侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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これを機会に「ちょんまげぷりん」も!
主演の山口馬木也さんは、個人的な本年度主演男優賞の筆頭に躍り出たっ!!
観ながらいちいち感じていたのは映画にまつわる「音」って難しいんだなぁということ(笑)
拙い部分があるのは何とも可愛らしく感じつつも、ここぞというところの笑わせどころは外してなかった。「落ちた、すべった」のくだりは恥ずかしくなるくらいベタだったけども(笑)
何より「時代劇」の終わりと「侍の時代」の終わりがこんなにも重なって意味をなしてくるのかと感心した。
チャンバラ・殺陣は見応え十分、「ここを見せたいんだ!」という気概がビシビシ伝わってきた。
あと、丸い顔をお侍がやってくる終わり方がGood(笑)
これを機会に中村義洋監督『ちょんまげぷりん』ももっと評価されても良いと思う!
ハートフル時代劇として推したい!
戦国自衛隊みたいなものも含めると、時代劇というカテゴリーは意外と懐の深いジャンルですよね? 広義では「首」「もしも徳川家康が総理大臣になったら」「清須会議」「大河への道」「さや侍」「七人の侍」・・・史実に基づいたもの、パロディー、タイムスリップ設定、現代人が掘り下げる戦国時代、と手法を変えても日本人のDNAに時代劇を好む素地は根付いています。
今回のこの映画、導入部から本筋に入るまでのアバンが非常に短くてシンプル、それでいて観客を迷子にさせることなくこれから始まる物語に期待を持たせながら想像力を掻き立てる脚本が非常に良くできていると思います。高坂新左衛門(山口馬木也)も、本当に普段から侍の生活をしているのではないかと思わせるほど徹底して「台本の中の人」を演じていて、徐々に現代の生活に染まってくる。
と、ここで同じく落雷で違う時代にタイムスリップした風見恭一郎(冨家ノリマサ)と再会して共演を勧められるけど、追加台本の中の会津藩の悲惨な窮状を知ると落雷前の真剣勝負の場面に戻って同胞の仇を打つかどうかで苦悩するところが本当に侍らしくて、本作唯一の泣けるシーンでしたね。
疲れも吹っ飛ぶ‼︎アツい作品‼︎
まず、全国拡大上映ありがとうございます‼︎
おかげで観に行くことができました‼︎
今週の先週の土日祝日はいろいろ忙しくて映画は家でも映画館でも観れず、疲れも溜まってましたが、この作品は笑いと感動と熱量でそんなことは吹っ飛ばしてくれる‼︎
ラスト30分が話題になっていますが、前半のコメディ部分もめちゃくちゃ面白くて笑えて最高‼︎
特に初めて時代劇を観るシーンと、師匠との稽古中斬られ役なのに、斬っちゃうシーン‼︎
映画館のみんなも笑っていました‼︎
ラストもあの侍が出てきてからさらに面白くなった‼︎
ラストバトルはずっと観入ってしまう‼︎
今までの2人の話があってのあの戦いは胸がアツくなります‼︎
制作側の熱量もすごく伝わってくる‼︎
良い作品を観ましたー‼︎
あと時代劇ってこんな風に作られているのかと初めて知りました‼︎
時代劇への深い愛と、過ぎ去った時代への愛も
◉時代の思いの強さ
どんな時代でもそこに無数の人生はある訳だが、ペリー来航から安政の大獄、禁門の変、戊辰戦争まで、幕末から明治維新の30年ぐらいは、特に特に、多くの人の喜怒哀楽が、目まぐるしく時代の狭間に押し込められ、消えてしまった時代だったと思っています。
故に時空を飛ばされても、彼らは溢れる心根によって、何処に辿り着いてしまう。そして強い信念があるから、その場所で必死に生きてしまう。その展開にいつの間にか引き込まれた感じでした。
◉出来るはず
高坂新左衛門(山口馬木也)が、ぶっつけ本番で時代劇を演じる。しかし武士であるから、回りとの落差に振り回されるハラハラではなく、出来て当たり前がどこまでバレないで通じるかのハラハラ。それを愉しんでいるうちに、すっかり新左衛門へのエールが生まれていた。上手いし、ズルいし、気持ち良い。
◉助監督のビンタ、心地良し
背筋の伸びた殺陣師の立ち姿も、心配無用介の不適な笑い顔もスタイリッシュ。今夜は呑みに行くぜ! の掛け声が出てくると、もうレトロな安心感が一杯で。
