侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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ハードル
予告を観て、勝手にハードル上げ過ぎてしまった…かたじけない。
お侍さんが現代の、しかも撮影所にタイムスリップ!なんて想像しただけでお腹が痛くなるくらい笑えるでしょう、と。
実際にはそこまで笑ったシーンはなく、案外すんなりと現代に馴染むもんだね、とツッコミ。
お寺に居候しながら、あれやこれやあったことはすっ飛ばされているから。
そこは想像にお任せで、聞くのは野暮というものか?
ケーキで泣くシーンが一番印象的だったな。
当時甘味なんて庶民にはどのくらい手の届かないものだったの?
これから100年、200年後、この世はどうなっているんだろ。
今歩いている道も昔は馬が走っていたんだよ。
なんかの歌詞にそんなのがあった気がするが、今の生活は昔の人の苦労の上に成り立っている。
そんなことを思い出させてくれた作品。
失礼ながらどの俳優さんも知らなくて。
助監督役の子の甲高い声が気になったが、主演を目指す役者さんなのかな?
それにしても観に来ている人達の年齢層がずいぶんと高めだった。
騙されたと思って映画館へ行って欲しい
歴史モノや時代劇好きなら、よほど趣味が偏っていない限り笑えて泣けて感動できる作品だと思います。
幕末の会津藩の侍がタイムスリップして現代にやって来て、結果どう生きていくか…と言う話です。
なので、幕末の会津武士が置かれた歴史的背景を知ってると、主人公に感情移入出来てマジて泣けます。
おにぎりを食べるだけで泣けるし、戊辰戦争の会津戦の顛末を知るシチュエーションでも泣けます。
そういうシーンがコミカルに描かれているからなおさら笑えるのに泣ける。そんな演出の絶妙なバランスが秀逸です。
「切り捨て御免の武士が、あんな風な対応になるのか?」と違和感を覚える方もいらっしゃるようですが、260年間続いた平和な江戸時代では多くの武士たちは刀を差していても実際に人を斬った経験のある人はほとんどいませんでした。
幕末の京都は治安が悪化していて、日常的に刃傷沙汰が繰り返されていましたが、それでも良識ある武士は鍛錬していても無闇に人を斬ったりはしなかったので、山口馬木矢さんの演じた朴訥で生真面目な主人公にはとても共感を覚えます。
ラスト30分の真剣での果し合いを観て「そんな事でリアリティーが出るとは思えない」とのレビューも散見されますが、あれは映画撮影に便乗した長州藩士と会津藩士の果たせなかった決着を付けたい2人の意志が結実したシーンだったと幕末史を知っていれば素直に理解できる内容だったと感じました。
おそらく、主人公の高坂も敵役の風見も双方が決死の覚悟で斬り合っていて、相手を本当に殺す気で戦っていたのだと思います。
映画撮影のためではない、2人の真剣勝負だった事を理解して観ていると風見が斬り殺された劇中映画のラストシーンで「えっ!マジで斬ったの!!」と驚くことになるし、その後のシーンで現代人の良識が身に染みてしまっていた主人公が実際には斬ることが出来なかった事に対して、自らを「不甲斐ない」と涙するシーンも本当に良いシーンに纏まっていたと感じます。
なんにしても、多くの方がしっかり楽しめる映画だと思うので、未見の方は是非映画館へ足を運んで欲しいと思える作品です。
時代劇愛
時代劇愛にあふれていて面白かった。単なるドタバタコメディーだけではなく、実はタイムスリッパーは2人だった、という展開の面白さや、最後の叙述トリック的仕掛けも良かった。戦いの残酷さや、その残酷な歴史の上に今の平和な現代が築かれている、という重くて深いテーマも素晴らしい。
リアリティのために映像やストーリーが無駄に分かりにくくて複雑な映画が最近多いけど、すっきり分かりやすくて、しっかり俳優の演技を見せるこの映画は好感もてる。低予算で作ったと思えないクオリティ、というのは全く同意。
主人公がはじめて俳優として演技した場面(坂本龍馬に撃たれるところ)や、最後の真剣での戦いはほんとに素晴らしかった。
ただ、個人的には時代劇の面白さはよくわからない。
こどものころは水戸黄門を面白いと思っていた記憶はあるのだが、大人になってから水戸黄門をみたら、なんでこんなのを子供の頃は面白いと思っていたのかわけがわからない、と思った。「お約束」「待ってました」を楽しめるか否か、の違いなんだろうか。
本映画のストーリーは、「江戸幕府」と「時代劇」を重ねているわけだけども、ということはこの作品の作り手も、「時代劇」を滅びゆく文化だと認めてしまっているってことだろうか。でもSHOGUNのヒットで、世界的に時代劇が再評価される時代がこれから来るかもね。
これまで日本で作られてきた時代劇や大河ドラマは、エンターテイメント性を優先してリアリティをなくしてきたわけだけど、SHOGUNは逆にリアリティにこだわることで成功したというわけで、時代劇の作り方が今後変わっていくのかな。
個人的には山田風太郎の忍法帖シリーズのようなむちゃくちゃで奇想天外な世界観の話が今の映像技術でリアルな映像になったらすごく面白いと思うんだけどな…。
邂逅の 斬り込む刃 誇り舞う、 我が師の殺陣に 悔いは無し!
