劇場公開日 2024年8月17日

「自主制作で低予算と考えれば満点以上」侍タイムスリッパー よしさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5自主制作で低予算と考えれば満点以上

2024年10月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

新聞記事で読んで知り、話題になっているので観てみようと思い観ました。
上映館が拡大されて、行きつけのTOHOシネマズ新宿でも公開されることになり、auマンディで割安で観ることができました。

面白かった。

企画や脚本が良い。
登場人物も良くて、演じる役者さんも(前の口コミでは厳しい意見もありましたが)関西で活躍されている役者さんが多いとのことで、東京では馴染みが無いかもですが、皆良かったです。特に住職の妻がいい味でした。冨家ノリマサさんは以前観た「愛のぬくもり」に出ていて、全く違う役を演じ分けていて、さすがです。

よくあるタイムスリップして時代錯誤してドタバタするコメディかと思いましたが(“斬られ役”にはなりきれなくて本能でやり合ってしまうとか、誤って真剣で人を斬ってしまうとか)、そういう場面もありますが、悔いたり戸惑うよりも受け入れて前向きに生活していく姿が中心です。

会津のその後の悲惨な歴史を知ることになり、それは感情が爆発するのはそれはそうだろうと思いましたが、そこにクライマックスを持って来るのは深いと思いました。
内容の深さも、映画や歴史に対する主義主張も感じました。
劇中劇の結末はお見事と思いましたし、本編のラストには驚いて笑ってしまいました。
本当に良く出来ています。

とても自主制作で低予算とは思えないです。満点にはしませんでしたが、自主制作や低予算のレベルからは満点以上の作品です。

よし