生硬な主人公を心配する優子助監督(沙倉ゆうのゆうの)が、気丈であるのに柔らかさを感じさせてくれて、素晴らしかった。真剣勝負の撮影はどちらも死なずに終わり、助監督が高坂新左衛門をビンタした! これは何となく予測出来たのです。あるいは控え目な彼女が、激情を抑えられなくなる瞬間を見るのが、私の願望だったのかも知れないです。
◉タイムスリップは尽きない
敵役の山形彦九郎(庄野﨑謙)と現代で出会ってしまうのは、幕末の時代熱の成せる業だったのでしょうけれど、こうした無理のない筋書きの捻りは本当に「劇」への没入感を高めてくれたと思います。
山形を演じる風見恭一郎(冨家ノリマサ)は、俺は多くは語りたくない…みたいな我慢ぶりが似合っていて、だから新左衛門が、それでも口にしてしまう喋りが引き立っていた。
ところで、「俺はこんな所で何をやっているんだ」と言う独白は、元々、タイムスリッパーたちが吐いたものだったのだ…と、改めて思わざるを得ない。
口コミで鑑賞
数年に一度の口コミヒットの低予算映画です
正直導入部から演出もいまいちだったりしてやっぱりこんなものかと
冷ややかに見ていましたが、おにぎりのくだりから俄然登場人物が輝きます
なんで点滴が外れているのとかそういう突っ込みどころが多いのも確かですが
ラストに近づくにつれて映画を作りたいという意気込みがひしひしと伝わってきて
胸が熱くなってきました
見た人はみんなあなたたちの味方ですよって言いたくなる不思議な感覚
エンドロールはじまっても誰も立ち上がろうとしない
それくらい没入感のある映画に仕上がっていました
くすりとするシーンやクライマックスの迫力
年配の人にもっともっと見てほしい作品です
期待通り お手本のような脚本
この映画ドットコムでクチコミの評価点数が高かったのであらすじなどは全く見ず、劇場は足を運びました。
大きな起伏があるドラマティックな作品ではないですが、とても心温まる作品で時には笑い時には涙するお手本のような脚本を楽しめました!
何より登場人物に誰1人として悪人が出てこないというのが、見ていて安心できましたし気持ちよく最後まで作品に没入することが出来ます。
主人公である高坂さんが、最初タイムスリップした直後映画撮影中の往来に出る際に襟を正すシーンがあるのですがそのシーンだけで彼が無骨だか真面目で丁寧な人なんだなと伝わってきて胸をぐっと掴まれました。
その後も突然刀を叩かれて怒鳴られたにも関わらずすぐに頭を下げるその姿勢、素晴らしい人だ!こんな素敵な人に悲しい思いをして欲しくないな…と一気に高坂ファンになりました(笑)
ここの掴みがあったので、その後の彼のサクセスストーリーや葛藤にも自分がものすごく寄り添えた気がします。
エンドロールを見ると監督の名前が沢山!低予算と伺ってましたがそれをあまり感じさせない素敵な作品でした。
幕末の侍、時代劇役者になる
タイムスリップした侍が切られ役になり本物の侍を映画に残す話
映画撮影に真剣で挑み本当の死合を行うが今はその時ではないので生き続けるEND
コメディ映画で自然と笑いがでる一方で真剣なシーンに段々と引き込まれ作品だった。最後の落ちも笑えて綺麗に終わる。
時代劇苦手でも楽しく?見れます。
基本低予算映画なので、至らない箇所はありますが、
主演の山口氏が「本物のサムライ」にしか見えなくて凄い。
幕末に幕府側に属する暗殺者として、維新派の若く腕の立つ剣士との
果し合いの最中にタイムスリップし、平成の世へ・・
ここからの困惑武士のコメディは想定の範囲内で、特筆には値しない。
いや山口氏の佇まいだけは特筆です。
中盤のキーマン登場と、荒んだ現代に翻弄されて、にわかに戻り始める
侍のスピリッツ。 江戸幕府が滅ぼされた歴史を知り、打ちのめされ、
ここでのうのうと生き続けて良いのか、自問自答の末に出た答えが・・
あの決闘の相手との決着をつける真剣勝負! 現代人の理解の及ばない
まさかの展開へ・・ もうコメディ置いてけぼりです。
こんな気迫の決闘シーンは、予想もしませんでした。 時代劇は数多ですが
これはトップクラスの迫力です。なんの映画見に来たんだっけ??
