侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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1秒短い対峙
遅ればせながら、皆さんの高評価に釣られて鑑賞。
鑑賞時の劇場内が1組のカップル以外、全て自分より年上と云う平均年齢の超高い経験した事の無い環境で、笑いあり涙ありの超ベタな本作によってほんわかした幸せな空間になってました。
どストレートで超ベタ展開のコメディと言うより、人情喜劇と呼びたくなる懐かしい雰囲気漂う良作で、
主人公が竹光の軽さを感じて振る所とか、それを如何に真剣に見せるかと云う動作練習とか、撮影用の上段の構えとか、チャンバラ愛に溢れた誠実な映画作りを、農業をされながら自主映画で完成させた安田純一氏の映画熱が本当に素晴らしいです。
クライマックスの決闘の緊張感がある長い無言の対峙に、「うわっ椿三十郎?えっ抜き打ちするの?」と声が出そうになりました。
後で知りましたが、あの対峙時間は椿三十郎より1秒短いそうです。
その安田氏の黒澤リスペクトを知った時にも涙目になりました。
色んな方が、指摘されてる決闘を引きで撮ってる筈なのに、視点のアングルが変わって寄り、刃の押合いを描くショットは気になりましたし、アングル変えずにズームした風にすれば良いのにとか思いましたが、そんな細かい所を言うのは野暮だと思うぐらい映画熱を感じました。
何より超ベタな脚本を抱えて、色んな人を巻き込んで撮りきった安田氏の熱が透けて見えて来たので、本当に良かったです。
その熱にほだされて、巻き込まれた役者達も、とても良かったですし、色々ツッコミどころはありますが、幸せな映画だと思います。
ああっ書くの忘れてました。
エンドクレジットにイオンシネマ大日とあり❓
あのシーンか❗️となりました。
知ってたらイオンシネマ大日で観たのに❗️知らずに大日で観てたら凄い特別感あったでしょうね。羨ましい〜
斬新なタイムスリップ展開ですが、微妙な結末
タイムスリップ作品の展開としては、過去や未来から現代に現れます。そして現代の当たり前の日常が無くしてしまったもの、理不尽なもの等を浮き彫りにして再生をうたうといものが多くあります。
本作も幕末の侍が現代にタイムスリップして自分達の時代が作り上げた未来を垣間見る展開となっています。ここまでは定番ですが、微妙なのはタイムスリップした人物は元の時代に戻ろうと様々なことを試みたりするのですが、1度は試みますがそれ移行は全て受け入れて普通に生活しています。
この時代の人間ではないことを誰かにカミングアウトすることもありません。
タイムスリップという異常な体験に困惑がまったくないのもどうかなぁと思いました。
いくら京都とはいえリアル髷頭で着物姿の怪しい人物を受け入れてしまう人々もご都合展開と思いました。
そして、話は時代劇の需要が減少することへの憂いが映し出されます。衰退を続ける時代劇をどうにかしなければならない。そこに時代劇の大作映画製作の話と、時代劇を捨てた大物スターが戻ってくると更に話題となります。そこの敵役に抜擢される主人公。しかし、指名した大物スターとは過去の因縁の相手でした。
わだかまりを持ちながら撮影となり、クライマックスの決闘シーンとなります。殺陣のシーンは確かに凄みはありますが、ここにいたる展開も違和感があります。
因縁の相手との決着をつける為と真剣を使っての殺陣を希望して生死を分ける戦いに盛り上げていきます。「映画の撮影なんですけど」と突っ込みをいれたくなりました。
盛り上げた挙句の結末にも興醒めでした。
真剣と伝わるようにラストの殺陣ではしっかり音響をつけるといった細かな演出は評価しますが、作品としては可もなく不可もなくです。
「時代劇」というと江戸時代を思い描くような気がするのは、武士や町人が生き生きと暮らしていた時代に魅力を感じるからなのかもしれません。これはその時代劇の魅力に溢れた良作です。
このサイトの作品紹介を読んでいて気になった作品。
時代劇かと思って読んでいたらどうやら現代劇 o_oオッ
しかも幕末から侍がタイムスリップしてくる話らしく
これは「幕末未来人」。いや…逆で「現代幕末人」か。
幕末からタイムスリップしてくる主人公を演じるのが
山口馬木也。剣客商売の若先生こと秋山大治郎ではない
ですか。これはもう観てみなければ。
と、いうわけで鑑賞してきました。
※全国的な上映開始からは1カ月くらい遅れての上映でした。
人気が出てきてシネコンでも上映開始となったようです。
このような柔軟な対応は、とてもありがたいです。・_・♫
鑑賞終了~♪
で、感想ですが
いやー 面白かった♡ 観て良かった♪
楽しくて、緊張感もあり、シリアスかと思わせておいて
実はコミカルなネタも一杯の、時代劇愛に溢れた作品でした。
2時間近くがあっと言う間です。
良い作品です。ホント。
観て良かった。高評価なのも納得です。・_・b
◇以下、冒頭だいじぇすと
主人公・高坂新左衛門は、京都守護職・会津藩の武士。
長男ではないが、京都の治安を守っている。
時は幕末。舞台は京。
折も折、京の治安を乱す長州藩の武士を討ち取るよう
会津藩ご家老より高坂と他1名に藩命が下される。
討つべき相手の名は風見恭一郎。若年ながらかなりの
剣の使い手と聞いている。
ある屋敷から出てくるのを待ち、正々堂々二人係(?)
