侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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これぞエンタメ!
タイトルで何が起こるかはわかってるのに、そこからの展開がとてもおもしろい。過去に戻ろうとするのではなく、飛ばされた令和の時代でどう生きていくかという前向きな高坂の姿がよかった。結局令和の人たちは彼が過去からタイムスリップしてきたことを最後まで知らないよね?
現状に不満を言わず潔く生きていく姿がまさに侍だった。
殺陣もすごくかっこよく手に汗握るという言葉がぴったりだった。最後の真剣での殺陣のシーン、本当に斬ったのかと思わず息を呑んだが場面が映画館に転換してホッと胸をなでおろした。知らず知らずのうちに映画の撮影だった、映画だったことを忘れていた。それくらい引き込まれていた。
素直に面白かった、また見たい!と思える映画だった。観られてよかった。
関西ローカルTVのローカルドラマを映画にしてみたって感じかな
土曜の夕方からのフェリーに乗船ということでそれまでの間の時間つぶしを映画を観て過ごそうかなと思い、検索してみたら昼ごはん後の丁度良い時間帯に上映があり、チケットを当日購入となったが、思いのほか客の入りが良いようで、後ろの席でのんびりとと思っていたらなんのなんの、端っこの席は前方2列目しか空いておらず、そこをチョイス。
大まかなストーリーと役者がほぼ知らないひとばかりということを承知で視聴開始しましたが、まさしくタイトリに書いた通り、ちょっと緩めの関西ローカル放送局制作のローカルドラマを見ているような雰囲気で、なんか、寝転んで、煎餅でも食べながら観たくなってくる。
ただし、ストーリーはテンポも比較的よく、居眠りするほど退屈ではないが、ハラハラドキドキというものではない。
でも、幕末から現代へのタイプトリップということで、この会津藩士の目に映る現代の繁栄ぶりは驚くほどだったが、その後に知った故郷会津の人々の悲惨な結末に涙する姿は、全く逆の設定とはいえ、アニメにもなったかわぐちかいじ氏のコミック「ジパング」で大東亜戦争の開戦のど真ん中に自衛隊護衛艦がタイムスリップし、日本海軍将校草加が護衛艦に救助されたうえ、図書室でこの戦争の終わりとその後の日本の繁栄を観た時の驚きと悲しみのシーンが頭にダブって蘇り、ジーンとさせられた。
結局のところ最後までローカルドラマ感を払しょくすることは出来なかったが、まあまあ、それなりにお気楽に時間つぶしが出来てよかったと思います。
時代劇讃歌♪
幕末の浪士が現代にタイムスリップし、やがて時代劇の斬られ役から銀幕のスターへと駆け上がるドリームストーリー♪
もっとハチャメチャな展開かと思いましたが、衰退気味の時代劇に対する熱い情熱溢るる武士達の物語でした。
クライマックスの正に真剣な対決シーンは必見です⚔️🗡
タイムスリップ物って、、、
皆さん大絶賛なんですねw
現在→過去もしくは未来→現在ってのは
観ている側(観客)も納得できる
状況説明やパターンがありますが
この映画のように
過去から現在のようなパターンって
難しくないですか?
概念自体ない人な訳ですから
(所詮、映画の設定とはいえ、、)
そこの部分を曖昧なままにして
一方的に進んでいくストーリーに?ダラケ
現代人が侍を記憶喪失だ、俳優だ
って思い込むのは100歩譲っていいですが
侍が目の前に見たこともないような
服を着た女性や
カメラや自動車があるにも拘らず
ちょっと驚く程度で受け入れ?