それなのに、映画が終わって出てくるときは、皆笑顔なんですよ・・
終わり方が最高です。 見て良かったあ・・て思える良作でしたよ
脚本や演者、上手いなぁ。しかし、
話の筋がうまく出来ている。主人公や他の俳優陣の演技がうまいのと脚本が良い。ほんとに自主制作映画なのかというレベルだと思う。
途中までは、たぶん会津藩士が異世界で色々やらかしてクスっとさせておいて最後はADさんとカップル成立でめでたしめでたし、あるいは元の世界に戻る方法を見つけて涙の別れにするんだろう、と思ってた。面白いけれど、まあよくある筋じゃないか。ところが、時代劇を捨てた俳優との出会いから話がガラリと変わってしまう。そんな筋立てあり?想像もしてなかった。うまいなぁ、脚本。映画は一に脚本、二に脚本、三四が無くて五に脚本。マキノ監督か誰かの言葉だと朝の浜村淳さんのラジオで聞いてたとおりだと思う。今回のはこれに演者の存在が加わるけど。主人公やらライバル剣士、切られ役、みんな上手いなぁ。知り合い全員に勧められる映画だと思う。
しかし、剣心会の入塾合否を待つ場面での坊さんと嫁さんのあの低レベルのギャグが全く映画にそぐわない。滑るとか落ちるは言わんようにしよなと言いつつ、道で滑るとか選挙に落ちるとか。中学校の演劇部ならコメディ場面にするために考えたレベル。私が間違って想像してたよくあるエンディングに向けてなら良い、問題なし。しかし、筋がガラリと変わったこの映画を見終わって、ジーンとしながら振り返ってみると、クスリ、ホロリとさせられたこの映画には安直なギャグは不要。なんか安っぽさに不快にまでなる。関西が舞台の自主制作はあのレベルのぶち込みが期待されてるのか?この場面がなければ、星5つ付けたのに。
青天の霹靂
侍タイムスリッパー
当時の感情と一緒に武士の生き様は忘れ去られ、昨今は時代劇も数を減らしてしまった。
当時彼らは、身命を賭して、人にコーラをかけることができる少年たちの未来を守った。
そのことさえ、知ってか知らずか、順番に消えていく今になっても尚、(その成果については)本当は分からないままなのか。
新撰組を始め、斬られ役全てに走馬灯を見る。喜劇のように見え、という表現が続く。
心的苦慮の末に、本身を用いて「撮影」をする。その選択は、時代劇と集まったスタッフ、そして同志達の記憶を最終的に守っている。
過去から立ち現れてでも、今の人に本物の力を見せてほしい。そう祈りながら映像を作る人にとって、夢のような物語ではないかと、ふと思う。
まさに真剣、素晴らしい振り幅!
映画友達から激推しされ、行っとくかなぁくらいのテンションでシネコンへ。素直に行って良かったです!
口コミ評判、上映規模マシマシ中なのも納得しました。
コミカルほのぼのからホントの意味での真剣勝負まで、なんという振り幅!自主制作らしかったりちょっとイナタいとこあるのもかえって魅力的、と感じるくらい。
そしてなんと言っても、山口馬木也さんの素晴らしさ。現代ものでのちょっと危なそうな役の印象が強かったので、こんなにもお侍で、これほどチャーミングな方だったとは、とアゴが落ちる思いでした。素朴で誠実な人柄が生む絶妙な間がたまりません。
タイムスリップしたてで真剣持ってウロウロする所では「危ない、あぁぁ危ないから」、とずっとハラハラしてました。その後のほっこりほのぼのから、「歴史」のむごさ、「真剣勝負」への流れ。クライマックスでは本当に息詰めて苦しくなりました。時代劇という文化、その背景の歴史という「日本の過去」。過ぎたことは戻せずとも出来ることをやる、生き抜く意味はある、と自分は受け取りました。
しっかりエンタメで楽しい作品ですが意外やずっしりくるものもあり…いい映画です。監督さんをひたすら応援したくなります。この先もヒットが拡がり続けて、次作もお米づくりもどんどんうまく行きますように!
