「知らない俳優ばかりだったのでタイムスリップした気分になった」侍タイムスリッパー kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
知らない俳優ばかりだったのでタイムスリップした気分になった
エンドロールに「in memory of Seizo Fukumoto」 と描き出されたのを見て涙が出た。日本文化云々よりも時代劇にはなくてはならない存在“斬られ役”。故福本清三氏は何しろ5万回斬られた男だからな・・・しみじみ。
今までもタイムスリップした侍だとか、江戸時代にタイムスリップした現代人といった映画やドラマは数多くあったけど、ここまで緻密に計算された異世界での反応はお目にかかったことがない。低予算で無名俳優であってもいい。演技こそが全て!そう思わせてくれる作品でした。ちょっと残念だったのはポスターに書かれた「黒船来航」の文字を左からスラスラ読んでしまった点。
佐幕派と倒幕派の戦いも幕府が無くなってしまった現在ではどうでもいいこと。そんな高坂(山口)と風見(富家)のやり取りが最高のバディ感を与えてくれる。会津藩士の純朴さがそのまま高坂の性格に投影されているところもいい。なんたって日本人。思想はどうあれ、白虎隊などの玉砕は涙を誘う・・・
そしてコメディ要素も満載。廃れてしまった時代劇を復興させるというスタッフ・俳優の意気込みも伝わってくる。日本アカデミー賞作品賞を獲得したのも快挙。福本清三氏の名前を載せたことも効いたかな。
昨日、日テレの金曜ロードショーで観たのですが、最後のメモリー…が読めなかったので、kossyさんのレビューでわかって良かったです。
福本清三氏だったのですね。
ありがとうございました!
お久しぶりです!そうなんですよね。こんなに良く出来ているのに、左から右、これだけが残念でした。アラビア数字についてはその場で読めずに後で教えてもらうとかにしても、とにかくポスターを一目見て幕府が既に亡くなっている事を知ってしまった、という場面だから、私は縦書きにして欲しかったです。
kossyさま
共感ありがとうございます🙂
>ちょっと残念だったのはポスターに書かれた「黒船来航」の文字を左からスラスラ読んでしまった点。
それを言うなら、左からだけでなく、アラビア数字を読めた点にも気付いてください(笑)
会津藩というのは勉強熱心なことで有名で、幕末の会津藩は、京都の「会津藩洋学所」で英学(英語)や蘭学を教えていました。
藩士であれば身分の上下を問わず、藩士でなくても望めば学ぶことができたので、高坂もここで学んでいたと考えられます。
数年前のNHK大河ドラマでも「洋学所」は紹介されましたが、もし会津藩が勝ち組だったらレビューでポスターが指摘されることも無く、その前に『侍タイ』という作品が誕生していないかな…🤔
共感ありがとうございました。
高坂が会津藩士なのがポイントですよね。朴訥で正義感がつよく、頑固だが気高い、心優しい武士なんですよね。
ケーキ食べて泣くところ、私もいっしょに泣きました。
おにぎりは、笑った。