ラストマイルのレビュー・感想・評価
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物流の闇
モデルがAmazonであることは誰でもわかるだろう。この映画に画かれていることは強ちフィクションとは言えない。
私は仕事柄、宅配業者と話をする機会があるが、先日台風が来たとき、台風で危ないから自宅待機になったりしないの?と聞いたら、ないですよ、そんなもん、表向きは安全第一になってますがね、な〜んて自虐的に苦笑いしてました。
そう言えば、ケン・ローチ監督の『家族を想うとき』という映画を思い出しました。宅配ドライバーの悲哀を画いた作品でした。
働き方改革なんて言っても、結局、まだまだほんの一部の話なんだなと思ったりする。
弱者はいつまで経っても弱者なんだろうなきっと、それは誰が総理大臣になっても大して変わらないのと同じなんだろう。
妙にやるせない気持ちで満たされた映画でした。
Amazon Primeでは配信しないだろうな 笑
野木亜紀子、恐るべし❗️
ドラマ「MIU404」は、ちょっと観た程度だが「アンナチュラル」は全話観てて、今でもたまに観直す感じ。
特に最終2話は、何回観たか分からない。
「アンナチュラル」で脚本家野木亜紀子氏を知り、少し調べたりTwitterとかチェックしたのだが、野木氏の創作時リサーチ量に感心したりしました。
本作は、外資系ショッピングサイトの巨大配送センターを舞台に、連続爆破事件の真相に迫る物語ですが、まず何で流通の闇をモチーフにしたのか、働き方改革でMIU404を始めたのをキッカケに、その場当たり的な制度から色んな歪みが現れ、運送業務の2024年問題とかが野木氏の興味に触れたのかなぁとか思い、そのリサーチを経て物語を紡ぐ仕事に感嘆しました。
ファクトをフィクションに織り上げる仕事は本当に絶妙で、この方の書く説明セリフは、自然な上に非常に簡潔で省略も上手く心地良く情報を伝えつつ、細かい積み重ねで物語に誘導して、観ていて全ては野木氏の掌の上で転がされている様な感覚は、凄い脚本家だと改めて思いました。
そこに上記のドラマ2作のキャラが同じ世界線で散りばめられてて、ドラマを観てた人にはあの世界に帰って来た感覚も得られるご褒美までついてます。
ドラマを観てない方々には、豪華なキャストがノイズにならなければ良いなあとか思いましたけど。
演出としては、主演の満島ひかりさんがある理由で少しサイコパスを感じさせる程、仕事を推し進めるキャラで事件を経た後、結末での変化が少し鈍いのでカタルシスが弱い様に感じました。
阿部サダヲ演じる羊急便局長との直接対面での涙目とか凄く熱演してるのだから、最後の米本部の上司とのやり取りは、もっとキレて欲しかったかなあ。
ノーパソ畳んで例の場所からベルトコンベアに落とせ❗️とか思いました。
1シーズンかけて描かれたそれぞれのキャラと2時間強の映画での初出のキャラが混じるので、ドラマを観ていた人はキャラの人物像や関係性の濃密度に差がある訳で、どうしても映画のキャラ達は、感情移入的に不利な条件の中で満島ひかりさん達、演者方々は大変だったろうなあとか感じました。
また、最初の爆発時の室内にあった複数の箱のカットのせいで、犯人の所在が何となく分かってしまったので、その部分は最初細かく見せなくても、とかも思いました。
日野氏と宇野氏のWショウヘイ親子と安藤玉恵氏のシングルマザーのシークエンスは少しテンポが変わり、無駄な様だけど、きっと野木氏はなんか仕掛けてるんだろうなあと思ってましたが、
まさか洗濯機で泣かされるとは❗️
映画館だから何とか涙目で耐えましたが、家で観てたら号泣でしたヤバかった。野木亜紀子にやられた感が半端なかったです。
と、ここまでがザッと初見での感想。
以下、おかわり後の感想。
おかわりの目的の一つは、気が付かなかったキャストの確認で、
アンナチュラル第7話の彼とかMIU第3話の彼とか、おおっホンマや〜となりましたが、まだまだ隠しキャラがありそうで、後は配信とかで良いかと心折れました。
やはりよく出来た脚本だなぁと思いながら鑑賞しましたが、2周目は当然謎の部分やミスリードに引っかかる訳ないので、割と冷静に台詞を噛みしめながら観る事となり、中でもWショウヘイ親子の日野氏の労働に対する矜持とか、宇野氏のそれに対する報われなさの嘆きが、初見より心に響きました。
幸福を目指してる筈の巨大社会システム維持の為に起こる様々な理不尽な事や弱者救済のフリをした改悪制度などの不条理な世界で、個人の矜持を秘めた小さな戦い(生きる事)を続ける人々に対するアンセムの様な映画だと思います。
日々の仕事における理不尽、各々の矜持の差異に苛立つジレンマ等を感じてる方にオススメします。
まとまりの無い長文失礼しました。
とても良かったです!
