侍タイムスリッパーのレビュー・感想・評価
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いろいろと解釈がおかしいので…。
今年326本目(合計1,418本目/今月(2024年9月度)12本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
この作品はもともとミニシアター数館でのみ放映されていたものが口コミなどで話題を呼んで大手シアターで流されたという経緯があるので、元はインディーズ映画であるという点はある程度は理解しますし、そのような発展を遂げたものに、ベイビーわるきゅーれ等があることもご存じと思います。
ストーリーとしてはかなりわかりやすいほうで、日本に適法に在住する外国人の方々にも江戸時代や時代劇といった観点でもおすすめはできます(一部気になる点は後述)。
ところどころフィルムのつなぎが変なのかな?というのは思いましたが、そこはインディーズ映画である点までも考えてあまり考慮はしていません。ただ、個々気になる点はいくつかあります。ここをどうとるかに大半尽きるのではないかな、と思います。
採点に関しては以下のようにしています。
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(減点0.5/病院に運ばれる部分の根拠)
もっともタイムスリップものでこの話をするのかという問題はありますが、業務内なら労災、業務外であれば健康保険でかかるのが原則であるところ、当然タイムスリップものなので法律を適切にあてはめることは不可能です。ただ、日本に旅行に来られた方が適切に手続きをする「前に」何らか怪我などをしても、とりあえず救急車は来ますし病院にも入院できるので、その制度が類推されているものと思います。
(減点0.5/銃刀法に関して)
二つの論点がありますので分けてかきます。
・ 真剣(←模造刀に対義する語)を用いることを複数人が同意しても不法な行為であり、無効にしかならず(民法132条)、絶対的無効なので追認によっても新たな行為となることもありません(119条、90条)
・ それでも真剣を用いたい場合、このように時代劇のような撮影の場合、一定の許可のもとには可能ですが、これには当然手続きが必要です。以下に該当するからです。
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演劇、舞踊その他の芸能の公演で銃砲又は刀剣類を所持することがやむを得ないと認められるものの用途に供するため、銃砲又は刀剣類を所持しようとする者
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ただ、この許可を取るには自身で行うのでない限り、行政書士の独占業務です(弁護士はオールマイティなので可能)。この点が完全に抜けているのはどうなのか…と思いました。
※ ただ、映画を最後まで見ると「英語版字幕だれそれ~」と描かれるところ、この映画は隣国である韓国、中国、台湾は別にして、アメリカやイギリス、フランスほか、日本の文化になじみが少ない国での放映も想定できるところ、日本のように弁護士以外に司法書士や行政書士、社労士…といった資格に分かれている国は少なく(日本と韓国、台湾くらい)、それでも外国から見た日本で行政書士は immigration lawyer (移民法律家/弁護士) とくらいにしか呼ばれず(海外から見ると、ほぼ「在住許可などを扱う専門家」という扱い)、なぜその資格の人が「刀剣類の許可申請の代行をするのか」が理解しがたいのは確かであり、これはまぁ仕方がない部分はあります。
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(減点なし/参考/外国人などへの配慮について)
海外進出を考えていることは字幕からもわかりますが、「土佐」「長州」「会津」などはタイムスリップものでもありますし、「現在の」どこであるか程度は示すかセリフ内に入れておいても良かったかもしれません(こういう細かいところからでも観光客は来ますからね)。
胸熱体験を約束してくれる痛快無比な冒険活劇
タイムスリップものにありがちなズルいとの批判な気持ちは湧くことなく、元の時代に戻るというスリップもののセオリーを捨てたシナリオで、破天荒なストーリーが展開していく。
コミカルな前半は緩い雰囲気でややもするとちょっと笑いポイントがずれているシーンが気にはなったものの(そんなことは終盤に向かってどうでもよくなるのだ)、中盤のとある人物登場から展開が一転、ここでまず涙腺にキタ・・・