進むストーリー、、おいおいってw
それでもご都合映画なんて
ごまんとあると我慢してみましたが
決定的に自分がダメだったのが
最後、真剣で戦うシーン
もうこれ絶対、映画を撮る人間は
全員反対するストーリーにしないと
ダメですよね
スタッフは誰も2人の状況や心情なんて
知らないわけですし、許す監督
感動するスタッフって
(実際、過去に映画撮影で
真剣で事故もありました)
首が落ちる映像は一瞬、あーぁ
って思いました。
長々書きましたが
つまんねぇ映画でした
タイトルなし(ネタバレ)
評判が良いので鑑賞。
役者の演技が素晴らしい。失礼ですが、全然知らない役者たちで構成された映画だ。でも1人1人が実に素晴らしい演技をしていた。特に主役山口馬木也の剣捌き、身の振る舞いが本当の侍のようであった。
カット数が少ないが、一枚一枚が絵になっていた。コメディ要素は多いものの、私は思わず笑ってしまうようなことはなかった。しかし、周りの観客は笑っていたので、ハマれば面白いのかもしれない。
幕末が失われたように時代劇も失われていくだろう、という主張に寂しさを感じた。
時代は江戸末期。幕府側の主人公、会津藩高坂新左衛門と仲間1人が反幕府側の風見恭一郎を闇討ちする。闇討ちといっても不意をつくのではなく、正面で名乗り出る。
仲間1人はすぐに倒された。(死んではいない。気絶した。)高坂と風見の二人が剣を交える。すると、天候が悪くなり雨が降る。再び二人が剣を交えようとした瞬間、雷が落ちてくる。
高坂は気が付くと、時代劇の撮影現場にいた。その後、高坂は自身が幕末から140年後の未来に来ていることを知る。
高坂は寺の住職のおかげで、寺に居候になる。住職のテレビで時代劇を見たことをきっかけに、高坂は時代劇の切られ役の道に進むことになる。
高坂は売れっ子の切られ役になっていく。そこで高坂に映画の準主役の話が舞い降りる。高坂はその映画の主演を務める役者に面談に向かうと、そこにいたのは歳を重ねた風見であった。
風見も現在より30年前にタイムスリップしていたのだ。風見を敵視している高坂は不服であるが、切られ役師匠の助言もあり、風見の映画に参加することになった。
風見もタイムスリップ後は切られ役として演技を学び、その後役者として大成している。しかし、主役として人を斬ることで過去の人を斬った記憶が蘇ってしまうことに耐えられなくなり、10年前に時代劇の場から去っていた。
10年ぶりに時代劇に復帰する理由は、たまたまテレビで高坂を見たから。高坂となら本当の侍を後世に残せるためだ。
映画の撮影が進む。高坂と風見が対峙するラストシーン。ここで映画を盛り上げたい映画監督に、高坂は真剣での演技を申し出る。涙を浮かべながら承諾する風見。スタッフたちは思ってもいないが、高坂と風見にとっては映画撮影ではなく真剣勝負をするつもりであった。
最後の戦いが始まる。緊迫する決闘の最後、高坂が有利となるが、風見を切ることが出来なかった。
2024年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️✨✨
正に"真剣勝負"なラスト!
この作品が名画として語り継がれるであろう、素晴らしいシーンでした。
殺陣の場面で涙したなんて、他に思いつかない…笑
オススメ!