で切り捨てようと、待つことしばし。
やがて門から出てきた風見。
挟み討ちにと考えていたのに、相方が飛び出してしまう。おぅ
仕方がない。高坂も風見の前に立ち剣を抜く。
先に仕掛け、たちまち倒される相方。(…弱っ)
あとは一対一の勝負。
実力は互角とみえ、なかなか決着がつかない。
空が曇り、雨が降り出す。カミナリも成り始めた。
勝負の一撃!と互いに剣を振りかぶった、正に丁度そのとき
二人の間にカミナリが。どどーん。
落雷の衝撃で意識が飛んでいた高坂。
やがて気がついた彼の周りに、町の建物が広がっていた。
” ここは? …何処であろうか ”
ふらふらと歩きだす高坂。
そのとき少し離れた場所から聞こえてくる人の話し声。
そこで高坂が見たのは、町を歩く侍や町人の姿。おぉ
高坂は現代にタイムスリップしていた。
場所は京都の時代劇撮影所の中。
撮影セットの中に飛ばされてしまっていた。
” 町人? 武士? 店がある 魚売りも ”
町の風景だ。だが、何かが奇怪しい。
ケンカの仲裁に入ろうとするも、逆に怒られてしまう…。
” 此処はいったい…? ”
高坂の疑念が重なっていく…。そして…。
◇冒頭の紹介、此処まででござる
その後、撮影助監督の女性や寺の住職夫妻など
様々な人達との出会いの結果、
自分がいま居るのは140年後の日本・京都であること。
徳川幕府も会津藩も無い時代になっていること。
にわかに信じがたい真実を知っていく高坂。
寺の世話になりながら過ごす毎日。
寺は撮影所に近く、助監督の山本優子とも度々顔を合わす。
時代劇に出演予定の役者が急病になり代役の白羽の矢が立ち
突然ながら時代劇へのに出演をはたす高坂。
何せ、頭には本物の髷、武士の雰囲気良し(ホンモノだし)
無事に代役を果たした高坂に、生きる目的が生まれる。
” 時代劇の切られ役なら、某にも出来そう ”
こうして、現代の京都で生きていこうと励んでいく高坂の姿が
描かれていきます。
コミカルなネタが満載で、見ていて飽きません。
高坂を支える人達の暖かさも心地よいです。
人情コミカル時代劇 の傑作です。
で、途中から思わぬ展開が待っています。・_・
予想もしてましたが、ラストまでの展開は手に汗です。
え? 何? と気になった方は、是非映画館へ。
観て損はしない作品と思います。
私は観て良かった。満足です。
◇あれこれ
■幕府は倒れても…
「このような美味しいものを、皆が普通に食べられる
時代になったのですね--」
イチゴのケーキを食べながら涙する高坂新左衛門。
徳川幕府が無くなってしまったけれど、その先により良い世
の中になっていたのなら、何もいうことは無い。
同様のことを、30年前に思った人もいたのでしょうね。
” 長州藩が無くなってしまっとしても(以下略) ”
■幕末史上の会津と長州
会津藩は幕府側。
長州藩は朝廷側。
京都でも戦いますが、舞台を会津に移して更に戦います。
白虎隊の悲劇などは有名かもです。(少なくとも東北では)
確執ある二人の最後の決着シーンが、この設定で一段と盛り
上がった気がします。
■ここで会ったが …何年目?
一年後でござる。(高坂)
俺には30年後だな。(風見)
実際には140年過ぎてます。文字通りここで会ったが100年目
の決着でした。・_・
■タイムスリップしたのが別の侍だったら
この作品みたいなほのぼの路線にはならないかも。
幕末に名を馳せた伝説の人斬りが来てたら… おろ。
剣心なら怖くないか。 (抜刀斎や黒傘ならコワイ)
◇最後に
丁寧な作りの脚本と、時代劇を愛する役者さんの好演で
とても素晴らしい時代劇になっていました。
この作品の作中作「心配無用介」のような娯楽時代劇は、今では
TVで観られなくなってしまいましたが、再放送でやってるのを
たまに観るとこれが面白くて。
この作品のような、肩の凝らない時代劇作品がこれからも制作
され続け欲しいなぁ。 と、思います。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
時代劇の魅力が満載の、時代劇を語る作品
幕末。
ある長州藩士を『討て』とご家老から直々の命を受けて、宵闇の物陰に身を隠す会津藩の侍ふたり。
そのうちの一人はかなりデキそう。
もう片方はいかにも粗忽な足手まとい。
一方、狙う相手は精悍な顔つき、無駄のない所作。
もうこれだけで、次の展開がいくつも頭の中で高速回転する。
が、しかし、その予想のはるか上を行く大展開!
