劇場公開日 2024年8月17日

「こういうので良いんだよ!こういうので!」侍タイムスリッパー 蜻蛉さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0こういうので良いんだよ!こういうので!

2025年4月15日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

泣ける

笑える

楽しい

って、タイトルで全てって感じの感想なのですが、武士が現代にタイムスリップしてくる話は数多くあれど、飛んだ先が時代劇の撮影所って設定はナイスアイデアだと思いました。主役を演じた山口真木也さんがどこかで言っておられましたが、嘘の嘘を演ずる、つまり実は本物の侍なのに、その本物の侍が偽物の侍を演ずるって話は確かにこれまで多分見たことなかったようにも思えるので、新鮮でした。

ともかく、いっぱい笑えるし、感動するところも結構あるし、それでいて旧来の時代劇をちゃんとリスペクトしてるし、多少なりとも脚本的にあれ?変だぞ?って思えるところもあったけど、そんなのカンケーネーって感じで見終えた時にスキッと「あー良い映画見たなー!」って思わず空を見上げて背伸びしたくなるようなそんな映画でした。

ただ一点、というか結構話の重要な部分だと思うんだけど、敵役となる冨家ノリマサ氏が演じてた方の役が、どうして時代劇を捨てたのか?あるいはなぜもう一度時代劇をやろうと思ったのか?についてはイマイチ何か説得力が足りない気がしました。私ならもっと簡単に、血を見たから、で良いんじゃないかと思います。

でもそれも、最後のあの壮絶な殺陣シーンで帳消しかな。あれは素晴らしかった。

ともあれ、日本アカデミー賞は獲ったし、カメ止めの再来と呼ばれるほどヒットしてるし、よかったよかった。

蜻蛉
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