今まで幾度となく時代劇は観てきた。つもりだった・・・
町人役で出た事もあったが、それは一時の思い出。
同じ部屋でメイクする大部屋俳優さん達。
今でも撮りの現場の緊張感が好きですね。
今日は いま噂の「侍タイムスリッパー」の鑑賞です。
とにかく場内満席でしたわ。(すっげー)
---展開話---
或る会津藩士が長州藩士を討つ戦い途中に稲妻打たれて
タイム~スリップ! 現代の時代劇撮影現場へ っていう話。
誰でもそんなの思いつくやん~ って思ったアナタ。
私もそう思ってたよ。なにコレ、ふ~んって。
でも観てて、あぁ~ 時代劇って 無くなると
困る人メッチャ多いねんなと 気付く様に。
時代劇には殺陣。やはり殺陣師の仕事ぶりが武士の姿を際立たせる。
とっても大切な役目。この箇所にスポットライトを当てた作品展開となってます。
他に類似な作品は無いと思います。
ですから 殺陣について学べるところがあります。
侍 武士なら殺陣なんか簡単だと思ってたけど、全く違っていて
撮影時のル-ルが色々在るんですね。
タイムスリップした主人公の高坂新左衛門(役: 山口馬木也さん)も最初は動揺していた。
竹光の余りにも軽いこと。本身(真剣)を常時振っている侍は
その違いに驚く。
だが彼は その違いを上手く表現して本身を持っているかのように演技を加えるのである。
そういった所を感じさせてくれる展開は素晴らしいと感じた。
そして、ライバルの出現。
風見恭一郎(役: 冨家ノリマサさん)の存在。
只のサムライの有名俳優かと思えば、違っていた。
ココの展開は面白かったですね。
そう来たのか~って感心しましたよ。
そして、いよいよ最後の真剣なる 運命の真剣殺陣の場面。
ココの ガチで向き合う二人が 本物の武士に見えて行く様が
とっても素晴らしい。
何度も、そして何度も鍔迫り合いで本身の刃を散らす二人。
この役者魂は 時代劇の後世にも伝えたいくらいです。
そして、辛うじて新左衛門が恭一郎へ斬り込む。
・・・・・・・・ハッとしましたね、ここは。
そして、”カット~”の声(映画撮影だったんだ~って我に返りました)
そして 山本優子(役:沙倉ゆうのさん)の 平手打ち。
ここ、とってもジ-ンっと 心に来ましたわ。
最高です。
果たして高坂新左衛門の運命とは・・・?
殺陣師との会話など 粋な時代劇を身近に感じさせてくれる
ザ・エンタ-テイメント。
(照明と、音入れにちょいと難を感じましたけども、ご愛敬w)
是非、時代劇が好きな方は
劇場へどうぞ!!
我が名は高坂新左衛門、会津藩士!