なかなか深い‥
世界規模のショッピングサイトから配送された段ボール箱が爆発するところから始まる映画。けっこうドキドキしたし、なんか普段から、やたら家族でAmazon便を使っているので、ちょっと怖くなった(笑)
テレビドラマ「アンナチュラル」「MIU404」の監督・塚原あゆ子と脚本家・野木亜紀子の作品ということでも、Netflixで少し観なおしてから、本作に行ったが、別に観ていなくても、あまり関係なく、楽しめた映画だった。テレビドラマのファンだった方はより楽しめる演出ではあった。でも友情出演みたいな感じなんで、観てみくても大丈夫。綾野剛とか星野源とか、石原さとみがもっと活躍してくれても良かったかな。でもそれをすると本作の映画としても意味が半減するかもねえ‥
見終えてから、いろいろ解説YouTubeを見たが、初見では、気づかない深い伏線がたくさんあって、もう一回見ないと、本作の良さはわからないかもしれない。現代社会がかかえるさまざまな問題を、ちょっと立ち止まって考え直させる映画でもあり、なかなか深い。私の評価は★4.0… 4.1でもよいかな。。
大手通販サイトの物流
リアルな物流センターの感じと、配送に伴う社会問題などが盛り込まれていて作品として見応えがありました。
関連ドラマも好きで見ていたので、同じ世界線という事で、別作品の登場キャラが出るシーンだけでちょっと嬉しくもあった。
伏線などもあり、飽きずに見れたけど、最後のシーンは見終わった直後、理解力が足りず、ん?となったが、他の人の考察を見てようやく理解しました。ただ書く意味ある‥‥?
そもそも会社のロッカーに落書きしちゃダメだよ。あと爆弾もやり逃げはダメ絶対。
よく練られたストーリー
バーキンの象徴するもの
それが外資系のバリバリのキャリアのアイコンだとしたら
最後のシーンは持ってない方が良かったのかな?
持ってたんだっけ?
とりあえず持ち物や着ているもので社会的地位を表現する感じなのかしら?ってのが登場シーンから感じられて第一警戒態勢に入りましたね。自社通販の服はダサいって言葉に企業へのロイヤリティの無さを感じて資本主義ここに極まれり、と思ったり。一旦帰って着替えたのか、インフォバー錦鯉みたいなチェックのシャツはそれはそれは素敵だった。
内容的にはみなさんおっしゃってるように無理矢理感があってシェアード・ユニバースである必要はなかったし、むしろ雑音でしかなかった気がする。実際チョロリとMIUのふたりが出た時に警戒度はさらに上がりましたわ。
多分これ、MIUに出てきた陸上の成川くんが刑事になってるとかアンナチュラルの白井くんがバイク便のドライバーでちゃんと届けてるとかの小ネタみたいに、少しだけ成長後日談みたいなのを散りばめつつ、なんなら成川くんがメインで事件を追って一瞬先輩2人に電話する、くらいの顔出しでよかった気もしないでもない。なんならベイビーメタルオタクの家出娘の原菜乃華がちゃんと荷物仕分けのバイトしてるとかは見たかったかも。
なんだかんだメインストーリーであるところの自殺を隠したかった企業側と最後まで戦いから降りなかったディーン・フジオカの扱いの中途半端さ?演出の奥ゆかしさ?がその他が過剰だったために薄味に感じてしまったことも残念でならない。
久しぶりに大スクリーンで見た作品からの学びとしては、資本主義の究極であるグローバルECが当たり前のように展開する便利の裏側で、たくさんの人が魂削ってることを忘れずにってことと、全ての運送会社が置き配をファーストセレクトにしてもらえるとずいぶんラストマイルが楽になるのではないかと心の底から思いましたとさ。
ところでこの映画、今まで観る人がどんなところでどんなふうに働いてきたかでずいぶん印象は変わるはず。大手のわがままに振り回される底辺クリエイターにはかなり刺さることが多かったです。特に阿部サダヲさんの中間管理職の悲哀とか、啖呵切ったら社長だったとかのくだり。
隠蔽体質のTBSが隠蔽体質の企業を丸裸にする感じはアイロニーが効いてて良かったですが、もう映画はサブスクに敵わないことが露呈してしまい難しい気持ちになりながらも“映画館で見る映画以外は全部偽物“をどこまで突き通せるのかが新しい興味になってきましたね。AppleVisionが鍵かもしれない。
それではハバナイスムービータァイム!
