侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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133分を感じさせない凝縮感。
全ての登場人物がいい味出していて、この映画が単館のみでの上映だったなんて信じられません。
登場人物みんないい人。
ケーキに感動するところとか、掃除機と格闘するところとかすごくよかったな。
お寺の住職さんと、奥様もいい人すぎて面白さマシマシになりました。
この映画、超超超超超おすすめです。
あれ?2回目見て思ったんですが、映画館のアナウンスも紗倉ゆうのさんしてる?
2000万円でこれだけの作品が作れる!!
ホームのシネコンでポスターは目にしていた。ただ、観賞するかしないかキャスティングを一番の判断基準にしている俺にとっては、知っている役者名皆無の本作は選外だった。が、最近一館の上映から始まってどんどん上映館を増やしている(今週231館)ことを知った。製作費2000万円とも。 こういう話を聞くと、当然同様の経緯を辿った“カメラを止めるな”が思い起こされ、これも面白いに違いないという気になり、急遽観賞することにした。
予定変更は正解だった。
【物語】
幕末の京都。会津藩士・高坂新左衛門(山口馬木也)は、ある寺の出口で長州藩士を襲撃するために潜んでいた。出て来た男といざ刃を交えた瞬間に雷に打たれて気を失う。目を覚ますと、現代の京都の時代劇撮影所にいた。
混乱して撮影所内をフラフラと彷徨っている間に撮影機材に頭を打って倒れてしまう。通りかかった撮影所で助監督として働く山本優子(沙倉ゆう)に助けられて入院する。入院中に江戸幕府が140年前に滅んだことを知って愕然とし、生きる気力を失うが、山本優子や迷い込んだ寺の住職夫妻らの善意により新左衛門はこの時代で生きる気力を取り戻すのだった。
しばらく寺の居候生活を送っていたが、切られ役という仕事を知った新左衛門は剣の腕しかない自分が役に立てるのはこれしかないと、劇撮影所殺陣師の門をたたく。
【感想】
期待どおり面白かった。
俺は高い評判を聞いてから観ても良かったと思うのだから、最初の1館で超マイナー作として期待も持たずに観賞した人はさぞや「儲けモノ!!」と思ったに違いない。
他人に熱心にクチコミしたであろうことも良く分かる。
本作の良さは、まず設定の巧みさ。
タイムスリップものは既に腐るほどあるわけだが、侍のタイムスリップ先が時代劇撮影所という発想は秀逸。 そして、最初の発想だけでなくその後の展開も含めて、脚本が素晴らしい。あえて難を言うなら、新左衛門が「現代に馴染むのが簡単過ぎ」とは思った。140年のカルチャーショックはあんなものではあるまい。でも、練り上げられた脚本全体を考えると、2時間の枠の中に収めようとしたときに、その部分は割り切ってそぎ落としたのかも知れない。
前半は「時代劇撮影所へのタイムスリップ」という設定から来る面白さをコメディータッチで楽しめる。並みの脚本ならそれで1作終わる。が、本作はそれだけで終わらず、後半は第2段の設定が待っており、終盤に掛けて迫真のヒューマンドラマ風味に変わって、さらに楽しませてくれる。
さらにもう1つ褒めたいのはラストシーン。
「え、それか!!」と思わず声に出したくなった。
最後は予想してなかったオチまでつけてまた笑わせてくれて終わるのだ。
今回もつくづく思うのは制作費2000万円でも脚本さえ良ければ製作費200億円の並みの作品より面白いものを作れるのだということ。 公式HPを覗くと、本作は未来映画社の3作目で、前作は2017年とのこと。前作から今作公開まで7年掛かったことになるが、その間、構想から始まって、脚本も第一稿が出来てから数えきれないほど版を重ねて、練りに練ったことが想像できる。
もちろん脚本が良いだけでなく、役者も良かった。いわゆる“主演級”俳優は皆無だが。
主演の山口馬木也、本作では何と言っても剣術・殺陣が上手く無ければ様にならないが、完璧だった。侍としての趣も十分。経歴を調べてみると、非常に多くの時代劇に出ているベテラン俳優らしい。残念ながら記憶には残っていないが、長年の経験・努力が遺憾なく発揮されている。