宿敵は何十年経っても憎い敵か。
命をかけて守ろうとした幕府が140年前に滅びていたとしても。
幕末からタイムスリップしてきた下級藩士が、
「日本(ひのもと)は、よい国になったのですな」と、ありふれたいちごショートを口にして涙ぐむ。
タイムスリップものにお約束の時代ギャップだけでない、確かな問いかけがここにある。
会津も薩長も、確かに日本をよくしたかった。
確かに。
維新、敗戦、震災を超えて、
戦争に参加せずに平和に暮らす日々を当たり前と思う社会は何ものにも代えがたい。
ありがたい、良い国になったのだ。
一緒にぶっ飛んだ(タイムスリップした)長州藩士は、会津藩士より30年前の時点に落下していたという設定には膝を打った!
おかげであの時の敵は、すでに30才年を取っている。
体力的にはこちらが上、勝ち目は五分と五分になっている。
そして、あり得ない真剣を使った決闘シーンの撮影、幕末の、あの日の斬り合いの続きへと突入していく。
とにかく脚本がおもしろい。
殺陣もすごい。
見ている方はもう、ハラハラするし、ウルウルくるし、ヒェーってなるし、えええ⁉︎ってたまげるけど納得するし、
最高。もう一回見たい!
▪️時代劇の魅力がガチンコで詰まっているけど、時代劇を作る令和の人たちを描くというスタンスを取ることによって、一歩引いた笑いが生まれている。
▪️斬られる役なのに、殺陣師の先生の打ち込みをついつい返してしまう場面、わかっちゃいるけど笑っちゃう。あまりに上手い。
▪️会津藩の最後を知って号泣する場面、劇場内ではもらい泣きする人がたくさん!それでも立ち直る姿にさらに胸熱で泣ける。
とにかく惜しい!
タイムスリップものとしてはベタな設定で
それでも前半はコメディータッチなので
それはOKな範囲でしたが、ほかの感想のような笑いがあるというのは大袈裟でクスッと笑える感じです。
主演のお2人が経験なのか、姿勢が良いのもあるのかカメラアングルがとても良かったのに
ほかの配役の時の絵がイマイチでバランス悪いなと思いました。
そこが勿体ない点1。
現代の太秦に来た訳ですが、街を徘徊する時やカルチャーショックの描写が少ないのでそこももう少し細かくしてあると良かったのが勿体ない点2。
先にタイムスリップしていた武士の振り返りとか成り上がりのパートが端折りすぎてたのと、そこはもう少し混ぜこみながらの方が納得できましたが強引かなと。
1度時代劇を離れて、でもまたやろうとした動機も弱めだったので勿体ない点3。
街で子供に襲われるところも反撃できずに変に落ち込むのも不自然でしたし
現代に馴染んでゆくシーンとか全然なくてそういうのも勿体ない。4
最後のオチは不要だったというか、あれは既にまた撮影所に潜んでいた…みたいにすれば良かったよなーとか思いました。
全体としてはかなり頑張って製作されてるのが伝わりましたのでほんとうにあともう1歩、ひと押し、人練り的なところでしたね。
次こそ頑張って頂きたい!
とにかくかっこいい。
評判を聞いて鑑賞。
評判どおりおもしろかった。
なんでポスターの文字がすんなり読めたの?とか気になるところがあったり、キャストさんのセリフが棒だったり、間が微妙だったりしてヒヤヒヤするところもあり。わかりやすい効果音で笑えるところと狙いすぎてちょっとな、と思うところもあったり。
それでもそれがすべて作品の味に感じられるような愛しさのある作品だった。
そして、山口馬木也さんがとにかくかっこいい。
若い頃のヴィンセント・ギャロのような渋さと色気。
さらに純粋そうな可愛さ。それもしっかりとした演技の実力があってこそだと思う。
間違いなく今後仕事が増えるだろう。
ケーキを食べて泣くシーンではわたしもうるっと来た。戦争モノのドラマを観たばかりだということもあり、幕末に戦った志士たちや戦中戦後を生きた人たち。昔の人々が懸命に生きてくれたおかげで今のわたしたちの便利で豊かな暮らしがある。
脚本の勝利
遅ればせながら観てきました。脚本がよくできてましたねぇ。裏切りの展開(その場にいた人が時間ずれてタイムスリップしてくる)が思いつきそうで思いつかなかった展開でしたねぇ。
この脚本で行けるとしたGAGAさん大ホームランですねぇ。
時代劇に携わっている人はどう観たのか知りたいなぁ。
太秦映画村行こうかな。
多分今年見た映画で一番になるんじゃないかな
タイトルより大分メッセージ性が深い。
幕末の滅びゆく武士を滅びゆく時代劇に上手く重ねてました。
時代劇への深い愛情と悲哀みたいなものを感じた。
ただ、それだけではなくエンタメとして完成してたと思うし、
笑えるし感心するし興奮するし泣けた。
チョットでも迷ってるんだったら今直ぐ見に行って下さい。
後悔はしないと思います。
タイムスリップせずとも大和魂は伝わる
ダブルヘッダー第二試合。
平日12時の回なのに、客席8割の入り😱
TVでも特集されてましたからねー。
序盤から中盤は少しダルかった😩
愉快な住職夫婦と、
切られ役の先生が面白いくらいで、
期待ハズレかもと少し落胆。
後半もう一人のタイムスリッパーが登場。
俄然話が盛り上がりだす💪
おお、冨家さんじゃないか❗️
昼ドラでよく見かけてたイケメンが、
倒幕派のタイムスリッパーとして来るとは❗️
しかもかなり老けましたな😅
高坂と風見の、
助監督山本を挟んだ小競り合いも微笑ましく、
現代にかなり馴染んだ高坂の、
内に秘めた会津藩同士への思いも汲み取れ、
ラストは涙涙のエンディング😭
やはりタイムスリップ作品にハズレ無しで、
よく笑いよく泣きました。
世の中に宇宙人が紛れ込んでると言う、
マコトシヤカな話の様に、
世の中には
タイムスリッパーが紛れ込んでると、
思わされた次第でした🤣
カメラを止めるな!?
