ラストマイルのレビュー・感想・評価
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What do you want?
際限の無い人間の物欲、時間の価値、巨大化するコンピューターシステム、全ては資本主義社会の進歩発展と共に… その現実世界で日々を生きる我々。
誰も悪くない、だが悲劇は起こるし、起こす事も出来る。
何が正しく良き事で、何が優先順位一番か?
とても多くの、プロも含め、reviewが投稿されているので、もう殆ど何も言う事はありませんが、今我が身に、考えさせられる課題を与える映画でした。
私に響いたのは、“What do you want?“と繰り返されるAI voice. どれだけのモノを、即、手にすれば、私達は幸せになるのだろう? 人間らしさって、何なのかしら?
このストーリーの救いは、少女の母への思い、配達員の父と息子の絆、ひとりひとりの人間の中にある良心の在り方。
誰もが心に抱えるそれぞれがある。
満島ひかりの好演によるところも否めません。良い作品でした。
最初から最後まで
最初から最後まで飽きさせないスピード感。社会的メッセージも伝わる。
ポチってしただけで何でも家に届く通販。とても便利で、今や生活にはなくては
ならないシステムだけれど、物流の人手不足、大手サイトからの無理な頼みの
下請け運送会社低運賃、等考えさせられることが多かった。
また、その物流を支えている父子の息子が、頑丈で良い電化製品を作っている会社なのに
倒産してしまったのも、日本の製造メーカーが抱える問題があぶりだされていた。
日本はどうしてこうなってしまったのだろう。かろうじて支えてくれる勤勉な人達がいるから、流通システムが滞ることなく私たちに物が届く。
しかし、便利とスピードと安さを貪るほど、自らを食いつぶしているような気がする。
何でも買えて、早くて便利、安い、等は、消費者の立場としてはかなり有難いのだが、メーカーや働く人にその皺寄せが行ってしまっている事をもっと意識しておかなくては、と思ってしまった。
しかし次の日には、やはり、ポチって押す前に少しでも価格を見比べてしまう自分がいるのだと思う。
あのエレナさんが持っていたエルメスって何か意味があるんだろうか?アメリカである程度いい地位にいた事を示すのか?じゃらじゃらつけたアクセサリーも彼女の物欲=ほしいものがまだいっぱいある、消費を楽しんでいる、生存競争に勝っている、を表しているのだろうか?
最初は爆発が起きても気に介さず、会社の損にならない事ばかり考えていたのに、なぜ急に弱者側につく事にしたのだろうか?
あとはベルトコンベアのスピードの意味がよくわからなかった。身を投げた男性はとにかくその流れを止めたかったのだろうか?
他の方の感想を読んでこの疑問を解いてみようと思います。
テレビか映画か配信か
最初の方は非常にとっちらかったイメージでまとまりが無く、途中からまとまって来たなと思いきやミスリード。
ややめんどくさい感じをもちつつ、本筋にまとめって来たなと思うともう一段のミスリード。
う~~~ん、という性格的にはややめんどくさ系の映画です。
伏線を暴いてやろうとか、ミスリードを見破ってやろうとか、その手の癖(へき)がある方にはなかなかの味付けではないだろうか。
アンナチュラルやMIUとか、いろいろ盛り込んでにぎやかです。
しかしながら映画にはテクニックだけではなく、出汁というか、重力というか、なにかが欲しい。それはミスリードの連続で揺さぶりをかけられるのとは、本質的に違うものです。
針先で大きな鉄球を支える彫刻の様な、こころに何かしら不安やジワリやガツンなど訴えかけるものが欲しい。そうでないといわゆるテレビドラマ映画になってしまいます。
素晴らしい臨場感!!
最後までよく練られたストーリーにひきこまれました!
映画館で見るのに相応しい映画
利益至上主義への批判?