本当に、山口馬木也さんのなんという会津武士ぶり。
親戚が福島なので、
会津藩の悲運を子供の頃から聞いている身としては、
登場から、山口さんの質素ないでたちと強固な意志を秘めた面構え、
朴訥な会津弁に圧倒されました。
だから途中で「日の本はいい国になったのですね」とケーキを食べるシーンも、
本当は笑う所なんだろうけれども、つい泣けてしまった。
そんな”一所懸命”な会津藩士、必死で現代に食らいついて行くの巻。
いろいろバランスが悪いなと思う点はあるけれども、
(俳優さんのレベルにばらつきがあるのではとか、
エピソードをもっと絞れば良かったかもとか)、
欲を言えばあるのだけれど、
しかし制作サイドの熱い思いがものすごく溢れていて楽しかったです。
先日、真田広之さんの「-SHOGUN-将軍」を見ました。
こちらは豪華絢爛、時代考証も(石垣を除いては)素晴らしく、
名優が綺羅星の如く出演していて、
重厚な脚本の元、凄まじい本気で作り上げられた作品でしたが、
時代劇への並々ならぬ熱意と気持ちは、
この「侍タイムスリッパー」からもすごく伝わりました。
そのような勢いと魂がこの映画の第一の醍醐味と感じます。
真田広之さんをここで連想したのは、個人的に、
その昔千葉真一さんの「影の軍団」に若き真田さんが出演していて、
撮影風景を偶然、太秦で見た事があるから。
(当時は観光客にも撮影を一部見せてくれていた)
あの時の監督さんやスタッフさん達、真田さん他の俳優さん達の様子が、
この「侍タイムスリッパー」と重なってとても胸熱でした。
最後に福本清三さんのお名前が出たのも嬉しかった。
そしてそして。
個人的には、令和日本に三番目に飛ばされて来た彼が心配だけど、
高坂さんと山形さん、どうぞよろしくお願いします。
もう少し編集をスッキリした方が
かなり期待をして観に行ってしまったためか、ちょっと厳しい目で観てしまった感があります。
ただやはりなんと言うか、笑いどころが寒いというかちょっと微妙な演出にう~んって感じに。
前の席の少し年配の方はずっとケラケラしておられたので、刺さる人には刺さるのかもしれませんが。
これが時代劇の撮影シーンなんだよって分からせるためのシーンも笑いどころなのでしょうが、同じシーンを何回も見せられてちょっと冗長気味。
敵役の方の回想シーンも、これでもかと流れていましたが、数カットで済むのになぁと。
あと暴れん坊将軍の想起シーンはやめて欲しかった。出来れば、版権の問題でダメなのかもだけ、本当の暴れん坊将軍をDVDかなんかで見て、上様ぁって感動するシーンに替えた方がまだ笑いがとれたのでは。
あと最後の殺陣シーンは、幕末の因縁を断ち切るためかもしれませんが、せっかく時代劇について語ってきたのにそれを全否定するような真剣での打ち合わせ無し撮影に落ち着くところが、なんか違うなぁとモヤモヤ。
主演の山口さんは安心して観てられた分、ちょっともったいない出来かなぁと思える作品でした。
とても楽しい
ストーリーが面白くて、幕末の武士が現代に驚くリアクションがすごく面白い。時代のギャップに驚く場面がもっとあってもよさそうだけど、控えめだ。助監督のゆう子が健気でかわいい。
新潟では公開が遅れて狭いシアターで、一日2回の上映だったため、ほぼ満席で高齢者ばかりで、みんな遠慮なく声を出して笑っており、とても楽しい空間だった。
自分は実は剣道2段で抜刀術の初段も持っており、実際のところ時代劇の殺陣は間合いが近すぎるであろうという疑念をつねに抱いている。現実に真剣を手にしたらそうそう近づくことなどできないし、またつばぜり合いという刀と刀の刃を触れ合わせて押し合うことも極力避けるはずだ。真剣はするどく研がれており、つばぜり合いをしたら刃がボロボロになる。切り合いの描写で最も腑に落ちる表現は漫画の『あずみ』だ。実際の武士が殺陣を見たら違和感を覚えるのではないだろうか。しかしそんなことを気にしていたら殺陣の先生を師事することなどできない。
クライマックスの真剣による斬りあいがすごい迫力だったが、それに比べると冒頭の斬りあいの方が本当の殺し合いのはずなのに、通常の殺陣に見える。順撮りしたせいで冒頭は迫力がないまま撮影を終えて、後からのクライマックスに気合が入りすぎているのかもしれない。
特に面白いのは一緒にタイムスリップしたのに、時代が30年ずれているところだ。そのため、年齢差も生じているし、経験の差もあり変に先輩後輩みたいな関係になっていて面白い。
時代劇も映画も普段みないなら、おススメできない。
自主製作でこれはすごいと思うし、
笑っちゃうシーンも多かった。
しかし宣伝が派手すぎやしませんか。
テンポは悪くないと思うけど、やたら長く感じた。
なんかちょっと残念だった。普通に見てたら面白かったと思う。
でもこれはさすがにメディア露出もレビューも高評価が過ぎる。
途中で帰る人が何人もいた。
おそらく時代劇は好きじゃないけど、話題だから観てみたって感じの人だとは思う。
そういう人には何が面白いのか、最後の最後まで見ないとよくわからないと思う。
ギャガが途中で配給協力に入ってからちょっと派手に宣伝しすぎたと思う。
これから観る人は好きにしたらいいけど、予想より面白くないからと言って
途中で席を立たないようにしてほしい。
これぞエンタメ!