会津藩士の行動のきっかけが薄く、
最後まで感情移入できませんでした。
本物の武士がドラマ少し見て、
感動して、屈辱的な切られ役になれるか?
真剣で撮影することにしたのも、
会津藩士たちの無念を知ったから?なぜ?
そして、安っぽいチンピラのくだり、いる?
にしても、そのチンピラに負ける、武士。
武士の何を描きたいのだろう。
低予算でもがんばったとかどうでもよく、
ただ、脚本が弱いと思いました。
芯がない。
カメ止めの再来???とんでもない。
大根な助監督女性よりも、
カメ止め監督の娘のほうが、
よっぽど熱を感じましたし、説得力がありました。
この作品の終盤、
カメラを止めるな!というセリフがありましたが、
意識しすぎでしょう。
もちろん面白くはありました
(完全ネタバレなので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
話題になっていた今作の映画『侍タイムスリッパー』を観て来ました。
そして個人的にも面白く観ました。
ただ面白くはあったのですが、不満がなかったわけではないなとは思われました。
その不満の理由は、幕末の会津藩士・高坂新左衛門(山口馬木也さん)が、自身の幕末の価値観と現在(江戸時代の終焉から140年後、監督のインタビューから設定は2007年ごろ)の価値観との違いに戸惑いそれを描くというより、時代劇の衰退がテーマになっていたところでした。
個人的には、真剣で藩のために命をも捧げていた幕末の志士が現在にタイムスリップした時に、果たして現在の殺陣師の殺陣に対して疑問に思わず、殺陣師・関本(峰蘭太郎さん)を師と仰ぐのはあり得るのだろうか、との疑問は感じられました。
幕末の武士の身分が士農工商のトップであり、その特権と儒教的な上下関係の厳しさが叩き込まれているだろう主人公・高坂新左衛門が、現在の(良くも悪くも)なあなあになっている上下の関係性に、戸惑いと怒りを余り感じていないのも多少の違和感はありました。
ただ、おそらくこの映画は、幕末と現在の価値観の違いを描きたかった訳ではなく、それを材料にして時代劇の衰退の方をテーマに描きたかったのだろうな、とは一方で思われました。
しかし映画の最終盤で、高坂新左衛門と映画冒頭で対峙して同じく落雷で幕末からタイムスリップした長州藩士であった風見恭一郎(冨家ノリマサさん)と、会津藩のその後の無念を知った主人公・高坂新左衛門とが、映画撮影の最後のシーンで真剣で戦う場面は、(時代劇の衰退ではなく)幕末の志士の(現在と対比された)場面として描かれていたと思われます。
そうであるならば、初めから(時代劇の衰退でなく)幕末と現在の価値観の違いを中心に描いていた方が、映画作品としてはもっと深みある作品になっていたように、僭越ながら思われました。
もちろん、最後のスタッフロールを見て私も驚愕したように、このスタッフ人数で、おそらく制作予算も相当厳しい中で、内輪受けにならず、浮つきもせず、地に足着いた作品内容になってる時点で称賛以外にあり得ないとは、一方で思われもしました。
今回の点数は、他作品での有名トップクラスの俳優が数多く出演し、掛っている予算も数億円単位の映画と同じ水準で、僭越ながら採点しました。
そうでなければ逆に失礼にも感じたからです。
しかしながらこの制作布陣でこの質の高さは、一方で多くの観客の絶賛を受けているのも全くその通りだと思われてもいます。
小さい場所から広がりを持つことは映画界でも大変な奇跡だと思われますが、今作の映画『侍タイムスリッパー』がそのような奇跡を獲得している事に、観客の一人として一方で素晴らしく嬉しいことだと感じました。
抜群に面白い映画だった。
抜群に面白い映画だった。
出演している俳優さん、監督さんらスタッフとも知らない方ばかり。
いわゆる大手の映画でもない、インディーズ映画だ。
幕末の侍が現代にタイムスリップするというコメディだ。
ある意味、おこりそうなことがおこっていく。
すごいシナリオと誰も考えもつかなかったことを切り開いていく
そんなストーリーではなく
ある意味、「あ、そうつなげていくのね、で次は」みたいな感じで話は展開していく。
言ってしまえば「想定内」なのかもしれないが、惹きつけていくのは、その演技なのだと思う。
いい表情をする。
いい表情でいいセリフを言う。
上手にずっこける。
その演技の力が物語に力を与え、漫画のようなコメディに引き込んでいく。
圧巻はラストの本身(真剣)を使っての撮影である。
