「時代劇の合戦シーンをVFX が無かった時代に撮っていた邦画の伝統が21世紀にまで大きな遺産として伝わっているんだと感じられるものでした」キングダム 大将軍の帰還 あき240さんの映画レビュー(感想・評価)
時代劇の合戦シーンをVFX が無かった時代に撮っていた邦画の伝統が21世紀にまで大きな遺産として伝わっているんだと感じられるものでした
キングダム 大将軍の帰還
2024年公開
キングダムシリーズ 第4作
大満足です!
2時間半ほどの長さもまったくダレずに怒涛のように進行します
特に終盤は手に汗握るとはこの事かと大変に集中させられました
前作ではVFX チームの頑張りが目立っていましたが、今作ではVFX チームの頑張りもさらに進化しつつ、特にアクションチームの見事な仕事に驚嘆させられました
例えば、騎馬隊の疾走シーンでは
カメラを載せた撮影車が爆走している横を騎馬隊が走り抜けていくシーンの迫力は目を見張らされました
西部劇の全盛期のハウリッドの映像にも負けないものが撮れていました
大集団シーンでは、前景、中景、後景の動きがそれぞれに綿密に計算されたものでそれが画面に密度を与えていました
単に大雑把な指示と撮影監督のメガホンだけのコンロールによるその場の流れで撮影しているようなものではないのです
綿密に計算されて組み上がった動きをして、それをVFX チームの素材に活かしてあるからこそのクォリティなのだと思いました
時代劇の合戦シーンをVFX が無かった時代に撮っていた邦画の伝統が21世紀にまで大きな遺産として伝わっているんだと感じられるものでした
そして、大将軍同士の一騎打ちになると、時代劇の殺陣とは全く違う戦いなれど、魅せる殺陣の伝統の技が流用されていると感じられる迫力と美しさを感じるものに仕上がっていました
ここでも、そこにVFX チームの技が加わって劇画的な人が何人も吹き飛ぶような誇張された表現をアクションとVFX がシームレスに組み合わされ自然に融合されているのです
見事でした
アクション監督は下村勇二さんだそうです
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