そのあと後半は狂気ともいえる展開へ突き進んでいき、緊張感が溢れるモードへ。幕末武士たちの悲哀を時代劇脚本書き換えのシーンで主人公に読ませる辺りの演出は憎い(周りの現代人たちは分かっていない、そこがまた切ない)。
そして最後は胸熱痺れるクライマックスの決闘シーンへ。本物の武士2人がエンタメという時代劇を演じるシーンでもって、真剣で本気勝負をさせる設定がリアルと演技のカオスな世界となっており、加えてスクリーンは暫し無音が続く・・・ここが一番観ていて痺れた~
剣同士がぶつかる音もそれまでとは違っていたように聞こえたのは気のせい?このシーンを観るだけでもスクリーン鑑賞の価値ありだったと思う。
大一番勝負の結末は安定路線ではと想像していたものの、それを己の意識から完全に外させられてしまった、まさに斬られた感覚だった。ただ、オールラストの3rdタイムスリップの落ちに正直苦笑いしたのは俺だけ?でも許容範囲かな、この映画独特のコミカルな表現(笑)
時代劇に対する造り手の想い入れを幕末の本物武士に語らせつつ体現させる手法は、たとえご都合主義と言われようが、演技の迫力もありリアリティ溢れていることでこれぞエンタメの醍醐味だと、スッキリ感で満たされた。
emotionalな時代劇の造り込み過程を演じていく本作ストーリーにあって、(元の世界に戻らないプロットで)人が抗えない運命や試練を受け入れる時の覚悟の持ち様や、古き時代の礼儀や武士道的な考え方について、時に面白可笑しく見せている点もこの映画の隠れた良所だったと思う。そして、本業を虚業として生きていく男の悲哀と覚悟の有り様によって、痛快無比で感情を揺さぶられる「今日がまさにその日」の2時間であった。
研ぎ澄まされた脚本と映像の素晴らしさ
とにかく面白い、2時間あっという間、説明セリフほとんど無しだが見てる人の小さな疑問をストーリーの流れで納得させる妙、それぞれの回想シーンで当人の心情を想像させる映像、どれをとっても本当に素晴らしい、ネタバレが広まる前に見られてよかった。
自主制作映画でこれだけ魅せるってすごいし素直に楽しめる作品
個人的時代劇愛を差し引いてもすごく楽しめる作品だと思った。タイムスリップもののベタな展開だけでもなく、人の優しさ、コミカルな場面、恋心もあったりで、いろんな側面が丁寧に描かれているし、ラストまで展開から目が離せない脚本も魅力的。自主制作映画ということで、見慣れない俳優さんがたくさん出られているけど、自然体ではまっていて逆に新鮮味を感じてそこも効果的だった気がする。
個人的にはケーキのシーンでグッときて、ちょっと泣けた。良き時代に生きていることを高坂新左衛門に教えられた気がする。
会津の高坂新左衛門がどこか壬生義士伝の吉村貫一郎味があって、朴訥で素直。さすが山口馬木也さんは時代劇慣れしておられて安心感がすごい。会津なまりも良くて殺陣も見応えあり。
時代劇、鬼平犯科帳の舞台挨拶で柄本明さんもおっしゃってらしたけど本当に日本の宝だと思ってるので、これからもどんどんいい作品を観たい!
自主制作だからこその面白さ
幕末の志士が京都の太秦映画村にタイムスリップするものがたり
時代錯誤感で楽しませるのか
元の時代に戻ろうと奮闘するのか
歴史を消えてしまうことに葛藤するのか
そんなものがたりを想像していたが、そのどれも芯をハズしてストーリーは進んでいきます。
いまの我々の生活があるのは、
第二次世界大戦の特別攻撃隊の特攻死ばかりが取り上げられるが、幕末の争乱を経てのものでもあるのだなと気付かされました。
薩摩・長州藩の活躍だけでなく、会津藩や幕府軍の犠牲の上にも成り立っているんですよね。
高坂のラストの殺陣の覚悟は、心が震えました。
中学生の娘と行きましたが、彼女には退屈そうでした(笑)たしかにちょっと古くさい演出もありましたもんね。
なぜか、沁みる
自主映画と侮れない出来で、公開館数もどんどん増えている。池袋ロサも平日昼間なのに6割埋まっているのでビックリ。
ストーリーは前半単純で、ギャグも少し古くさいが、中盤の展開で一気に面白くなるなる。ラストの描き方が上手く、時代劇の作りを逆手に取ったストーリー運びで、真剣勝負だと思わせる感情移入に成功している。ラストの立ち回りの役者2人の演技が素晴らしく、見入ってしまう。音楽の使い方が良く、刀の切合音だけの構成なども素晴らしい。
ラストの大オチも涙目になっている所に大笑いで、演出が素晴らしい。
なんだこれ・・・
いやいやいや・・・滅茶苦茶面白いぞ!もう全てが詰まっててしかも高水準!なんだこれ!このレベルで何故上映館数が少ないのか!其処だけが悔やまれます!内容をしっかり覚えてるのにもう一回観たいと思える映画は久しぶりです!
