雨降って、ジ・エンド。のレビュー・感想・評価
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私の他人か何かのつもり?
バズをきっかけとした年の離れた男女、という点で『神は見返りを求める』を想起した。
まぁ全然違ったわけですが。笑
序盤は日和の無防備さ(最初こそ警戒してたが)に驚く。
家に上がり、食事を共にするのみならず、ベロンベロンに酔ってソファで寝落ちするなんて…
しかし、そこさえ飲み込んでしまえば中々楽しい。
雨森のキャラは秀逸(いい声!)で、ふたりが互いを真似し合うやり取りなんかはとても楽しそう。
一方で日和と栗井は結構なゲス。
雨森から金は盗るわ、ムツミの歯ブラシは便器に擦り付けるわ。(あれ、使ったのかな…)
栗井の方は既に結構ギリギリだったことが明かされるが、日和は少し痛い目みてもよかったかも。
解脱したような雨森の態度も、メイクと相俟って少し怖い。
その理由が分かってからの終盤の流れは秀逸。
バズを求め、幸せの世界ランキングを競っている日和と、ケータイすら持たず想い人との非接触を誓う雨森。
対照的なふたりが織り成す交流が気持ちいい。
生まれる前から失恋しているなんて、そんな哀しいことはないよ。
強引に関係を迫らない限り、想いを伝えるのも、想い続けるのも否定されるべきじゃない。
本心を晒し合ったふたりの今後が気になります。
世界が色づいた後の日和の写真がどう変わるのかも。
服装がドンピシャ好みだったこともあり、古川琴音が過去イチかわいく映ってた。
鑑賞順が逆になったが、『彼女はなぜ、猿を逃がしたか』に続いて廣末哲万の醸す可笑しみが素晴らしい。
生きている限り希望がある。
自分の意思でこいたのではなく、外的要因でこいてしまったのである。
だからこいたのではなく、こかされたのである。
こいたのではなくて、こかされた。
♬こいたんじゃなくて、こかされた♫
オナラの話である。
こんなくだらない話のやり取りで楽しく盛り上がる主人公の日和とピエロの雨森。
観ていて思わず笑みがこぼれてしまう二人の仲睦まじさったら…
最高じゃないか!
また凄い邦画を観てしまいました…
思いもしなかった展開。
まさかの観終わった後の爽快感!
長い真っ暗な暗闇からやっと抜け出せたような開放感!!
とにかく日和ちゃんとピエロの雨森さんのこの二人のやりとりが
とてもコミカルでノリが良くテンポも良くて目が離せなかった。
承認欲求
パワハラ
鬱
自分は何がしたいのか
人には言えないこと
アイデンティティー
自己否定
社会不適合者
不良品
性嗜好障害
多様性とか理想を掲げる社会の中で
様々な問題を抱えて生きてる現実。
決して他人事ではない内容だった。
否定もしない。見捨てない。
自分ごとのように一緒に悩んでくれる。
それはあなたのことが好きだから。
人が人を好きになるのは美しいこと。
目から鱗が落ちた…
「雨降って、ジ・エンド。」
このタイトル洒落が効いてる。
「世界はこんなにもカラフルです。」
その通りの内容だった。
そして
「♬ロマンティックあげるよ」
歌詞がなるほど納得しました!
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