「楽しく楽しませてやろうという気概」侍タイムスリッパー yutes79さんの映画レビュー(感想・評価)
楽しく楽しませてやろうという気概
自主映画として1館の劇場公開から、じわじわと評判になり全国の劇場へ拡大公開となった、今年最も気になった作品。やっと観ることが出来ました。
時代劇は衣装やかつら、小道具はもちろん、そのセットから非常にコストがかかり自主制作で長編映画を作るなんてことは無いそうなのですが、その脚本のあまりの面白さから東映の協力を得て完成。
なんだかこの作品は制作陣やキャストの皆さんの映画愛と言うのか、面白いものを作ろうという気概と言えば良いのか、観客をとことん楽しませてやろうという意気込みのようなもので溢れているんですよね。
そうした温かいものがあるおかげで、ところどころで目立つの粗さや安っぽさも気にならない。むしろそんな自主映画っぽいところが愛らしくも思えました。
その拡大の仕方が『カメラを止めるな』と同じで何かと比較されていますが、『カメ止め』は低予算映画の代表的なホラーのジャンル。一方で本作は低予算と対角にある時代劇作品というのもまた比較対象として面白いです。
流行語大賞にもノミネートされたようですし、やはり観ておいて良かった作品。
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