あと、スリッパー先輩である風見先生の若い頃と30年後に違和感なかったのが感心しました、邦画は特にそのへんちょっとアレなこと多い気がするので。
風見さんが落ちてきた時は昭和真っ只中だったはずで、カッコいい若侍から昭和のスター俳優に、っていうのも主役級の設定ですよね(笑)
演じる冨家さんがまた、本当にそんな雰囲気でいらして素敵でした
お話がよく出来ていて素晴らしい出来栄え!!
自主制作とは思えない素晴らしいクオリティで最初から最後まで中弛みなしの素晴らしい作品でした。
私は半分忘れていた1番最後の3人目の伏線回収で最後の最後までやられました😄👏
軽いノリのコメディかと思ったら
いっぱい泣かされました。
高坂がケーキを食べて日の本は良い国になったと言うところ。風見さんの挨拶。会津藩の最後の様子を知って嗚咽する高坂…たくさんありました。
クスっと笑えるシーンもたくさん。最後の殺陣のシーンは息を飲みましたね…。
高坂が言ったような良い国になっているのか、今の日本は。150年ほど前の日本で命をかけて戦った方達に胸を張れるような国になっているのかな、とかそんなことも考えさせられました。
ちょうどAmazonプライムで獣になれない私たち、を見てて。山口馬木也さん良い役者さんだなぁと思いました。
日本人の美しさと言うか、大事にしたいなと思いました。
設定こそありがちだが...
江戸時代の侍が現代にタイムスリップしてくるという、よくある設定を組み合わせたような設定であり、ここだけで考えるとB級作品の雰囲気が漂う。
しかし本編は山場がいくつもあり、後半に進むにつれてその山が大きくなるといった非常に見応えがある展開であり、いい意味で予想を裏切られる。
生真面目すぎる主人公や映画監督っぽすぎる映画監督など、クセは強いキャラクター達をそれぞれのクセ通りに動かすコントのようなギャグシーンも随所に組み込まれている。
ラストシーンの雷に打たれていないはずの丸顔の同志がタイムスリップしてくる展開にはやや矛盾を感じる。整合性よりも最後に観客を笑わせることを重視したということだろうか。
漫画のコマを目線でなぞるような感覚
たまらなく好き。
私的に「邦画って本当に良いよなぁ」ってツボを刺激してくれた。
昔、邦画をTSUTAYAで漁ってた時に感じたノスタルジーな感覚が蘇ってきた。
それほどまでに最高にシナリオもテンポも気持ちよかった。
お約束って、本当に大事ですね。
「滑る、落ちる」のくだりとか愛おし過ぎて笑ってしまった。
全体的に「何が起こるのか?」に裏切りなんて少なかったと思うんですが、見せ方で魅せられました。
そんな中でも、中慰労会?のシーンが好きでしたね。
追加台本渡されて「2人に関係のないシーンの追加です」とか、「なんで今??」って思ったところに、会津藩の悲劇をドーンと主人公に突きつける所とか、もう、頭の中に「文字びっしりの見開きページ」が浮かび上がったし、ラストランの筋道も示されたし、なんか脚本の出来に感服しました。すごい、綺麗で感動した。無駄なくて洗練され過ぎ。
最悪だったのが、最後の決闘シーンの無音時間にメールの着信音があったことだけ!あの客は地獄に落ちて欲しかっ!
良い映画の感想は支離滅裂になりがち!
でも、最高の2時間でした!!