*ドラマパートは、関西ノリ全開と言うか、なんかどこかで見たことあるような寸劇が展開されます…そうそう、関西発の昼のワイドショーのワン・コーナーでやってたような再現ドラマ…まるでショート・コント見てるかのような…はるか昔の昭和香るコント劇で懐かしかったです笑
時代劇好きに捧げる愛と願望
話題になっているのと、歴史物映画が好きなので観に行きました。
映画内で「時代劇が廃れている」と繰り返し嘆かれており、それは現実世界の事を指しているのだと思うのですが、個人的に隆盛を極めていた時期を知らないためピンと来ず。
大河ドラマなどは好きなので理解しやすいだろう、と思っていたのですが。この映画でいう時代劇って大河ドラマと全然違うものか、と気付いてから色々とわかりやすくなりました。確かにあんまり見た事ないなあ、と。
登場人物達は時代劇を愛し、真剣に向き合っている人たちばかりです。茶化したり悪口を言う人間はいません。侍は感動し自分もそうなりたいと愚直にコミカルに邁進し、認められる。侍が時代劇を偽物と断じて憤る、みたいな展開は無し。人間関係もシンプルです。
前半はコメディ多めですが、後半は侍が現代に生きて己の居場所とアイデンティティを確立するために藻掻いたり苦しんだりと割と重めです。
観終わってしばらく考えていたのは、「どうして主人公が侍なんだろう」と。最初から時代劇が好きな現代人を主人公にした方が展開は速そうですし、映画内でも主人公の侍は現代に適応して普通の生活を送れています(戸籍とか納税はどうしてんだ、って話は野暮)。
思ったのは、「本物の侍」が「時代劇を認めた」と言うのが大切なのかな、と。誰だって本物に認められたら嬉しい。その時代を生きた人間が「時代劇には本物がある」と認めてほしい、という願望があると感じた。
魂に響いた
終始ユーモアが散りばめられていて笑える一方、
不条理に異世界に放り込まれたもののふの哀れさ、ひたむきさに泣けた。
時代劇がいまや絶滅の危機にあるという点が大前提なのだが、
まさしく今まで時代劇をスルーしてきた者として、なんだかすみません・・・
こんなアホで軽薄で平和を当たり前のように享受してきた自分で、ご先祖様すみません・・・
何かやたらと申し訳なさと居たたまれなさを感じた。
普段時代劇を見ていない分、この映画での殺陣のシーンには本当に感銘を受けた。
なんて真摯で美しいことか。
ラストの二人の真剣勝負にはとてつもない緊張感を覚え、何度も居住まいを正した。
普段感じないような日本人としての魂に響いた気がする。
最初のセリフ音ずれ(?)と、主人公がヤンキーにお腹蹴られて〇んでしまうのかと謎にヤキモキさせた点以外は完璧。
演出良し。音楽良し。山口馬木也はじめ、役者の皆さん全員素晴らしい。
エンドロール、安田淳一というお名前が何度も出てきて、いかに少人数でここまでのクオリティの作品を生み出したのか、その努力が心に沁みた。
いやほんと素晴らしかった。
シネマロサさんに感謝。映画の人に感謝。SNS書き込みの人に感謝。
この映画をシネマロサさん、上映してくれてありがとうございます。ここから全国に広がったとのことで是非ここで観なくてはと。たまたま水曜日デーにもあたりラッキーでした。昭和レトロな劇場は平日にもかかわらずほぼ満員でした。(すごい。)上演中まわりの観客の笑いあったり、自分も泣いてしまった。最後はドキドキも。エンドロール中に出て行く方もほぼ無く最後には拍手も起こっていました。(自分も。翔んで埼玉以来です。)
家老の命により東の幕末の会津藩士の主人公が西の長州藩士と斬り合いの途中に雷にうたれて現代日本の中央の京都撮影所にタイムスリップしてしまって斬られ役で生きて行くSF時代劇。戸惑い、死のうとしていたところ仕事に一所懸命なステキな女性の助監督や京の優しい寺の住職夫婦に助けられて生きていく。最後の殺陣(たて)もすごく迫力があった。主演の山口馬木也さん、助監督の沙倉ゆうのさんのファンになりました。安田淳一監督の他の作品も観てみたい。
地元埼玉では現時点6ヶ所で次の休みにまた観に行きます。(もっと多くで上映されるといいな。)
観にいきました。ほぼ満員でした。(多くの人に観て欲しい。)
低予算でも、VFXがなくても、熱意と工夫で勝負ができる