そのシーンの迫力は圧巻だった。みなぎる殺気。緊張感。命を奪う、命を落とすという紙一重の差。まさに手に汗を握るシーンだった。
しかし、この「本身を使っての決闘シーン」自体がこの映画「侍タイムスリッパー」のシーンなのである。
つまり、高坂役の山口さん、風見役の冨塚さんが本身を使って撮影したわけではない。
山口さんと冨塚さんが使っているのはいつもと変わらない「竹光」である。
にもかかわらず、いつもの殺陣とは違う、本身を使っていると思わせる殺陣を演じているのだ。
そのことを思わず忘れさせて引き込む、その凄さ、演出、カメラワークなどは、「時代劇すごいわ」と思わせるのに十分な美しさだった。
それをコメディーベースで見せてしまう。
いや〜やられました。
とても素敵な映画でした。
シン・ラストサムライ
この作品には名の通った役者さんは一人もいない。というか、少なくとも私が知っている役者さんは一人もいなかった。
しかし本作は超一級の作品に違いない。いや、ここ数十年見た中で一番の邦画実写映画だと言っても過言ではない。有名俳優を贅沢に使い、中身が空虚な作品ばかりが世に目立つ中で、これほどの完成度の高いエンタメ作品は個人的には「ダイ・ハード」以来だ。
見事な脚本、魅力的なキャラクター、役者さんたちの演技力、どれをとっても非の打ち所がない。まさに文句のつけようがない。よくぞこんな素晴らしい作品を作ってくれました。これはインド映画の「RRR」をも凌駕するほどのエンタメ作品だ。
これこそが真のエンタメだ。聞いてるか、三谷幸喜よ、これが真のエンターテインメント映画だ。名前におぼれた劇作家の目に本作はいったいどう映るんだろうか。
本当にいい映画を見たときには思わず落涙することがある。別に泣かせるシーンとか感動させるシーンでなく、本当によく作られてるなあと感心して感動して泣いてしまうのだ。作り手の観客を楽しませたいという熱い思いがひしひしと伝わるからなんだと思う。本作にはそういうシーンがいくつもある。
たとえばタイムスリップした高坂が独り現代の街の中をさまよい歩くシーン。もうこれだけで異世界に迷い込んでしまった彼の孤独な心情が映像を通して見事に映し出されいて感動してしまう。なんてうまいんだと。そして後半、同じ時代の風見がベテラン俳優として姿を現したときにもやはりその見事な脚本に感動してしまった。
終盤の真剣を使った真剣勝負のシーンでは劇場の観客は私を含め静まり返っていた。みんな息をするのも忘れるくらい張りつめた緊張感に包まれ、まさに本物の侍が目の前で真剣勝負をする姿に映画の中と同様私のいる劇場も固唾をのんで見守っていた。そして決着がついたシーンでは思わずあ、と心の中で声が漏れてしまうほど。
ここまで映画を固唾をのんで見たのはやはり若かりし頃「ダイ・ハード」を劇場で鑑賞した以来だった。まさにマクレーンがハンスと最終決着をつけるシーンに匹敵するほどのシーンであった。
まさか若いころの感受性豊かな頃に感じた感動を再び感じれるとは夢にも思わなかった。本当に本作は奇跡のような作品。
侍が現代にタイムスリップしたらなんていう手垢のついたプロットでここまでの傑作を創り上げた監督にはただただ脱帽である。
知らない役者さんばかりだと書いたが、俳優のみなさんとても魅力的で逆に知らなかった自分を恥ずかしく思うくらい。もっと出演作品が多くてもいいと思うのだけれど。ただ主演の方も時代劇を中心に活躍されていて私自身も時代劇を最近あまり見ていないので致し方ないのかも。私の子供の頃は確かに「遠山の金さん」とか「仮面の忍者赤影」とか夢中で見てたっけ。赤影はちょっと違うか。
本作ではまさに下火になりつつある時代劇への思いが熱く語られる。本作の成功や真田さんの「将軍」をきっかけに再び時代劇人気が盛り返すんではないだろうか。安田監督と真田さんが力を合わせればそれは十分可能だと思われる。二人のタッグを見てみたい。
鑑賞したのがイオンシネマ大日で、まさに寺の和尚夫婦が映画鑑賞したシーンのロケで使われた場所、それだけでもなんだかうれしくなる。
ファンタジア国際映画祭で観客賞を受賞したとのこと。いやいやこんなもんじゃないでしょう。アカデミー賞も狙えるよ。日本のじゃないよ、本場ハリウッドのだよ。何ならカンヌもベルリンもついでにどないだ。ロッテントマトの評価なら間違いなく100%いくだろう。
ちなみに二回目鑑賞する時までにパンフレットの制作よろしくお願いします。
侍の生き様に魂が震える