1秒短い対峙
遅ればせながら、皆さんの高評価に釣られて鑑賞。
鑑賞時の劇場内が1組のカップル以外、全て自分より年上と云う平均年齢の超高い経験した事の無い環境で、笑いあり涙ありの超ベタな本作によってほんわかした幸せな空間になってました。
どストレートで超ベタ展開のコメディと言うより、人情喜劇と呼びたくなる懐かしい雰囲気漂う良作で、
主人公が竹光の軽さを感じて振る所とか、それを如何に真剣に見せるかと云う動作練習とか、撮影用の上段の構えとか、チャンバラ愛に溢れた誠実な映画作りを、農業をされながら自主映画で完成させた安田純一氏の映画熱が本当に素晴らしいです。
クライマックスの決闘の緊張感がある長い無言の対峙に、「うわっ椿三十郎?えっ抜き打ちするの?」と声が出そうになりました。
後で知りましたが、あの対峙時間は椿三十郎より1秒短いそうです。
その安田氏の黒澤リスペクトを知った時にも涙目になりました。
色んな方が、指摘されてる決闘を引きで撮ってる筈なのに、視点のアングルが変わって寄り、刃の押合いを描くショットは気になりましたし、アングル変えずにズームした風にすれば良いのにとか思いましたが、そんな細かい所を言うのは野暮だと思うぐらい映画熱を感じました。
何より超ベタな脚本を抱えて、色んな人を巻き込んで撮りきった安田氏の熱が透けて見えて来たので、本当に良かったです。
その熱にほだされて、巻き込まれた役者達も、とても良かったですし、色々ツッコミどころはありますが、幸せな映画だと思います。
ああっ書くの忘れてました。
エンドクレジットにイオンシネマ大日とあり❓
あのシーンか❗️となりました。
知ってたらイオンシネマ大日で観たのに❗️知らずに大日で観てたら凄い特別感あったでしょうね。羨ましい〜
斬新なタイムスリップ展開ですが、微妙な結末
タイムスリップ作品の展開としては、過去や未来から現代に現れます。そして現代の当たり前の日常が無くしてしまったもの、理不尽なもの等を浮き彫りにして再生をうたうといものが多くあります。
本作も幕末の侍が現代にタイムスリップして自分達の時代が作り上げた未来を垣間見る展開となっています。ここまでは定番ですが、微妙なのはタイムスリップした人物は元の時代に戻ろうと様々なことを試みたりするのですが、1度は試みますがそれ移行は全て受け入れて普通に生活しています。
この時代の人間ではないことを誰かにカミングアウトすることもありません。
タイムスリップという異常な体験に困惑がまったくないのもどうかなぁと思いました。
いくら京都とはいえリアル髷頭で着物姿の怪しい人物を受け入れてしまう人々もご都合展開と思いました。
そして、話は時代劇の需要が減少することへの憂いが映し出されます。衰退を続ける時代劇をどうにかしなければならない。そこに時代劇の大作映画製作の話と、時代劇を捨てた大物スターが戻ってくると更に話題となります。そこの敵役に抜擢される主人公。しかし、指名した大物スターとは過去の因縁の相手でした。
わだかまりを持ちながら撮影となり、クライマックスの決闘シーンとなります。殺陣のシーンは確かに凄みはありますが、ここにいたる展開も違和感があります。
因縁の相手との決着をつける為と真剣を使っての殺陣を希望して生死を分ける戦いに盛り上げていきます。「映画の撮影なんですけど」と突っ込みをいれたくなりました。
盛り上げた挙句の結末にも興醒めでした。
真剣と伝わるようにラストの殺陣ではしっかり音響をつけるといった細かな演出は評価しますが、作品としては可もなく不可もなくです。
「時代劇」というと江戸時代を思い描くような気がするのは、武士や町人が生き生きと暮らしていた時代に魅力を感じるからなのかもしれません。これはその時代劇の魅力に溢れた良作です。
このサイトの作品紹介を読んでいて気になった作品。
時代劇かと思って読んでいたらどうやら現代劇 o_oオッ
しかも幕末から侍がタイムスリップしてくる話らしく
これは「幕末未来人」。いや…逆で「現代幕末人」か。
幕末からタイムスリップしてくる主人公を演じるのが
山口馬木也。剣客商売の若先生こと秋山大治郎ではない
ですか。これはもう観てみなければ。
と、いうわけで鑑賞してきました。
※全国的な上映開始からは1カ月くらい遅れての上映でした。
人気が出てきてシネコンでも上映開始となったようです。
このような柔軟な対応は、とてもありがたいです。・_・♫
鑑賞終了~♪
で、感想ですが
いやー 面白かった♡ 観て良かった♪
楽しくて、緊張感もあり、シリアスかと思わせておいて
実はコミカルなネタも一杯の、時代劇愛に溢れた作品でした。
2時間近くがあっと言う間です。
良い作品です。ホント。
観て良かった。高評価なのも納得です。・_・b
◇以下、冒頭だいじぇすと
主人公・高坂新左衛門は、京都守護職・会津藩の武士。
長男ではないが、京都の治安を守っている。
時は幕末。舞台は京。
折も折、京の治安を乱す長州藩の武士を討ち取るよう
会津藩ご家老より高坂と他1名に藩命が下される。
討つべき相手の名は風見恭一郎。若年ながらかなりの
剣の使い手と聞いている。
ある屋敷から出てくるのを待ち、正々堂々二人係(?)