中途半端な感じはある。
めちゃくちゃエンタメ映画として面白いのに、しっかりとしたメッセージやテーマが見えてくる。秀作
部屋番号は404
エンタメ+流通業界を巡る社会問題 → ラストマイル
1 人気TVドラマの枠組みを利用したエンタメながら、モノの流通を巡る企業の本質と労働現場の実相をも描いた社会派サスペンス
2 平日午後の時間帯でも幅広い年齢層が劇場に足を運んでいた。大いなるヒット作となった本作の粗筋は次のとおり。アマゾンを模した流通企業の倉庫兼配送センターが舞台。そこのセンター長・満島とその部下岡田が主人公。爆弾が仕掛けられた商品がここから配達され、連続して爆発する事件が発生する。誰がどの商品にどれぐらい仕掛けたのか?満島と岡田が当事者企業として謎解きに挑み、警察が事件捜査として入り込む。そして、被害拡大を阻止するため、商品発送の停止を巡り、両者が対立する。果たして、爆破事件の行方は・・・。
3 本作で良かったことは、①話がテンポ良く、映像に迫力があった。②通販商品の配送に関し、倉庫内作業及び配送業務の過酷な労働実態や荷主の運送会社に対する過剰な締め付けなどを説教臭くならずに示した。このことで作品に骨太のリアリティが増した。社会派ドラマに定評あるTBSの制作とオリジナル脚本のライターの力③基本的には企業側の立場でありながら自分の実体験から過酷な現場を知っており、環境の是正を願う犯人側の心情にシンパシーを垣間見せた満島の演技。④配送センターでキレながら処理に当たった中間管理職の阿部サダヲと愚痴りながら配送業務を行った火野正平の的を得た演技。⑤米津玄師の主題歌が心地好かった。
4 結果的に犯人側が本来望んだことは何ら実現することはなく課題として残された。通販利用は便利であるが、良いものをより安く、配送料無料で自分に取って都合の良い時間帯に受け取りたいと願うことが、限界までの企業努力や労働強化に繋がっていることを改めて思った。
伏線回収が爽快、テンポがいい
私はちょっと期待はずれ。
巨大物流センターから配送された荷物が次々と爆発する事件が発生し、犯人を追ってゆくってストーリーで、テンポも良くて、謎解きみたいな展開も悪くなかったけど、とにかく舟渡センター長の発言や行動に終始イライラが止まらなかった。
あとアンナチュラルとMIU404の世界線と交わるストーリーというのも話題ですが、正直ガッツリ内容に絡むわけでもなく2つのドラマの登場人物をわざわざ出す必要性を感じなかった。豪華な俳優陣やミスリード感に重きを置き過ぎて、いらん設定が多かった印象。
ただ社会問題にもなっている物流、特に現場の配送業者の方々の苦労を本編とはまた違った形で描いていてそれはよかった。荷物いつも届いています。本当にありがとうございます。
予習していなかったので、冒頭からショッキングな爆発シーンで度肝を抜...