前から気になっていた映画をやっと観ることができた。低予算、CGもVFXもない、あまり有名ではない俳優と監督(失礼!実力は本物)、劇場と上映回数の少なさ等、様々なハンデがありながらも、有名監督、美人女優と豪華な出演者、多くの予算をかけた映画を遥かに上回る面白さ。映画(時代劇)ってホントに良いもんですね、と思わせてくれた。日本アカデミー賞候補は間違いない。
最後の迫力ある殺陣のシーン。「(カメラを)止めるな亅と言っていましたね。お笑いの場面は、ドリフか吉本新喜劇か。ベタだけど、それがいい。
笑いあり涙ありの本作をぜひ多くの人に観てほしい。
ほのぼのした面白さ
朴訥として創りての想いが伝わってくるような作品だね。
脚本がうまくまとまってて、主人公のキャラに可笑しみがあって、楽しく観てられるの。
侍がタイムスリップしてきて、でもその場所が京都撮影所だったらっていうアイデアがすごいね。そこであり得そうな話が進んでいって、話に違和感がないのがいい。
侍が現代に驚くところも「確かに、そうなる」って感じだね。
かつての時代劇は、少し下火になるかもね。もうやり尽くしてて、みんな新鮮な感じしないだろうし。
でも、少し味付け変えたのは、残るんじゃないかな。いま時代劇映画でてきてるし。
劇中にもあるように、時代劇で色んなことが描けるからね。予算かかって撮りづらいらしいけど、残って欲しいな。
最後の殺陣は「真剣勝負で」ってことになるんだけど、これ「『真剣勝負』ってことにした殺陣」なんだよね。だからどうしても迫力が消える。まさか本当に真剣勝負したら、どっちかが怪我するからしょうがないんだけど。
でもこの形式ばった殺陣の迫力じゃなくて、違う形が出てくれば、これまた面白いと思うんだよね。
佳作という感じだけど、面白いから、観て損ないね。
家族で楽しめる良作!
中1小5の子供達と楽しめそうな映画を探していて評価の高さと子供達が食いつきそうなタイムスリップ物のコメディということで家族4人で観てきました
序盤はありがちの展開で退屈な映画だなと思っていたのですが、まさかのあの雷が落ちた時に戦っていた武士の登場からこの映画の本当の本編が始まり、そこからは「え、この後どっなるんだろう」と最後までドキドキしながら楽しめました
観る前はコテコテのコメディかなと思ってたのですが、蓋を開けてみるとクスッと来る笑いのポイントが要所にあるものの全体的にコメディ要素控えめな作品だなと思っていたのですが、最後のオチでは「くそwまたやられた!」「お前もかよ!」と声を出して笑ってしまいました
いやー上手いですね
ストーリーに関してもタイムスリップした2人が時代劇を通して現代に適応する様、自分達を救ってくれた時代劇への圧倒的感謝の気持ち、そしてそれでも抗えぬモノノフとしての本能に葛藤する様がコンパクトながらも上手く描かれているのですが、それを演じる2人の言葉の一つ一つが演技とは思えない程の重みや本気度を感じられ、つられて何度かウルと来てしまいました
役者さんって凄いですね
クライマックスの2人の真剣勝負も本当に真剣を使ってるのかと思わせる程の気迫と迫力でかっこよかったです
と言った感じで笑いあり感動ありの家族で安心して楽しめる素晴らしい映画なので、そろそろうちの子もアニメ以外の映画をと考えてるパパママに一押しの作品です!
福本清三先生へのラブレター
時代劇好きの両親とほぼ前情報入れずに鑑賞。(2日後に2回目鑑賞)
時代劇、いや時代劇を愛し未来を案じた福本清三先生への熱い想いがそこら中に散りばめられていた。
序盤から、「太秦ライムライト」と福本清三先生の著書「どこかで誰かが見ていてくれる」を思い出し1人違うポイントで泣いていた。
そして、インディーズだから得られる面白さ。
子供の頃、軽トラの荷台に乗り(違反です。今はダメ、絶対)ガタガタの林道を草や葉っぱにまみれながら走ったような、あのちょっと危なっかしいけど純粋にドキドキ胸を踊らせた懐かしい感覚。
綺麗に舗装されたテーマパークや、植物園では得られない。
他の方の感想で「無名の俳優さん・・・」って書いてあり、失礼な気もするが少しわかる。
実力者の俳優さん方が、「侍タイムスリッパー」まで自分の目に触れずありがとう!と嬉しくてそう書いてしまっているのだと思う。本当に存在している者として、映画に入り込みやすかった。
アイドルや知名度の高さでキャスティングした俳優さんがいれば興ざめだったように思う。
すみれの花のような、可憐で凛としたゆうのさんがいい。
他の俳優さんも本当にハマり役。
個人的には馬木也さん最高。いや、もう本物の侍ですよね?本当にタイムスリップしてきましたよね??