タイトルで何が起こるかはわかってるのに、そこからの展開がとてもおもしろい。過去に戻ろうとするのではなく、飛ばされた令和の時代でどう生きていくかという前向きな高坂の姿がよかった。結局令和の人たちは彼が過去からタイムスリップしてきたことを最後まで知らないよね?
現状に不満を言わず潔く生きていく姿がまさに侍だった。
殺陣もすごくかっこよく手に汗握るという言葉がぴったりだった。最後の真剣での殺陣のシーン、本当に斬ったのかと思わず息を呑んだが場面が映画館に転換してホッと胸をなでおろした。知らず知らずのうちに映画の撮影だった、映画だったことを忘れていた。それくらい引き込まれていた。
素直に面白かった、また見たい!と思える映画だった。観られてよかった。
関西ローカルTVのローカルドラマを映画にしてみたって感じかな
土曜の夕方からのフェリーに乗船ということでそれまでの間の時間つぶしを映画を観て過ごそうかなと思い、検索してみたら昼ごはん後の丁度良い時間帯に上映があり、チケットを当日購入となったが、思いのほか客の入りが良いようで、後ろの席でのんびりとと思っていたらなんのなんの、端っこの席は前方2列目しか空いておらず、そこをチョイス。
大まかなストーリーと役者がほぼ知らないひとばかりということを承知で視聴開始しましたが、まさしくタイトリに書いた通り、ちょっと緩めの関西ローカル放送局制作のローカルドラマを見ているような雰囲気で、なんか、寝転んで、煎餅でも食べながら観たくなってくる。
ただし、ストーリーはテンポも比較的よく、居眠りするほど退屈ではないが、ハラハラドキドキというものではない。
でも、幕末から現代へのタイプトリップということで、この会津藩士の目に映る現代の繁栄ぶりは驚くほどだったが、その後に知った故郷会津の人々の悲惨な結末に涙する姿は、全く逆の設定とはいえ、アニメにもなったかわぐちかいじ氏のコミック「ジパング」で大東亜戦争の開戦のど真ん中に自衛隊護衛艦がタイムスリップし、日本海軍将校草加が護衛艦に救助されたうえ、図書室でこの戦争の終わりとその後の日本の繁栄を観た時の驚きと悲しみのシーンが頭にダブって蘇り、ジーンとさせられた。
結局のところ最後までローカルドラマ感を払しょくすることは出来なかったが、まあまあ、それなりにお気楽に時間つぶしが出来てよかったと思います。
時代劇讃歌♪
幕末の浪士が現代にタイムスリップし、やがて時代劇の斬られ役から銀幕のスターへと駆け上がるドリームストーリー♪
もっとハチャメチャな展開かと思いましたが、衰退気味の時代劇に対する熱い情熱溢るる武士達の物語でした。
クライマックスの正に真剣な対決シーンは必見です⚔️🗡
タイムスリップ物って、、、
皆さん大絶賛なんですねw
現在→過去もしくは未来→現在ってのは
観ている側(観客)も納得できる
状況説明やパターンがありますが
この映画のように
過去から現在のようなパターンって
難しくないですか?