その他の俳優も主演級ではないものの、経験を十分に積んでいるベテラン俳優が充てられているため、演技において安物感は無い。唯一、助監督役沙倉ゆうは経験が多くなさそうだが、未来映画社3作では常に主要CASTを務め、本作で実際助監督を務めていたというのだから当然かも知れないが、自然だった。
本作は誰よりも、邦画制作に関わる人に観てもらいたい。
恐らく色々な人にお金度外視の協力を取り付けたであろうことも含めて、予算不足は言い訳に出来なくなると思うから。
期待値を上げすぎた
時代劇だけでなく時代への想いをつなぐドラマ
なんか映画観て、久しぶりにとても気分がよかったです。映画館での観客の拍手を聞いたのも含めて。幕末の会津藩士の侍が京都の太秦撮影所にタイムスリップするお話しです。とにかく、観客が観たいと思うものをしっかりと盛り込んだ脚本が素晴らしいです。侍が現代とのギャップに戸惑いながら、周囲の協力で立派な斬られ役になるコミカルな展開は、ある程度予定調和的ながらも人情劇のツボをおさえた心地よい展開です。撮影所の事情や殺陣師など、時代劇製作の裏方を描きながら、時代劇への想いから時代への想いをつなぐ展開が非常に上手くスッと心に入ってきます。最後の真剣を使った殺陣のシーンも、普通の時代劇よりもドキドキしました。伝説の斬られ役福本清三さんを偲ぶエンドロールのメッセージも好感が持てます。これだけ観客の心をつかむ作品が自主上映だったと言うのもビックリです。監督の時代劇への熱い想いだけでなく、観客に喜んでもらいたいと言う気持ちが強く伝わってきました。役者では、TVの時代劇が多い山口馬木也は、殺陣もうまく、映画を地で行くような当たり役でした。沙倉ゆうのは、気持ちがまっすぐな助監督役を好演、とてもチャーミングな女優さんだけど、実際に本作でも助監督をされていて素晴らしい。
映画が丸ごとマジックのよう
なるほど。なるほど、と思う。傑作ではないけれど、忘れていた何かを思い出す。そして『カメラを止めるな』を時折思い出したりして、この自主映画にあって、商業映画にないものを考える。同じ脚本で、別の監督、別の俳優でやったのではこの良さは出ない。そのくらい隙のない傑作とかではないが、その隙の部分にある思い入れと熱量に良さがある、というか、応援せざる得ない気持ちになる。
それから監督が娯楽映画好きなのだろうと思うが、『蒲田行進曲』『男はつらいよ』的なシーンがあるが、『カメラを止めるな』も同じく、なぜもこう大袈裟な、というかくどい芝居のオンパレードなのかとも思うが結構それが観客に受けているのもよくわかる。そしてそれら娯楽映画の伝統芸のようなものが商業映画になくて、自主映画の監督によって再現されているのもいろいろ考えたくなった。とにかく、映画が映画会社の企画だけでなく、作り手のアイデアのものが上映されてよかったと思う。
作品としては、タイトルそのままだけど、武士がタイムスリップして味わうギャップギャグのところはかなり粗い。ツッコミどころも多い。そして武士が撮影所敷地内にしかいないのはもったいないとも思う。ただこれのいいところは中盤からの、タイムスリップしていたもうひとりがいて、それが時代劇で有名な俳優になっていたという設定だろう。そこからもその設定には無理が、、と思うところも多々出てくるが、もうふたりの俳優が熱く、たぶん監督役なども大袈裟に熱いのであまり気にもならないというか、もう応援モードに入って特殊な満足感が襲う。そんな不思議なマジックを見ているような気になる。
日本のコメディで笑える嬉しさ
とにかく可愛い作品。
カルチャーギャップコメディとして、ズレを笑いにする分量、バランスがすごく好感が持てる。真剣になればなるほど笑いが起きるまさに映画的な笑いの取り方。殺陣の練習シーンとか最高。1幕目キャラクターととれる笑いで観客の心をつかみきって時系列飛ばすことで、いちいちやってたらキリない文化の差に順応させる構成も上手い。
そしてなにより、主演の魅力。所作、台詞からくる彼の謙虚さに強制的に感情移入させられた。
テーマや、メッセージも、時代劇の意義、あり方から、暴力のエンタメ化の是非と思ってたより深くささった。
日常パートの新喜劇感や、効果音のダサさも普通なら減点ポイントだがなぜか憎めないのがすごい。
三谷幸喜や堤幸彦や君塚良一にぜひ観て勉強してもらいたい一作。アニメやアイドル映画で邦画のクオリティが瀕死寸前な近年だが、この映画がある限り最悪な未来がくる日は『今日ではない』
噂に違わぬ傑作!