幕末の京。 会津藩士・高坂(山口馬木也)は同士とともに討つべき長州...
幕末の京。
会津藩士・高坂(山口馬木也)は同士とともに討つべき長州藩士を門前で待ち構えていた。
使い手の長州藩士は新左衛門の同士をあっさりと当身で気絶させ、新左衛門と刃を交えることとなったが、その瞬間、雷に打たれてしまう。
新左衛門が目を覚ましたところは江戸の町。
どことなく奇妙なその町は、それもそのはず、時代劇撮影所だった。
親切な助監督・優子(沙倉ゆうの)に助けられ医務室へ運ばれた新左衛門だったが、そこも逃げ出し、彷徨するうち、明治維新から150年経っていたことを知ってしまう。
彷徨の末、たどり着いたのは、件の寺の門前。
天に向かって「雷、落ちよ」と叫ぶ新左衛門だったが、疲れ果てて眠ってしまった・・・
といったところからはじまる物語。
大部屋俳優と間違われ、寺で居候することになった新左衛門。
ひょんなことこから時代劇に出演することになった彼は、この時代で生きていくしかないと覚悟を決めて、殺陣集団「剣友会」に入門、その後、斬られ役として生きていくことになる・・・
前半はコメディ部分が多いが、進むにしたがってドラマ部分が立ち上がってきます。
この時代で生きていくしかないと覚悟を決めた新左衛門の目の前に、「この時代」に繋がる「あの時代」が再び現れて・・・
覚悟を決める。
この「覚悟を決める」って、最近、経験しなくなったし、観なくもなった。
この覚悟は、監督・脚本・その他もろもろ一切合切の安田淳一監督の「面白い映画をつくる!」という覚悟でしょう。
で、本島に面白い映画に仕上がりました。
興味深い点を記しておくと、
1.周囲の人が、誰も主人公を「過去からきた人」と認識しないこと。
2.主人公が「元いたところに戻りたい」と思わないこと。
このふたつによって、タイムスリップ映画のお約束、「元の時代、元いた場所に戻る」サスペンスを捨てている。
さらに、「戻ること」=めでたしめでたし、も捨てている。
その分、タイムパラドックスも回避できるという利点はあるけれども、監督はそれは意識していないでしょう。
さて、もうひとつ本作の魅力はアクション。
本作でのアクションは殺陣ということになるのだけれど、殺陣シーンはそれほど多くない。
多くないがゆえに、効果的。
クライマックスの殺陣はもちろんなのだが、剣友会率いる殺陣師関本(峰蘭太郎)と新左衛門の稽古シーンが秀逸。
打ち合わせのとおり、主役側(斬る側)の関本に対して、斬られ役の新左衛門が、本能的に侍としての性分が出てしまい、何度も何度も関本を斬る振りになってしまう。
ことなる振りをすべてワンカットで撮り、テンポよく繋ぐのは、アクションコメディのお手本といえるでしょう。
なお、後半登場の冨家ノリマサほか、撮影所所長(井上肇)、斬られ役俳優(安藤彰則)、心配無用ノ介こと錦京太郎(田村ツトム)、住職夫妻(福田善晴、紅萬子)と脇もみな好演。
いやぁ、面白かった。
映画って、ほんと、いいものですねぇ。
起承転結の転がおもしろすぎる
画作りについて は、
緻密なレイヤー分けをしているのかのように、
時代と現代がフレーム内で鮮やかに対比されている。
例えば、伝統的な建物のフレームの中に、
ピンクや緑の公衆電話が置かれたり、
時代劇の街並みで殺陣師のジーパンが唯一の現代の物、
かと思えば、
現代の家の食卓ではちょんまげが唯一の時代の物、
両側に建物、建具を配置するのは小津安二郎のフレーミングのようでもある。
手前に格子、
全体にグリッド線の意識、
パースの構成、