概念自体ない人な訳ですから
(所詮、映画の設定とはいえ、、)
そこの部分を曖昧なままにして
一方的に進んでいくストーリーに?ダラケ
現代人が侍を記憶喪失だ、俳優だ
って思い込むのは100歩譲っていいですが
侍が目の前に見たこともないような
服を着た女性や
カメラや自動車があるにも拘らず
ちょっと驚く程度で受け入れ?
進むストーリー、、おいおいってw
それでもご都合映画なんて
ごまんとあると我慢してみましたが
決定的に自分がダメだったのが
最後、真剣で戦うシーン
もうこれ絶対、映画を撮る人間は
全員反対するストーリーにしないと
ダメですよね
スタッフは誰も2人の状況や心情なんて
知らないわけですし、許す監督
感動するスタッフって
(実際、過去に映画撮影で
真剣で事故もありました)
首が落ちる映像は一瞬、あーぁ
って思いました。
長々書きましたが
つまんねぇ映画でした
評判が良いので鑑賞。 役者の演技が素晴らしい。失礼ですが、全然知ら...
評判が良いので鑑賞。
役者の演技が素晴らしい。失礼ですが、全然知らない役者たちで構成された映画だ。でも1人1人が実に素晴らしい演技をしていた。特に主役山口馬木也の剣捌き、身の振る舞いが本当の侍のようであった。
カット数が少ないが、一枚一枚が絵になっていた。コメディ要素は多いものの、私は思わず笑ってしまうようなことはなかった。しかし、周りの観客は笑っていたので、ハマれば面白いのかもしれない。
幕末が失われたように時代劇も失われていくだろう、という主張に寂しさを感じた。
時代は江戸末期。幕府側の主人公、会津藩高坂新左衛門と仲間1人が反幕府側の風見恭一郎を闇討ちする。闇討ちといっても不意をつくのではなく、正面で名乗り出る。
仲間1人はすぐに倒された。(死んではいない。気絶した。)高坂と風見の二人が剣を交える。すると、天候が悪くなり雨が降る。再び二人が剣を交えようとした瞬間、雷が落ちてくる。
高坂は気が付くと、時代劇の撮影現場にいた。その後、高坂は自身が幕末から140年後の未来に来ていることを知る。
高坂は寺の住職のおかげで、寺に居候になる。住職のテレビで時代劇を見たことをきっかけに、高坂は時代劇の切られ役の道に進むことになる。
高坂は売れっ子の切られ役になっていく。そこで高坂に映画の準主役の話が舞い降りる。高坂はその映画の主演を務める役者に面談に向かうと、そこにいたのは歳を重ねた風見であった。
風見も現在より30年前にタイムスリップしていたのだ。風見を敵視している高坂は不服であるが、切られ役師匠の助言もあり、風見の映画に参加することになった。
風見もタイムスリップ後は切られ役として演技を学び、その後役者として大成している。しかし、主役として人を斬ることで過去の人を斬った記憶が蘇ってしまうことに耐えられなくなり、10年前に時代劇の場から去っていた。
10年ぶりに時代劇に復帰する理由は、たまたまテレビで高坂を見たから。高坂となら本当の侍を後世に残せるためだ。
映画の撮影が進む。高坂と風見が対峙するラストシーン。ここで映画を盛り上げたい映画監督に、高坂は真剣での演技を申し出る。涙を浮かべながら承諾する風見。スタッフたちは思ってもいないが、高坂と風見にとっては映画撮影ではなく真剣勝負をするつもりであった。
最後の戦いが始まる。緊迫する決闘の最後、高坂が有利となるが、風見を切ることが出来なかった。
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正に"真剣勝負"なラスト!
この作品が名画として語り継がれるであろう、素晴らしいシーンでした。
殺陣の場面で涙したなんて、他に思いつかない…笑
オススメ!
