「実写の限界」キングダム 大将軍の帰還 ばるすパパさんの映画レビュー(感想・評価)
実写の限界
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実写の限界とは嘘がつけない事。
例えば摎(キョウ)という武将の存在感。
「女ながら大将軍となり戦果をあげ続ける」と昌文君から語られるが、漫画やアニメならいくらでも人間離れした誇張表現が出来るが、この映画で演じる役者を見ると、「普通」のか細い女性がコスプレしているようにしか見えず、まるで威厳が無いし、無双している戦闘シーンも違和感しか無い。設定の嘘(非現実表現)に実写表現がついていけてないからだ。
武の極みに辿り着いた重量級の大将軍同士の闘いもそう。
原作やアニメでは、現実の人間ではとうてい持てないようなあり得ない重量武器を軽々と振り回し、激突する度に周囲の空間が震え、物理法則を無視した動きで見る者をを圧倒していた。それほ非現実的な設定に表現を自由に合わせられるからだ。
でも実写はそうはいかない。役者はみな華奢で普通の人間。「重い武器」は軽そうだし、物理法則無視な動きはワイヤーの存在がわかるくらい不自然でチープ。見守る群衆は圧倒された表情をしていても実際の映像は全くそう感じない。
実写映像の限界と言ったが、それは邦画の低予算の限界とも言える。
実写で嘘をつくにはアニメの何倍も金がかかる。それは衣装ひとつとってもそう。
軍勢に李牧が馬に乗って合流する後ろ姿はコスプレイヤーにしか見えなかった。
主役級の人物の衣装とモブの衣装の色合いが違い過ぎて違和感しか無い。
安っぽいのだ。
日本映画は韓国映画やゴジラ-1のように海外市場を見据えた作品作りを目指さないと、中途半端な予算で中途半端なコスプレ映画しか作れない。アニメや外国映画にますます市場を食われて衰退するしか無くなると思う。
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