この一見すると不釣り合い、
あるいは一定の法則に基づいた組み合わせが、
観客の視点を誘導し、
登場人物のセリフに気持ちにシンクロしていき、
なおかつ、タイムスリップという、
物語の世界観を豊かにしている。
加えて、
主人公が自身の姿勢や襟を正したりする姿や、
些細な動作が、
異質な世界の中で懸命に生きようとする彼の心の揺れ動きを静かに表現しており、
観る者の心をじわじわと掴んでいく。
音楽も手でたたくボンゴやジャンベのような、南米やアフリカのような、
遥か地球の裏側の雰囲気と、
太鼓を太いばちで叩くような純和風の雰囲気とか、
細かくシークエンスによって使い分けられていた。
精密に計算された制作作業である。
精密で膨大なアイデアを具現化するためには、
キャストやスタッフとの綿密な打ち合わせと、
リハーサルと準備と試行錯誤が不可欠だ。
その綿密な全カットは、1枚1枚が丁寧に作り込まれており、
その凄さを全カット説明したい気にさせるが、
百聞は一見にしかず、ぜひ劇場で。
余計なお世話だが、
海外向けの英題は、すでに決定しているのだろうか。
ちなみに「蒲田行進曲」の英題が「フォールガイ」だったように、
「ラストサムライ」とか、
「サムライダンディー」
画作りと異世界に飛ばされるので「OZ」とか・・・
色々と勝手に考えたくなる作品だ。
じんわり染みる良さ
設定からドタバタコメディを連想してましたが、実際は全く逆の、非常に地に足ついた実力派の良作。
主人公のひたすらな実直さ、サブキャラ描写の丁寧さ、制作陣の時代劇への愛、クライマックスの緊張感など、とにかく「イイ!」という要素がてんこ盛り。
笑って、泣いて。予算の制約を感じさせない、すごく良く出来たドラマ作品でした。
時代劇好きのみならず、映画好きならぜひ観てほしい一本です。
常に笑い。最後のオチも良し
こんなに笑いが頻発する映画はあっただろうか?!
舞台を見ているかのごとく、客席から笑いがあがっていた。
時代劇で見慣れている馬木也さんが、現代の姿もあり、とても新鮮に映っていました。
客席には意外と若者もいたがほぼ中年以降ばかり。日曜ということもあり満席でした。単館上映の頃から観たくてチェックしていたが、やっと観賞できた。珍しく、地元が池袋であることに喜びを感じた。
必見!リスペクト溢れる傑作!
幕末の会津藩士が決闘中に雷に打たれ(?)現代にタイムスリップし、行き着いた先が時代劇の撮影所で、チャンバラの切られ役として奮闘する話。
大変失礼な話ですけど、何度か上記のベタな設定を敢えて晒した予告編を拝見したり、聞いたこともない制作会社のテロップを映画冒頭で流された段階では、自主制作のいわゆるB級映画なのかな・・・と、不安が先に頭をよぎる感じでした。
しかし、鑑賞直後、数年ぶりに周囲の観客につられてではありますが、思わず拍手してしまった次第!
特に役者さんの熱量、気迫がすごかったです!
時代劇、そしてその殺陣(チャンバラ)、斬られ役、幕末の名もなき志士達へのリスペクトで裏打ちされたストレートで濁りのない脚本、演出は感涙ものでした。
基本コメディタッチなのでここだけはB級のノリ(笑)なのですが途中から上記の理由で引き込まれ、胸が熱くなり、時に主人公にシンクロし悲痛さえ味わい、最後はハラハラドキドキの連続、手に汗握ってました。
あと、エンドロールの制作陣で、一人で何役もこなした方が居て本当にご苦労と申し上げたいです。映画で助監督だった優子ちゃんも本当に助監督で俳優もされてたんですね。大和撫子っぷりが本当に素敵でした!