*ドラマパートは、関西ノリ全開と言うか、なんかどこかで見たことあるような寸劇が展開されます…そうそう、関西発の昼のワイドショーのワン・コーナーでやってたような再現ドラマ…まるでショート・コント見てるかのような…はるか昔の昭和香るコント劇で懐かしかったです笑
時代劇好きに捧げる愛と願望
話題になっているのと、歴史物映画が好きなので観に行きました。
映画内で「時代劇が廃れている」と繰り返し嘆かれており、それは現実世界の事を指しているのだと思うのですが、個人的に隆盛を極めていた時期を知らないためピンと来ず。
大河ドラマなどは好きなので理解しやすいだろう、と思っていたのですが。この映画でいう時代劇って大河ドラマと全然違うものか、と気付いてから色々とわかりやすくなりました。確かにあんまり見た事ないなあ、と。
登場人物達は時代劇を愛し、真剣に向き合っている人たちばかりです。茶化したり悪口を言う人間はいません。侍は感動し自分もそうなりたいと愚直にコミカルに邁進し、認められる。侍が時代劇を偽物と断じて憤る、みたいな展開は無し。人間関係もシンプルです。
前半はコメディ多めですが、後半は侍が現代に生きて己の居場所とアイデンティティを確立するために藻掻いたり苦しんだりと割と重めです。
観終わってしばらく考えていたのは、「どうして主人公が侍なんだろう」と。最初から時代劇が好きな現代人を主人公にした方が展開は速そうですし、映画内でも主人公の侍は現代に適応して普通の生活を送れています(戸籍とか納税はどうしてんだ、って話は野暮)。
思ったのは、「本物の侍」が「時代劇を認めた」と言うのが大切なのかな、と。誰だって本物に認められたら嬉しい。その時代を生きた人間が「時代劇には本物がある」と認めてほしい、という願望があると感じた。
魂に響いた
終始ユーモアが散りばめられていて笑える一方、
不条理に異世界に放り込まれたもののふの哀れさ、ひたむきさに泣けた。
時代劇がいまや絶滅の危機にあるという点が大前提なのだが、
まさしく今まで時代劇をスルーしてきた者として、なんだかすみません・・・
こんなアホで軽薄で平和を当たり前のように享受してきた自分で、ご先祖様すみません・・・
何かやたらと申し訳なさと居たたまれなさを感じた。
普段時代劇を見ていない分、この映画での殺陣のシーンには本当に感銘を受けた。
なんて真摯で美しいことか。
ラストの二人の真剣勝負にはとてつもない緊張感を覚え、何度も居住まいを正した。
普段感じないような日本人としての魂に響いた気がする。
最初のセリフ音ずれ(?)と、主人公がヤンキーにお腹蹴られて〇んでしまうのかと謎にヤキモキさせた点以外は完璧。
演出良し。音楽良し。山口馬木也はじめ、役者の皆さん全員素晴らしい。
エンドロール、安田淳一というお名前が何度も出てきて、いかに少人数でここまでのクオリティの作品を生み出したのか、その努力が心に沁みた。
いやほんと素晴らしかった。
シネマロサさんに感謝。映画の人に感謝。SNS書き込みの人に感謝。
この映画をシネマロサさん、上映してくれてありがとうございます。ここから全国に広がったとのことで是非ここで観なくてはと。たまたま水曜日デーにもあたりラッキーでした。昭和レトロな劇場は平日にもかかわらずほぼ満員でした。(すごい。)上演中まわりの観客の笑いあったり、自分も泣いてしまった。最後はドキドキも。エンドロール中に出て行く方もほぼ無く最後には拍手も起こっていました。(自分も。翔んで埼玉以来です。)
家老の命により東の幕末の会津藩士の主人公が西の長州藩士と斬り合いの途中に雷にうたれて現代日本の中央の京都撮影所にタイムスリップしてしまって斬られ役で生きて行くSF時代劇。戸惑い、死のうとしていたところ仕事に一所懸命なステキな女性の助監督や京の優しい寺の住職夫婦に助けられて生きていく。最後の殺陣(たて)もすごく迫力があった。主演の山口馬木也さん、助監督の沙倉ゆうのさんのファンになりました。安田淳一監督の他の作品も観てみたい。
地元埼玉では現時点6ヶ所で次の休みにまた観に行きます。(もっと多くで上映されるといいな。)
観にいきました。ほぼ満員でした。(多くの人に観て欲しい。)
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