「王騎」キングダム 大将軍の帰還 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
王騎
最終章って触れ込みだったと思うのだけど、むしろ此処から始まるんじゃないのかしら?
第一部最終章って事なのかな。
王騎が死んだ。
大将軍である王騎は、その間際まで信に将軍としての心得を説く。なんとデカい背中なのであろうか。
凄かった。
アクションも凄かったのだけど、大沢たかおよ…。
全身で「王騎」だった。
芝居とアクションの融合とでも言うのだろうか…彼が扱う鉾と同様に重厚なアクションだった。
飛んだり跳ねたりするし、ワイヤーもふんだんに使われる。でも、軽くならない。
王騎の王騎たる信念がずっと宿ってるようだった。
見事だった。
その相手を務める吉川氏も素晴らしい。
いや、ホントに。
あの王騎・大沢たかおに一歩も引けを取らないだけでも大した存在感だと思う。全く霞まなかった。
王騎一色の本作なれど、彼が発する全ての事は信に向かうようになっていて、そう感じさせてくれた編集も良かったと思われる。
コレを受ける信がまた…彼の中に溜まっていく覚悟が見えたりするから不思議だ。
大沢氏の何が良かったって、鬼気迫る表情が何より良かった。ギャップって言うのかなぁ…声まで違うように思う。あんな大沢氏を見た事がないし、アレこそが数多の戦場を勝ち抜いてきた大将軍の姿なのだと思う。
アクション監督の下村氏にも拍手喝采である。
見応えしかなかった!
例えばハリウッドなり中国でやったとしても、あの重さは出ないような気がするのだ。中国の話だけど、日本人の気質がそうさせたようにも思う。
て事で、まだ続きそうな本作。
ホントに雛鳥が巣立つような印象で、ここからがスタートなような気がしてる。
託すわけではないけれど、英雄の幕引きとしてはこれ以上ないくらい天晴れな最期だった。
第二部が始まるのかしら…まぁ、色々と宙ぶらりんなネタもキャラもあるみたいだから、やるのかなぁ。
なんか、複雑…。