作り手の時代劇を愛する熱意を感じて目頭が熱くなる。
設定はSFなのだが、役者の鬼気迫る演技により物語の世界にグッと引き込まれていく。
主演の山口馬木也さん演じる会津訛りの真面目でお茶目な侍・高坂をいつのまにか応援し、共感して一緒に涙している。
佇まいが武士らしく、背筋の伸びた美しい所作に役作りへのこだわりを感じる。
冨家ノリマサさん演じる風見は物語の展開を加速させ、どちらに転ぶか予想できない結末に緊張感を保ちながら終盤の殺陣へと物語を盛り上げていく。
舞台挨拶のインタビューを読んだのだが、俳優陣やスタッフが忙しいスケジュールの中で合宿を組んで少しずつ撮影して完成させた作品だそうだ。
時代劇を愛する人が時代劇の良さを歴史に刻もうと挑んだ作品だからこそ観客の胸を熱くさせることができたのだと思う。
劇中で使われる「だが、今日じゃない」と言う台詞は映画「トップガンマーヴェリック」からの引用だと受け取った。
こちらの作品もトムクルーズがCGに頼らず今までの映画作りの原点に立ち返り、実際の戦闘機に乗る訓練を俳優陣が体験してリアルな表情を見事にフィルムに納めた映画史に残る作品だった。
両作品とも作り手の生き様を体感することができる。
ポリコレ配慮で時代背景にそぐわない俳優を起用し、史実をねじ曲げて映画に残すハリウッド作品に今作を見て学んでほしい。
時代を生きたキャラクターの所作や時代背景を尊重することで本当に描きたい世界を観客に伝えることができることを知ってほしい。
時代劇が地上波放送から消え、デジタルコンテンツでの映画配信に戸惑う年配の方も多いとお察しする。
劇場ではご年配の方も鑑賞されており、時代劇を映画として残したいのだと言うセリフに涙を拭っていらっしゃった。京都や松竹のスタジオで撮られた時代劇が懐かしい。
日本の時代劇=アメコミヒーロー的な立ち位置だと思う。
国民的に愛された勧善懲悪の物語はみんなが平等で悪者なんていないとする現代の価値観では描かれにくくなったが、今作では時代をタイムスリップさせることによって主人公を含めたキャラクターの心情の変化として描かれたことで物語に深みが増すと言う効果が生まれていたのは見事な脚本だった。
自分の好きな邦画第一位になった。
単館1館から全国上映にまで広がった侍の生き様をぜひスクリーンでご覧下さい。
非の打ち所がない面白さ
これまで観てきた邦画の中で一番面白かったと言っても
過言ではない。
観に行って本当に良かった。
これがインディーズとは思えない完成度で、
ストーリーが無理なく緩急もあって見ていて気持ち良いし、
面白いものがきちんと面白いと評価されて全国で拡大上映されている
この事実自体も気持ち良い。
ちょっと検索するだけでもいろんなエピソードに事欠かない異色作だが
作品には真心や情熱など色々なものがぎっしり詰まっていて
時代劇としても本当に面白いものだった。
個人的に最近、映画 邪魚隊を見て監督のコメントも聞いて
時代劇を継承していって欲しい、
本格映画や大河ドラマだけでなく、毎週お茶の間で見るような
ライトな番組を続けていって欲しいと思っていたところだったので
その気持ちともリンクする内容だった。
武士が現代へタイムスリップするというネタ自体は目新しいものではない。
その分わかりやすいのは良いことでもあって、
いつタイムスリップするのかな、雨が降ってきたからこの雷で
タイムスリップしてしまうのかなと観客に予想がつき
いざその通りになる予定調和な展開がもう時代劇の良さとニアリーイコールで良い。
開始数分で高坂さんが好きになってしまう。
個人的に会津藩士というだけでもう肩入れしたくなるのだが
所作がずっと大変美しく、実直な武士感がある。
襷掛けをし股立ちを取って凛々しく、立ち合いのシーンでははらはらし、
いざ現代に来てしまった時に一瞬ぼうとした後はっとして敵の姿を探す
人間みがあるところも良い。
どうやら敵がいないと分かると襷掛けをはずして居住まいを正し、
撮影現場がわからず混乱しつつも一度目で既に娘を助けようと
柄に手をかけている。
二度目はなんと「助太刀いたす」。
良い人過ぎて、だからこその空回りが気の毒だけれど笑いを誘う。
真剣なのではらはらしたが事件にはならなくて良かった。
撮影所にタイムスリップしてしまったことで
本来ならすぐ浮き彫りになりそうな違和感が見事に見逃され
なんとなくちょっと変程度で済んでいくのも絶妙。
先に書いた映画邪魚隊の主演俳優の方が、先輩たちが気にせず
