侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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本気が一番響く
とにかく主役2人の哀愁あり、渋くて、本気の伝わる演技が素晴らしかった。
言葉は悪いが安っぽく進行していき(意図的か)、2人が再会する中盤から、特にクライマックスは本物同士の命のやり取りは手に汗握った。
クライマックスの迫力はこの作品の"安さ"があってこそ伝わるものだったと思うし、抜刀までの間は「椿三十郎」のラストを彷彿とさせ、真剣での鍔迫り合いのギリギリとした効果音、滲む汗の演出も素晴らしかった。
クライマックスこそ、この作品の本気が詰め込まれていて、いつの時代も本気で向き合ってくことの大切さみたいなものを教えてれるように感じられました。
衰退する幕末の武士道と、ピークから衰退する時代劇を重ねて、変化する時代に適応して生きていくことが大事と考えつつも、その礎を築いた時代や人々あってこその今なのだなと。
としみじみ振り返りつつ、一方で、終盤以外の"安さ"みたいなものが個人的にあまり得意ではなくて、退屈に感じてしまったのも事実で3.5にとどめさせてもらった。
「侍役はマジ侍」だけ。なのにどこか味わい深い。
ドッキリみたいな話。
だけど、幕末、時代劇設定のフィクションの世界そして現代社会と3つの世界ともに通底するメッセージや構成は、お見事。ラストシーンの息するとこも忘れるほどの緊迫感は、この作品の印象をより豊かなものにしてくれている。
それにしても、時代劇に見る圧倒的なクオリティとは異なる、手作り感のある雰囲気はなんだろうか。決して安っぽくて観るに耐えない、ではなく不思議に観続けられる魅力。作中の俳優のみならず、この作品を作ることへの映画づくりへのマジな情熱が伝わってくる。こういう作品が世に出てくる日本の映画界は明るい!(と信じたい)。
「NHKアナザーストーリー」を観て
監督は農家と兼業で、かつ一人何役も担い、スタッフの持ち出しあり、スケジュール度外視、福本清三氏への想い・・・、その影にはクリエイターの映画づくりの熱量がこの映画に染み込んでいることが、「手作り感」だったことを痛感。
普通に面白かった
幕末の悔恨
幕末の京都の夜、長州藩士を討つ為に待ち構えている密命を受けた会津藩士。いざ刀を交えた途端落雷を受け気を失う。気づけばそこは現代の時代劇撮影所。会津藩士の高坂は紛れ込んだ撮影所でいろんな人に助けながら、切られ役として身を立てていくがそこに表れたのは・・・
日本アカデミー賞を取ったのも知らずに何となく観たが、役者さんは誰も知らず何となくB級感を匂わせていたが、前半のコメディ感は絶妙だし、全体の構成もすごいしっかりしていて面白さ2時間キープ。
エンドロールまで見ていたら、監督は殆どの仕事に絡んでるし、助監督役の人も本当に助監督だった。自主制作とのことだが、熱量が詰まった映画だった。
アカデミー賞作品賞ということで鑑賞
恥ずかしながら、アカデミー賞作品賞にノミネートされている作品で正体とあんのことしか鑑賞しておらず、作品賞は正体かな〜と思っていた所こちらの作品が受賞。
期待せずにはいられませんでした。
結果、ハードルを上げすぎたなぁと思ってしまいました。
勝手ながらカメラを止めるなとも比べてしまい、何となく全てに見劣りする感じ…
決して面白くない訳ではなかったです!
でもハードルを上げすぎたかなぁ。
予算がなくても素晴らしい映画はできる
日本映画が心配でならない。
面白い小品だったけど、これが2024年の代表作と呼ぶには抵抗がある。自腹持ち出し、手弁当と根性で作り上げた作品が、こうしてお客が喜び、興行が成功したのは素晴らしいと思う。チャンスはあるんだから、日本映画の現場はもっともっといい企画をたくさん打ち出してくれないかな。お金のあるメジャーは「リクープ最優先」ではなく、冒険してほしいねん。
本物の“侍”が斬られ役となり、懸命に生きる姿を描く時代劇コメディで...