福本清三さんがご出演予定だったと後で知り納得したが、セリフ回しなど個人的には峰さんの方がキャスティングとしては結果良かったように思う。(福本先生ごめんなさい・・・!)
でもこんな素敵な作品に福本清三先生にご出演いただきたかった!という想いもファンとしてはもちろん強くあり、残念に思う。
他の方の感想もお1人ずつ熱く語りたいが、長文になるので割愛。
「太秦ライムライト」の続編と言われているようだが、最初観た時、私には「太秦ライムライト」のエピソード0のように感じられてしまった。
高坂殿がこのまま斬られ役を続けた姿が、ライムライトの香美山さんではないか?と。
しかし「侍タイムスリッパー」のヒット、このタイミングでの「将軍」エミー賞受賞。
真田広之さんのスピーチを聞いて、時代劇の未来に一筋の光が差したように思う。
やはり「侍タイムスリッパー」は、「太秦ライムライト」の続編であって欲しい。
パンフレットができたら、3スリッパーする予定。時代劇のドラマでワクワクしながら福本清三先生を探したように「福本清三ポイント」探しをしながら鑑賞したい。
この映画を観ると、昔の古き良き(?)時代劇も観たくなってくる。そして2スリッパー以降、心配無用之介がじわじわくる。
個人的には、続編は作ってほしくない。他の方も仰っているように、心配無用之介でスピンオフ作品をお願いします!
感動した!
時代劇や斬られ役、映画づくりに関わる人たちへの
リスペクトが詰まった脚本は素晴らしく、
吉本新喜劇がたまにやる感動回みたいな雰囲気もあり、
笑えて泣けるステキな作品でした。
山口馬木也さん、
お名前までは存じ上げませんでしたが、
いろいろな作品ではお見かけしており、
その見た目の格好良さと眼力は、頭の片隅に残っておりました。
ここにきての長編映画初主演とのこと、
とてもとても丁寧に演じられていて、
まさに山口さんのための、山口さんだから生き生きとした高坂新左衛門になったのは疑いようもなく、
あの時代からタイムスリップしてきた本物の武士(もののふ)でした。
今の時代での心意気や立ち振る舞いも、武士(もののふ)の潔さと真面目さからか、
状況を受け入れて、一生懸命に生きようとする姿が可笑しくもあり切なくもあり、とても魅力的でした。
繊細な演技で、現在の立ち方もきちんと武士(もののふ)されていらっしゃいましたね。
ストーリーも、本当に良く出来ていて、
あの時のあの三人がね…ほぉ~、なるほどぉ…でしたー。
風見恭一郎の現代での生き様のプレイバックシーンのインサートの使い方も素晴らしく、
高坂同様に彼は彼でひとりで不安で辛かったんだろう、と切なくなりました。
そして、映画撮影のラストの本身での殺陣のシーン、
ふたりの気迫、ヤバすぎて痺れました。
過去の仲間への思い、決別、清算…
高坂新左衛門や風見恭一郎の武士(もののふ)としての、覚悟がピリピリと伝わってきて、
息を詰めながら見守りながら、勝手に涙がこぼれてしまいました。
時代劇好きとしては、この作品から、もっともっと盛り上がってくれたらいいな…。
時代劇への愛にあふれた逸品‼️