ようやく観れた。
笑い中心かと思ったが、新左衛門の会津藩士への吐露あたりからジワってきて、ラストは釘付け、引き込まれ、息を呑み、手に汗を握り、、そして涙…噂に違わぬ傑作!
話がよく出来ている…つまり脚本が素晴らしい。
そして、主演の山口馬木也氏、圧巻の演技!
ほとんど知らなかったのだが、適役、本物の侍に見えた。
140年後の日本に来た侍、生活に馴染むのが早すぎと少し思ったが、でもそんなもんかもしれない。
ただ、会津訛り侍言葉はなかなか取れない、、そんなもんさ、リアルである。
音楽も良かった、ただ少しボリュームが大きすぎたかな。
ラストのラストで笑い!これも良かった。
カナダのみならず、米国、欧州でも受けると確信。
カメ止めに続いた!!アイデア勝負のインディ作品
おすすめ
チャンバラ万歳!
監督の情熱が太秦を動かした!
カメ止め的位置付けという文字を見かけて、それならばと一切の事前情報を入れずに鑑賞してきた。
低予算のインディーズ作品と考えれば異例の秀逸な作品。
まず脚本が素晴らしい。時代劇を愛する強い想いに、幕末を生きた勤王と佐幕の志士2人の魂を打つような深い想いを重ね合わせたところが見事である。
幕末も時代劇も現代の若者にとっては歴史教科書の1頁以上の意味をもたないかもしれない。
しかし、時代劇という形で「幕末の志」を後世に残す事に高坂と山形、2人の侍は命を賭ける価値を見いだす。
それはまさしく「時代劇の魂」を残したい!という想いと重なり、長年太秦を支えてきた人々の心を捉えたのだ。
監督は当初、敬愛する伝説の斬られ役福本清三氏(ラストサムライではトムクルーズとも共演。だから決め台詞がNot todayなんだろうと思います。)に主演をお願い出来ないか?と考え脚本を送っていた。福本さんは実はすでに肺癌闘病中だったが脚本が面白い!と考え、時代劇関係者、太秦関係者各方面に話をしてくれた。「なんとかならへんかな?安田(監督)さんに使わせたってええんちゃう?」と。
主演、山口馬木也もそんな縁で脚本に触れた1人。福本氏亡きあと安田監督は膨大な人数のオーディションを行っていたそうだが、そんな事はまったく知らない山口は「この役を是非演らせて欲しい」と監督に声をかける。そして見事に主演を射止めてしまったわけだ。
監督の方もまさか山口ほどの実力者が自ら立候補してくれるなど考えもしていなかったであろう。
冨家ノリマサ、ランタン(峰蘭太郎)、福田善晴、紅萬子、井上肇という実力派超ベテラン勢が脇を固めてくれる。(知らない役者さんばかり、と思われた方、もし平成時代にTVドラマをよくご覧になっていたなら絶対見かけてます。特に時代劇では。ハンバーグステーキ食べる時に付け合わせのブロッコリーを意識していなかっただけ)
殺陣は東映剣会(つるぎかい)トップクラスの清家一斗。「父(清家三彦氏)をこの作品で超える!」という情熱で参加。
カツラ、メイク、衣装、照明も時代劇を知り尽くした最高のスタッフが力を貸してくれた。
いくら撮影所の使用許可が降りても、彼らの愛情溢れる全面的なバックアップがなかったら、監督1人でこのクオリティを生み出す事は不可能だっただろう。(着物の選び方ひとつだってそう)