これは間違いなく日本映画の傑作であると断言します。監督や役者の名前だけ、制作規模の大きさだけの凡作に埋もれたりせず、どんどん上映館を増やしていただいて沢山の映画ファンにご鑑賞いただきたいです。
では。
【デラックス版】だったから途中ダルかったのかな?
【気になったところ】
・冒頭シーンの口パクとセリフの音ズレ
・冒頭シーン迫力出したいのわかるけどBGMがデカすぎて絵面より主張強い
・初めてテレビを見た時の感想「絵が動いておる!」より「小さな箱の中に人が!」の方が自然だったのでは。アニメ見たんじゃないんだから…
・台本の改訂稿があまりに説明的すぎ。テレビや書物から高坂が史実を知る方がまだ無理がなかった
・優子の妄想シーン(フェンシングやら西部劇やら)は長くて中弛みした。高坂が想像もできない話にあんな尺要らん
・コメディシーンはシリアスで淡々としてる方が笑えたのにオーバーリアクションや古臭いSEで萎えた
・無音シーン長すぎ。あの長さ無音にしたいならスローパンくらいして。緊張感続かず飽きる
・同時期にタイムスリップしたのに転移時間に年単位の大幅なズレがあることへの説明なし
【好きだったところ】
・登場人物全員善人
・白米の握り飯に感動している高坂
・テレビで時代劇を見て大興奮している高坂
・現代では庶民も美味しい菓子を食べられると知り豊かな国になったことを喜ぶ高坂
・師匠との稽古で斬られなければならないのに斬ってしまった時の、怒鳴るわけではない師匠の「アホ」
・殺陣の動き全体的にとても良かった。時代劇ファンも納得のレベルの高さ
・芝居だとわかっているのに死ぬ間際に走馬灯が流れるところ。走馬灯で高坂の人生がよりわかった
・終わりを迎えそうな時代劇というジャンルと、終わってしまった時代の侍の悲哀の重なり
・突然知らない時代で生きることになっても自分のできることで生計を立てたいと前向きに頑張る高坂の実直な人柄
・高坂が現代のものを受け入れる早さや髷をあっさり切る順能力の高さ。話の展開早くて助かる
・真剣勝負のあと優子が駆け寄ってキスしなくて本当に良かった。ハリウッド映画ならしてた
・最後の高坂のセリフの言い方が可愛くて良い締めだった
全体的に作品を作っているスタッフの情熱や愛が余すところなく反映されていて良かった。ところどころ粗さやテンポの悪さで観客の集中を途切れさせてしまうので、技量をブラッシュアップしていってほしい。自分は笑いより感動して泣いた場面の方が多かった。本作はカメ止めほど人気は出ないだろうけど、次回作に期待。山口馬木也さんの今後の活躍にも期待大。
使い古されたアイディアながら
幕末の侍が現代にタイムスリップ、ってめちゃくちゃ使い古されてそうなアイディアを、10人程度のスタッフで自主製作した映画。
なのに脚本が面白くて、惚れ込んだ東映太秦撮影所が全面協力。その結果、とても自主映画とは思えないしっかりした作品に仕上がってる。殺陣なんてマジものの迫力。
「カメラを止めるな」にも比較されるような、単館から全国への拡大公開の展開だが、あれよりもっとしっかりしてる。ただその分、演技も演出も落ち着き過ぎちゃってるところはあるのだけど…
注目すべきは、使い古されたアイディアながらもそこに会津と長州の確執を現代まで持ち込むことで生ずる緊張感と、劇中の時代劇の助監督かつヒロインでありながら、実際に本作の助監督や小道具を兼務した沙倉ゆうの。
9月下旬から全国拡大公開となりますので、是非!