衣装のまま近くのコンビニへ出かけていって驚いたというのを読んでいたので
余計になるほどそういうことなのか、と思った。
未来に来てしまったと察する時
活字の現代の平仮名をそんなに流暢に読めるものかと思わなくもないが
逆に言えばここまで無理があるとちょっとでも思う設定が全くなかったということだ。
撮影で江戸といいつつ実際の場所は京都という時代劇あるあるに加え
京都だからこそさっきまでいたはずの寺を見つける展開がなるほどと思わされる。
もうすっかり高坂さんが好きになっているから、切腹しようとしたり
雷が落ちて欲しいと抜刀したりする姿にはもう感情移入して泣けてしまう。
屡々誤解されがちな剣術と殺陣の違いにも言及されていて良い。
本当なら高坂さんがやっていた流派が残っていたらそこの道場の方が
腕を活かせるとは思うがそれもそれだけで食っていけるものでもなかろうし
何より優子の作ったドラマに感動したという前フリがあるから
高坂が殺陣をやりたいと言い出すところも説得力があった。
展開的にも高坂がタイムスリップしたと理解するところから
斬られ役で生きていこうと決意するまでは非常に早いのだが
小説ならいざ知らず短い映画でだらだらやる部分でもない訳で
見切りをつける監督のバランス感覚が良い。
監督が京都の方なせいか、全体的に京都人の解像度が高いところも好きだ。
関西弁がちゃんと京都弁だし、大阪とは違う絶妙なボケやツッコミが素晴らしい。
「東京に下りはった」の台詞なんて最高である。
風見の正体は実は30年先に飛ばされていた山形というのもわかりやすいし
ここまで高坂が苦労してきた姿を観客は見てきたわけだから
短い回想でも山形がここまでの役者になるのにどれだけ大変だったか
理解できて感情移入もできるし、
タイムスリップしてしまった仲間として割り切れない
高坂の会津武士の実直さと頑固さの表現も納得だった。
山形が元の時代で人を殺したことがあるからこそ
殺陣でうまく死んでいく人を見てトラウマになってしまうのも
人間だなという感じ。
台本が追加された時会津の描写に手を合わせる高坂のシーンもたまらない。
真剣を使うという案には肝が冷えたが
本物の武士で実際真剣勝負中に現代に飛ばされてきた二人、
その提案自体に無理を感じない。
日本の映画史を考えると真剣使用自体はあった訳で、
観客の脳裏にも色々なことが過ったのでは。
真剣での撮影シーンでは
長時間の無音などの間で緩急をつけて刀が重く感じ、
何度も叫びそうになった。
最後の決着まで含めて非常に良いシーンだった。
幕末の動乱期のことも、時代劇というシーンについても
いつか忘れ去られる日がくる。
でも、それは今ではない。
泣けた。
優子がビンタを食らわせてくる緩急の付け方も笑えた。
いけよ、という感じの山形に
「今ではない」という高坂の返しという脚本のセンスが良い。
全体的に完全な善人ではないが悪い人がヤンキーくらいしか出てこなくて
そこもストレスなく見られる理由のひとつ。
高坂と優子の恋愛もうっすらとした要素でしかなかったのも良かった。
あれだけ話題の映画に出て、まだ斬られ役を続けることになるのか
というのは謎ではあるが
高坂の実直さが表れていて良いし
風見も言及していた同僚までもまた撮影所に飛ばされてくるという
オチまで含めて素晴らしい終わり方だった。
曲の使い方も良かった。
この曲がかかるということは高坂の活躍が見られるか、
という感じでこれもまたわかりやすい。
公式サイトを見るだけでも
如何に脚本が面白く、それに惚れたからこそこれだけの人が集まり
協力してくれたかということがよく分かる。
時代劇の自主制作なんで本来反対するんやけど、と東映京都撮影所から
なんとかしてやりたいと声をかけてくれたのも凄すぎるし、
作品中でも描かれていた時代劇の現代日本での”コスパの悪さ”も実感する台詞だ。
助監督役の女性が実際でも助監督というところもすごい。
監督もビデオ撮影業スタートでなんでもできてしまう人な上
ご実家の農家を継いでおられるという異色な経歴。
これだけヒットしたら米作りも映画作りも続けられそうだろうか。
ロングランは勿論、次回作も期待したい。
時代劇への愛が溢れています!!
古今東西、山の数ほど作られて来たタイムスリップ物の中で、侍がタイムスリップする話は新鮮味は無い。(コンプラ教育のビデオでも同じ設定があるくらい…)
しかしこの映画は緩急とテンポが良く、あっと言う間に映画の世界に連れて行かれます。 (役者も良いよね!)