作風の印象は、テルマエロマエからコミカル・コメディの部分を大きく削り、じんわり涙ぐむような温かさのシーンを比較的多めに盛り込んだ感じ。(コミカルなシーンも多いんだけど、笑わせる事自体が主眼ではない)
会津藩の悲劇を知った高坂の慟哭には胸を抉られる。
設定が細かいなー、と思ったのはスマホが登場しない事。ガラケー主流だった1990年代後半くらいの設定なんですね。地上波でまだ新作時代劇放送やってるわけですから。
という事は、里見浩太朗、、、じゃなかった風見恭一郎が斬られ役の下積みからスタートした時期は1960年代ってわけですよ!ほら、時代の感覚ぴったりでしょ?納得したでしょ(笑)
田村ツトムくんの心配無用ノ介は、萬屋錦之介でも高橋英樹でも松平健でもなくて、蒲田行進曲の「銀ちゃ〜ん」かと思いましたwww
あと驚いたのが、本作でも本当に助監督との二足の草鞋を履いた沙倉ゆうのちゃんが45歳という事ですね。見えないわー。銀幕の中では30歳でもイケると思ったわー。お見事。
本作を観て改めて感じたのは、実力があっても主役の話が回ってくるのは幸運な一握りだけなのだな、という事。
そして
若い頃から主役を張る一部の役者さん達は、演技のアーティスト(表現者)なのかもしれない。
それに対して、脇を固める実力派は演技の「職人」なのかもしれない。
(冨家さんなんて、ほんと里見さんぽく見えました)
そんな「職人」さん達が熱い想いを込めた本作。
コツコツ真面目にやっていれば、見る人は見ていてくれる。
関係者全員に共通するそんな想いが、現実となったのでしょう。
応援したくなる一作でした。
良い作品を世に生み出してくれてありがとう!
これぞ映画。観るべし!
文句なしに楽しめる映画。映画の良し悪しは制作費と関係ない、ということがよく分かります。お子様も楽しめますが時代背景を理解できたほうがいいので小学5〜6年生以上かな。
ストーリーにはカタルシスがあり主人公・敵役の悲哀もよく描かれているところに、抜群のタイミングでオヤジギャグ演出が入り観客をクスっとさせてくれます。この作品の笑いは言語や文化を超えた映画のプロトコルに則っているため海外で上映されても同様に笑い転げてもらえると思います。北野作品が思い浮かびました。なお、お話は「タイトルである程度想像つくよなw」と舐めて掛かって観ていると「うわーそう来たか」という嬉しい展開に私は「すいません!舐めてました」と心のなかでごめんなさいでした。エンディングも爆笑。本当によく出来た脚本・演出だと思います。
やっと本日観ることが出来ました。口コミで評判が伝わり上映館が尻上がりに増えているようですのでますます多くの方々に観てもらいたいですね。
なお、劇中で助監督を演じるヒロイン沙倉ゆうのさんは本作品の助監督でもあります。劇中劇というか劇外劇というかw。エンドロールで気づいて後で確認しました。他にもいろいろ仕掛けがあって何度でも見返して楽しめそうです。
2025年3月・追記
Amazonプライム・ビデオで配信が始まり見返しています。日本アカデミー最優秀作品賞・最優秀編集賞の2冠および、優秀主演男優賞・優秀脚本賞・優秀監督賞・優秀撮影賞・優秀照明賞おめでとうございます。やっぱサイコーです!
侍と時代劇
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