祝!メジャー系全国公開決定! 真面目に笑えて泣ける傑作、こういうのをもっと観たい
侍が現代にタイムスリップ、斬られ役で俳優デビュー。
正統派SFコメディーだけじゃない。
時代ギャップネタできちんと笑わせながら、無骨な武士の淡い恋心、斬られ役修行などを真面目に描いているのがいい。
地味なヒロインも好演。
滅んでしまった侍と、すたれていく時代劇を重ね合わせているのもうまい。
また、中盤で、敵役もまたタイムスリップしていて、それも主人公が飛ばされた時代よりも古く、時代劇の黄金期の大スターとなって再会する展開が面白い。
そして、幕府の滅亡の現実に打ちひしがれ、苦しみながらも生きていくことを決意。
クライマックスは、真剣勝負の見事な殺陣で魅せてくれる。
オチも決まって、最近貴重な、気持ち良く観れる映画でした。
こういうのこういうの!
㊗️順次、全国ロードショー決定!
今まで数々ある似たような設定だな。なんて思ってたとこにいつも聞いてるラジオ番組に監督さんがゲストに来て「池袋と川崎でしか上映してない」ってことで、川崎市民としては行くでしょう!チネチッタ!(余談だけどチネチッタのマニアック映画路線とっても好き❤️)
「きっとうまくいく」、「カメラを止めるな」のように少数上映から口コミで火がつく映画を見つけるのが映画館に足を運んで鑑賞する醍醐味の1つ。
今回は正しくこれ!
こういうのあるから映画館で映画見るの止められない!
メジャーな俳優さんがいなくても莫大な予算をかけなくても内容(ストーリー)で魅せるめちゃくちゃいい作品!の良い例。
制作費が足りなくて、監督の大切な愛車売却してまで作りたかったってのがとってもわかる!
少しでも気になってる人いたら、しのごの言わずにとりあえず見て!最高!
上映終了後に拍手起こる映画に久々に出会った!
ラスト時代劇
予告を見て、超低予算のB級 映画ということで、ほぼ期待ゼロで見に行ったのですが、予想外に面白かったです。
侍の世が終わりつつある幕末から現代へタイムスリップしてきた侍が、時代劇が衰退しつつある現代において、「最後の侍」という、おそらく大型時代劇映画としては最後になるであろう映画に出演するという、劇中劇のシナリオになっています。
全体的に「最後に残されたものの責任」と言うようなテーマで、
主人公は、現代に残された最後の侍として、時代劇という形でも、かつて生きた侍の魂を現代に残したいという志で映画に出ています。
この映画自体も、監督の「時代劇斜陽の現代において、残された時代劇監督として、『時代劇映画を作るという映画』という形でも、時代劇があったということを残したい」という情熱のようなものをヒシヒシと感じました。
そのような斜陽の中で叫ぶ主人公のセリフ「今日がその日ではない」は、まさに監督の心の叫びでしょう。
映画自体の評価としては、特に目新しい設定でもありませんし、低予算で取られているためか驚くような映像や音楽があるわけでもありません。
ただ、時代劇映画が積み上げてきたものというか、笑いあり涙ありの『お約束』の集大成のような映画で、水戸黄門の印籠のように安心して見ていられる映画でした。
最近めっきり見なくなった時代劇をまた見たくなるような、時代劇が好きだった人に見てもらいたい映画です。
ただ、そういう意味では、時代劇を見たことのない若い人にはサッパリウケない映画かもしれませんね。
あと、最低限の幕末の歴史を知らないと意味不明だと思うので、海外でもウケなそうです。
時代劇愛は感じました。
いつも空いている池袋シネマ・ロサが珍しく混んでました(笑)
拡大上映も決定してる話題の作品を遅くなりましたが鑑賞。
監督の時代劇愛が強く感じられるストーリーで東映京都撮影所の特別協力で関係スタッフの東映時代劇を残したいという熱い想いも伝わってきます。
しかし全体的にテンポ感が微妙で上映時間が長く感じられたのが残念でした。
館内は年齢層がかなり高めで満席に近く笑い声も響き活気がありました
第二の「カメラを止めるな!」になれるのか期待しています。
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