幕末、一人の侍が斬り合いの最中に雷に打たれ、現代にタイムスリップ、時代劇の斬られ役となって一生懸命生きていく・・・‼️まずこの作品は、タイムスリップものとしてジェネレーションズ・ギャップな面白さがあります‼️主人公の新左衛門が現代の街並みや車、列車、病院の設備などに衝撃を覚えるのはもちろん、時代劇のチャンバラの撮影で助太刀しようとしたり、竹光に驚いたり、時代劇のテレビドラマに涙を流したり、ケーキの余りの美味しさに感動したり、その面白さは「テルマエ・ロマエ」に近いかも‼️そして新左衛門が現代で繰り広げるコメディシーンは新鮮というよりは懐かしさに近いものがありました‼️例えば剣心会への弟子入りがダメだったと勘違いした周りの人々が、「スベるとか、落ちたとか言っちゃダメだよ」と打ち合わせしたのに、新左衛門の前で言ってしまうシーンは「男はつらいよ」シリーズなどで似たシーンがたくさんありました‼️そして剣心会の先生と新左衛門が斬られの確認をするシーンで、新左衛門が斬られるはずなのに、逆に先生を斬ってしまうシーンの先生のセリフ「なんでやねん!!」‼️これはドリフのコントで加藤茶さん、志村けんさんがよくやっておられました‼️劇場で笑いが絶えなかったシーンなんですが、皆さん新鮮に感じたのか、懐かしく笑わせられてたのか⁉️私は後者で、ホントに嬉しくなりました‼️そして時代劇の大スター、風見恭一郎に相手役に指名された新左衛門‼️実は彼こそ新左衛門がタイムスリップした夜、斬り合ってた相手で、同じように30年前にタイムスリップして、映画スターとして大成していた‼️この風見や剣心会の先生、何かと新左衛門の世話を焼く助監督の優子の時代劇への思い‼️廃れていく時代劇と斬られ役への思いが全編に溢れていて、胸がアツくなりました‼️まるでトリュフォー監督の「映画に愛をこめて アメリカの夜」ですね‼️新左衛門と優子のロマンスもどきの関係も、ホントに微笑ましい‼️ラストのビンタ‼️これは映画史上最高のビンタシーンの一つですね‼️そして新左衛門は日本が豊かな国になることを夢見て死んでいった同志たちの思い、そして自らの思いをやり遂げねばとの思いがある‼️そんな風見の思いと新左衛門の思いが結実する、ラストの真剣での撮影‼️風見と新左衛門の真剣での斬り合い‼️言わぬが花の結末で両者の思いが遂げられます‼️楽しめます‼️笑えます‼️感動します‼️私のように時代劇を愛する映画ファンにはなおさら‼️そして、ある人物が撮影所に姿を現わすラスト・カットもホントにウマい‼️「今日がその時ではない!!」‼️
ディテイルの満足感MAX
当に真田広之のSHOGUNがエミー賞多部門受賞のニュースが世間を賑わせている中、減っていく時代劇の現場を舞台とした本作を鑑賞。
評判良く拡大公開されているものの、低予算の自主制作ということで多少の荒削りは覚悟していたのだが、いやいや、ディテイルにこだわった評判通りの傑作でした。大変失礼しました。美術、画角、フォーカス、セリフにタイミング、微妙な表情や間合いの作り出す笑いと涙。それら映像に定着された丁寧なディテイルはまさにプロフェッショナルの技の集積だった。
エンドロールに何度も登場する監督と主演女優の名前。役者陣も全く知らない人たちながら演技に不安なところは無く、スジも無理のない範囲で綺麗にまとまっている。トップガン・マーヴェリックにも通じるセリフとひねり、それに至る細かな伏線も心地よい。
唯一、気にならざるを得なかったのはクライマックスの決闘の重要なキーとして「本身」を持ち出した点だ。勝新太郎の座頭市撮影時の悲劇を知っている身からすると美談的に持ち出されるのは勘弁。あそこはぜひとも、「竹光で重みを表現できるようになった」二人の竹光ならではのスジの落とし方を考え出していただきたかった。そこが0.5点のマイナス点。
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