「 めちゃ真面目な映画」侍タイムスリッパー 邦画好きさんの映画レビュー(感想・評価)
めちゃ真面目な映画
話はめちゃ単純。幕末の会津藩士が敵である長州藩士と対峙し、刀を交えた瞬間に落雷が起き、現代へタイムスリップし・・・その場所は京都太秦映画村の東映撮影所。この撮影所界隈は衣装のまま俳優さんたちが生活しているものだから、武士の姿でも全く違和感がないわけで、「記憶喪失」ってことになって、撮影所にて切られ役として生きていくというお話。便利な言葉ですね・・・記憶喪失って(笑)もともと剣の達人だった主人公は、切られ役もその迫力とともにめちゃ受けが良く、だんだんと頭角を現していくわけで。
自主映画ということですが、130分超えの長尺と、東映撮影所の全面協力のため、まったく安っぽくは感じず、確かに主演とライバルの役者さんは、いろいろな映画やテレビドラマに出ているためにおなじみの顔なのですが、他の役者さんは紅萬子と井上肇以外は殆ど知らない顔。助監督役のヒロインは、この映画の助監督も努めている全く知らない人なんだけど、この娘が本当に良くて、これを機に花開く予感です。
映画をつくる人はもちろん全員が映画愛に満ち溢れているんだけど、この作品は特にそれを感じます。作り手も演じ手も本当に「真面目」なんです。一切の手抜きを感じさせない真面目さにすごく好感が持てます。
お話やギャグなどもめちゃベタなんだけど、間がいいんでしょうね。130分が全く飽きることなく楽しむことができます。
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