予習していなかったので、冒頭からショッキングな爆発シーンで度肝を抜かれた。息つく暇もないくらい、時間があっという間に過ぎていった。まるで海外ドラマのように、次々と話が展開してゆくテンポが、今の時代にマッチしている。最近気になっていた流通業界のシステム、仕組み、その業界で働く人々の心の中が、安易に利用していた私の心に刺さった。海外から入ってきたたいへん合理的な新たな業界のシステム、利用者の最末端と接する日本人の人情。どんなに時代が変化しても、日本人の心を大切に次の世代に育てていきたいと思った。とても面白かったし、また良い勉強になった。拍手を贈りたいと思う。
『シェアード・ユニバース』、そして、レビューする上での気を付けるべき事
当初は見に行くつもりは無かった。
通勤中にYouTubeでラジオ(日曜天国、日曜サンデー)を聞いてて、番宣で出てた満島ひかりの話を聞いて見に行ってみた。
理由としては、『アンナチュラル』『MIU404』と同じ世界線という話を聞いて興味を持ったから。
そういう話を『シェアード・ユニバース』というらしい。
アンナチュラルは見ていたがMIU404は見てなかったのでU-NEXTで最初の数話だけ見てから行った。
当初行くつもりが無かったのは、満島ひかりが最近苦手だったから。
出世作の愛のむき出しの頃は好きだったんだけどね。
この映画の彼女の演技は感情のこもっていない淡々とした感じだった。
監督の演出がそうだったんだろうけどね。
なぜかはわかりません。
ラジオで聞いた話によると、満島ひかりの役は当て書き(演者を想定して脚本を書くこと)だったらしい。。
その割にはシックリ来なかったかな。
今回の彼女は、感情が見えず演技が大根に感じた。
ディスるつもりは無いんですけどね。
でも結局は彼女の番宣を聞いて見に行ったんだけどね。
設定は面白かったと思う。
DAILY FAST(あきらかにamazon)の流通センターにかかわる爆弾事件が起こる。
流通センターの裏側というか、amazon批判的な描き方は面白かった。
(1個150円って言ってた配送費はもっと安いと思うんだけどね)
配送業者を叩いている感じとか闇の部分を見れたのは興味深かったです。
amazonからクレーム入らないのかな。
ドラマはTBSだから、映画だってTBSは絡んでいるはず。。
amazonはテレビCMたくさん出しているはずだからね。。
そのへんが謎に感じた。
『アンナチュラル』と『MIU404』を見てた人は、同じ監督と脚本家なんで楽しめると思う。
豪華キャスト、米津玄師、ドラマの世界観、取っつきやすいです。
評価もかなり高いみたいですね。
ネットショッピングが事件の舞台、誰もが取っつきやすい話だったのが理由かな。
私的には、ごくごく普通のレベルの映画でしたけど。。
このへんは好みの問題ですね。
役者の紅白歌合戦?
カジノってその後どうなってるの? 〜依存症経済〜
首都圏在住で昭和生まれの私にとって『オンデマンド』とは、都内の大手書店、デパート内のレコード店や書店、家電量販店、山野楽器、アドホックなどを時間の許す限り探し回って手に入れることでした。
(品目はほぼ書籍、CD、DVD)
自分の足で見つける醍醐味を味わいたいのですが、各業態とも物品展示スペースはどんどん縮小、中古品となると辛うじてブックオフで見つかるかどうか。
ところが、今やあらゆる分野のあらゆるものがネットで検索、即発注、早ければ当日中に受け取れる?
段ボールとか緩衝材とか配送にかかるガソリン代とか、SDGSはどこへ行った?
現代人はSNSだけでも依存症気味なのに、モノの到着を待ちわびることもかなり神経症的になってないか。
顧客のため、というのは顧客を依存症にするため、ということなのですね。
そういえば、大阪とか横浜でカジノができるようになるとかいう話はその後、どうなってるんだろう。
アメリカ資本によって、日本はどんどん依存症による経済成長の罠に嵌められているような気がします。
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