと思った。
また、タイトルに「演劇映画『スオミの話をしよう』」と、
前置きした上で公開していれば、実験的試みだと周知できたし、
WOWOWドラマでやってた事を知らない人でも、
そういう映画なんだと理解できたのではないかと思う。
キングコング西野がいう所の、
「やりたい事と、求められている事が違う」エンタメ映画になってしまった。
なので、酷評の声が、予想以上に多くなってしまったのではないだろうか。
映画は、ワンシーンごとに、何を見せる、どう見せるを、丁寧に描いていくものだから、
それを監督が端折ってしまったように、観客は捉えてしまった。
だから、薄いなぁとか、内容がないなぁ、
なんて声が、必要以上に出てしまったと思われる。
良かった演者
長澤まさみ
小林隆
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