複雑さはなく一直線のストーリー展開なのに面白かった
子供の頃はテレビで、遠山の金さん(中村梅之助)、子連れ狼(萬屋錦之介)、大江戸捜査網(杉良太郎)、水戸黄門(東野英治郎)を観てました。最近はSF作品ばかり観てますが、どこかの記事で侍タイムスリッパーが紹介されていたので期待してない暇つぶし視聴です。そういう前提の感想です。
ストーリーには仕掛けや伏線が無く、犯人探しやトリック解明なども無し。一直線にエンディングまで進むので、斜に構えずに素直な心持ちで観ることができました。主役が時代劇の斬られ役として働き始めてからのストーリーは、すごく素直というか、次はこうなると面白いなと思える展開にそのままなっていましたし、頭が疲れない娯楽作品としてとても楽しめました。
江戸の世から離れるのは同時だったのに、タイムスリップした先の年代が数十年もズレていることが、ストーリーのひとつのキモになっていたように思います。30年早く現代生活が始まった敵役の考え方の変化や達観、現代生活への順応。そこに昔そのままの使命感と考えを持った主人公が現れることで、その対比や衝突が描かれていてそこがとても良かったです。
そして、その主人公に触発されて昔を思い出したが故に、真剣(本身)を使った時代劇の撮影シーンになったのではないかと思います。
少々、恋心的な描写もありましたが、あれは無くても良かったかも。ただ、それがあることで作品全体の印象が柔らかくなる効果は感じました。
現代にタイムスリップしてからの時間的な経過が明確に描かれていませんし、どの程度の期間がかかったのか分かりませんでしたが、「元の世界とは違うことを認識して状況を受け入れる」までの描写が少ないというか、あまりもあっさりで少し違和感は残りました。ただ、本作が描きたかったのは時代劇撮影に参加してから以降のことだと思いますので、序盤の展開をササッと終わらせてしまうことで、観ているこちらとしては飽きがこなくて良かったです。よくあるんですよね、主人公が置かれた状況や心理状態の描写が長い映画が。それをやられちゃうとストーリーが展開する前に飽きて、観るのが辛くなります。それよりは少し端折ってくれた方がいいですね。
撮影所で頭をぶつけて記憶喪失、記憶混濁になって自分のことを本物の武士だと思っている男。そういう風に周囲は理解しているということになってますが、働いていくなら健康保険や住民票も必要になるでしょうし、もし恋心が実ったら戸籍の問題も出てくるでしょう。映画の準主役としてポスターに大映りしてましたが、有名になるとマスコミや週刊誌が周辺を嗅ぎ回ります。その辺りのことはどう解決するのか、と他人事ながら心配しましたが、たぶんそれは作中に答えが出ていたようです。敵役は30年前に現代にやってきて、いまや大物俳優です。主人公とは最終盤でも仲良くは出来ていなかったですが、同じタイムスリッパーとしてノウハウの提供はあるでしょうね。
それから、観終わってから振り返ると、意地悪な人、ずる賢い人、騙す人、そういう負のエネルギーを持った登場人物が思いだせません。みんな前向きに頑張ってるいい人ばかりだった点も良かったです。
ただ、ひとつだけ余計ではないかと感じたのは、最後のシーンです。江戸の世で雷に撃たれた時は3人が一緒にいて、その残りの一人が時代劇撮影現場にタイムスリップして現れました。それによって、本作がビシっと終わらないんですよね。彼はそのまま江戸に取り残されたことにして、エンドロールで少しだけ映る感じにしても良かったんじゃないか、そう思います。
知らないおじさんばっかり
アカデミー賞受賞おめでとうございます。
今はその時では無い
太秦撮影所や付近の住民に支えられ制作される時代劇を背景に本物の侍が参戦するのが楽しい。
過去の相手も現代にタイムスリップしていて既に大御所としての地位を築いていて映画制作で対峙するのも良いんだけど「カメラを止めるな」のような初見での驚きは無かったかな。
海外でリメイクされるなら「カウボーイ・タイムスリッパー」とかになりそう
時代劇愛が詰まってて、時代劇が見たくなる。
単館作品が全国に広がってるとか、同じような映画好きな人が面白いと言ってるから見に行ったらものすごく好きな映画だった。
場内しばしば笑いに溢れて、最後の方はぐすぐすと涙する人がチラホラ。私はハンカチ出してガッツリ泣いてたよ!
殺陣を組み立てたり、魅せる時間をたっぷりとってたり、見せたいものややりたいことがとてもハッキリ伝わってくる映画なのも良かった。
テレビの時代劇を見て育った世代だけど、確かに今は大河や映画でしか見なくなってしまって。面白い時代劇やかっこいい殺陣をテレビで毎週見られたのは贅沢だったのかな。作り手の時代劇愛が詰まってて、すごく良かった。
これ、そのうち金ローで流して欲しいなー!どうせなら映画館で見て欲しいけど、何より全国の老若男女に見て欲しい。
これ11月に見て、年明けの暴れん坊将軍見ちゃったよね。あとは、イオンシネマ大日で映画と同じカットの劇中ポスター写真撮ったりしてニヨニヨ楽しみました。
期待が高くて、残念
作品的にはよく練られていてよかったと思う。
ただ、前評判でまさかの展開と聞いて、ものすごいことを想像した。結果、これ?
となってしまった。そうなると途中が冗長だなあ、と思ってしまい、この評価です。よく比較されてる。「カメラを止めるな!」の方が面白かった。
「カメラを止めるな」ではなかった
タイムトラベル
アマプラで観ました。カメラを止めるな!のときよりスムーズに観れて、...
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