で切り捨てようと、待つことしばし。
やがて門から出てきた風見。
挟み討ちにと考えていたのに、相方が飛び出してしまう。おぅ
仕方がない。高坂も風見の前に立ち剣を抜く。
先に仕掛け、たちまち倒される相方。(…弱っ)
あとは一対一の勝負。
実力は互角とみえ、なかなか決着がつかない。
空が曇り、雨が降り出す。カミナリも成り始めた。
勝負の一撃!と互いに剣を振りかぶった、正に丁度そのとき
二人の間にカミナリが。どどーん。
落雷の衝撃で意識が飛んでいた高坂。
やがて気がついた彼の周りに、町の建物が広がっていた。
” ここは? …何処であろうか ”
ふらふらと歩きだす高坂。
そのとき少し離れた場所から聞こえてくる人の話し声。
そこで高坂が見たのは、町を歩く侍や町人の姿。おぉ
高坂は現代にタイムスリップしていた。
場所は京都の時代劇撮影所の中。
撮影セットの中に飛ばされてしまっていた。
” 町人? 武士? 店がある 魚売りも ”
町の風景だ。だが、何かが奇怪しい。
ケンカの仲裁に入ろうとするも、逆に怒られてしまう…。
” 此処はいったい…? ”
高坂の疑念が重なっていく…。そして…。
◇冒頭の紹介、此処まででござる
その後、撮影助監督の女性や寺の住職夫妻など
様々な人達との出会いの結果、
自分がいま居るのは140年後の日本・京都であること。
徳川幕府も会津藩も無い時代になっていること。
にわかに信じがたい真実を知っていく高坂。
寺の世話になりながら過ごす毎日。
寺は撮影所に近く、助監督の山本優子とも度々顔を合わす。
時代劇に出演予定の役者が急病になり代役の白羽の矢が立ち
突然ながら時代劇へのに出演をはたす高坂。
何せ、頭には本物の髷、武士の雰囲気良し(ホンモノだし)
無事に代役を果たした高坂に、生きる目的が生まれる。
” 時代劇の切られ役なら、某にも出来そう ”
こうして、現代の京都で生きていこうと励んでいく高坂の姿が
描かれていきます。
コミカルなネタが満載で、見ていて飽きません。
高坂を支える人達の暖かさも心地よいです。
人情コミカル時代劇 の傑作です。
で、途中から思わぬ展開が待っています。・_・
予想もしてましたが、ラストまでの展開は手に汗です。
え? 何? と気になった方は、是非映画館へ。
観て損はしない作品と思います。
私は観て良かった。満足です。
◇あれこれ
■幕府は倒れても…
「このような美味しいものを、皆が普通に食べられる
時代になったのですね--」
イチゴのケーキを食べながら涙する高坂新左衛門。
徳川幕府が無くなってしまったけれど、その先により良い世
の中になっていたのなら、何もいうことは無い。
同様のことを、30年前に思った人もいたのでしょうね。
” 長州藩が無くなってしまっとしても(以下略) ”
■幕末史上の会津と長州
会津藩は幕府側。
長州藩は朝廷側。
京都でも戦いますが、舞台を会津に移して更に戦います。
白虎隊の悲劇などは有名かもです。(少なくとも東北では)
確執ある二人の最後の決着シーンが、この設定で一段と盛り
上がった気がします。
■ここで会ったが …何年目?
一年後でござる。(高坂)
俺には30年後だな。(風見)
実際には140年過ぎてます。文字通りここで会ったが100年目
の決着でした。・_・
■タイムスリップしたのが別の侍だったら
この作品みたいなほのぼの路線にはならないかも。
幕末に名を馳せた伝説の人斬りが来てたら… おろ。
剣心なら怖くないか。 (抜刀斎や黒傘ならコワイ)
◇最後に
丁寧な作りの脚本と、時代劇を愛する役者さんの好演で
とても素晴らしい時代劇になっていました。
この作品の作中作「心配無用介」のような娯楽時代劇は、今では
TVで観られなくなってしまいましたが、再放送でやってるのを
たまに観るとこれが面白くて。
この作品のような、肩の凝らない時代劇作品がこれからも制作
され続け欲しいなぁ。 と、思います。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
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