今年、今まで観た映画で一番良いかも!
『カメラを止めるな』様なヒットとTVで紹介されていたけど、ワンアイディアの『カメ止め』とは違い、丁寧にきちんと作られた王道の映画です!
今、一番皆に見て欲しい映画です!
滅びゆく侍、時代劇…
But not today !!
SFコメディ?と侮るなかれ
昔はふとテレビに目を向ければ様々な時代劇を放映していた
興味のあるなしに関わらずそれだけ日本人にとって身近な存在でありひとつの文化であった
この作品はそんな時代劇というものを見つめ直しその文化が語り継ぐ核心を描こうとする作り手の心意気と熱意の詰まった映画だったと思う
ともすればコメディに振れすぎかねないテーマ性の中でも侍というものの生き様やその矜持を常に核として見失わないことで笑えるのに最後は何故かジーンと来てしまう
そんな感情に刺さるような作品となったと感じる
ラスト 真剣を用い、互いに本気の死合いを演じる場面では劇中の一部と分っていながらもその迫力と覇気が画面越しにも伝わってくるようで、製作陣や演者含め携わる皆がいかに真摯に、本気でぶつかりこの映画を作り上げたのかがヒリヒリと伝わってきた
昨今はすっかり影も薄くなってしまったように見える時代劇に置いて、そこをすくい取り別の角度からエンタメとして昇華させた侍タイムスリッパー
大資本を元手に一切の妥協なく徹底した時代観とリアリティをもって世界に通用する時代劇 を見せつけたSHOGUN
それぞれ全く異なるベクトルで全く異なるステージでありながらも其々に時代劇に対する愛やそこに息づく人々への感謝が込められており、今この時代にそういった作品が世で評価されるということに大きな意味を感じる
イッツ・ア・京都マジック
時代劇はほとんど見たことなかったのだけど、とにかく脚本が素晴らしい。
幕府は倒れたけれど、140年経って普通の人が白飯のおにぎりやショートケーキを食べられる、日本はそんな豊かな国になったと納得をする。頑張る助監督へほのかな恋心を持つ(それにしても優子どのはほんとにいい子だな)。かつての仇敵の長州藩士とも心が通じたと思いきや、会津藩の悲惨な最後を知り、自棄になって改めて敵討ちの決闘を企てる(こういう史実を絶妙に絡めながらの話運びもシビれた)。トドメを刺す寸前に思いとどまる。世は移ろい侍も時代劇もいずれ消えていくもの、でも、今はその時ではないと気づく。その時々の主人公の高坂さんの心中が痛いほど伝わってきたし、共感できた。そして、鑑賞後、爽やかな気持ちになった。
舞台が京都に設定されているのもよい。時代劇の撮影所があるだけでなく、撮影所の外でも140年以上前から同じ場所に同じ寺が変わらぬ姿であるのも当たり前。マジックリアリズムのメッカである京都なら、雷に撃たれてタイムスリップしてきた侍がそのへんを歩いてても「けったいなやっちゃな」と思われるだけで、受け入れられてしまう。たとえ狸や天狗が人間に紛れて跋扈していても、まぁよろしいがなと受け入れてしまえる森見登美彦の小説のように。
普段、時代劇を見慣れていないので、正直、殺陣が実際どの程度のレベルなのかはわからないが、わたしの目にはとても迫力があり、格好良く、引き込まれるものであった。廃れゆく時代劇にも真剣に取り組む人たちがいて、ちゃんと技術を継承している。
最後のシーンに、実は侍タイムスリッパーではなく、侍タイムスリッパーズじゃないか、と思ったのだけどそれを言うとタイトルでネタバレしてしまいますからね。
つい最近、時代劇がエミー賞を総舐めしたこともあったし、海外でもヒットしてほしい。その実力は十分にある。
すっきり快作
前々から多くの高評価レビューがついてて気になっていたのですが、上映館も1日の上映本数も少ないのでなかなかスケジュール合わなかったのですが、やっと見ることができました。
自分がこれだけスケジュール合わせ難しかったのだからまだまだ見たくても見れていない人も多いのではないか?と心配になってしまいます。
せっかくの良作なのにもったいない気がします。
現代日本を憂いてはいるけど強い説教臭はなく、爆笑シーンも感涙シーンもバランス良く盛り込まれていて、観て良かった、また観たいなって思える作品でした。
傑作とはこういう作品だよって見本みたいな作品です。
出演者はみな知らない役者さんばかりだったけど、でもみんなそれぞれの役を好演していました。
あらすじ、脚本、演出も堅すぎず、でもダラダラ感などなく全編通して見入りました。
ショートケーキのシーン、気に入っています。
師匠との殺陣練習シーンは最高でした。
そして最後の真剣の真剣勝負は激アツです。
勝負が決して血しぶきが飛んだ瞬間は残念評価にしそうだったけど、いやいや、どんでん返しでしたね、本当に満足エンドでした。
いまいち振り切れていない作品が多いなかスカーッとカッ飛んだ気分です。
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