わたしたちは同じレールの上にいる
大袈裟ではなく人生で1番何度も繰り返し観ているドラマがアンナチュラルとMIU404なので『シェアードユニバース映画』とても楽しみにしてました。
期待どおり2時間あっという間で色々な仕事をしている人達で世の中が成り立っていて、そのどれもが大事な仕事でみんな同じ世界線で生きている。
ドラマと映画がなんの違和感もなく繋がっているのが観ていてとても楽しめました。
日本人は良くも悪くも真面目で勤勉で約束を守る。
いったいいつから配送料無料、翌日配送が自分の生活の一部になっていたのかわからない程、当たり前になっていて、2024年問題、ドライバー不足、過重労働による過労。ニュースで見聞きはしていたけれど、どこか自分とは無関係のように感じていた。けど無関係なわけがなく、わたしたちは同じレールの上にいて、誰かの便利な当たり前を支えているたくさんの人がいる事をつい忘れがちになってしまう。
そしてその便利な当たり前を支えるしわ寄せはいつだって弱者と呼ばれる人達にくるものだ。
利用する消費者に何か少しでも出来ることはあるのだろうか。
野木さんの脚本はあった事をなかった事にはしないし、間違えたらまたやり直せばいいという軸のようなものがあるように感じていて、きっとそこが野木脚本に惹かれる理由なのかもしれません。
無事、パンフレット購入出来たのでゆっくり読みたいと思います。
これからも野木さん、塚原さん、新井さんの作品を楽しみにしてます。
長ったらしい割に肝心な部分は説明わからなかった
よくこのテーマでヒットさせたよ
物流業界を舞台にした社会派エンタメ。
周りの人々が皆面白いから是非見た方がいいというので観に行った。
ブラックで地味な物流業界の社会的問題を扱っているが、TVドラマと上手にコラボさせ、満島ひかりの明るさでコミカルでライト感も上手に出しており、業界を知らない若い人や女性でも楽しめます。
それにしてもこの映画で描かれている物流業界の問題は本当に深刻で、知ってる人なら全然新鮮な話でもないが、電子商取引の発展で、物流が市民の末端まで浸透しており、知らない人にもこの問題が知れ渡るきっかけになるのであればこの映画の社会的意義は十二分に評価されるし、ヒットしなければ問題が注目されなくて作る意味が半減になってしまう事を製作サイドは分かっているからこそ、TVドラマとのコラボに固執したのだろうと想像させるほど、パワーを感じる映画でした。
結局、ウチの家族全員が何らかの形でこの映画に出てくる世界に関わっていて、それも興味深かったけど、多分、関わっていない人はいないんじゃないかな。
それくらい物流は社会のインフラで、大事で、もっと皆がコストを負担してあげるべき業界だと思う。
というわけで沢山の人に観てもらえることを願います。もちろん面白いから。
BGM?サントラ?が大きすぎた。 ストーリー的には良いと思ったけど...
物流業界の問題
社会問題をサスペンスにして見やすくした作品
私たちが何気なく利用している物流について、モノの流れや仕事内容、今起きている問題を紹介する映画。
問題提起にサスペンス要素を加え、エンターテイメントに仕上げていて楽しめました。陰謀がありそうに描いたり、主人公もスパイかのような印象を与えたりと見せる工夫をしつつ「現実はこんなもんだよね」って小さくまとめるところが日本映画っぽいなと思いました。
あと色んな別作品が共演していたようですが、知らなくても問題なかったです。豪華なキャストが度々登場して、ストーリのキーマンになるのかと思ったら本筋には絡まず、不思議だなってキャストがきっと別作品の登場人物なんだろうって感じです。
一粒で二度美味しい
導入部うまいですね。一気に引き込まれました。
何の情報も無しで行きましたが。
途中からチラホラ、、これってアレの劇場版だったの?
と思いきや、、どこかで見覚えのあるドクターが。
なるほど。
役者さんたちの演技に加えて大手通販の物流システムが圧巻でした。
リアルに凄いなと。ちょっとアニメのサイコパスのシーンのようで
これって近未来でも何でも無く、今のリアルなんだ。
ブラックフライデー私も利用させていただいてますし、
昨日頼んだものが今日届くって凄すぎる。
人間がシステムを動かしてるんじゃなくて
人間がシステムに組み込まれているような。
名も無き人たちの血と汗が今の便利を支えているのだけど、
便利すぎるって良いことなのかな。
最後の最後に、洗濯機の伏線が良かった。
様々な感情が交錯する倉庫
大手ショッピングサイトの物流倉庫から出荷された荷物が爆発する連続事件に関係する人々の話。
事件の全貌を追う機動捜査隊や、通常業務を遂行する様々な立場での解像度が高く思え、終始引き込まれました。
誰も彼もが力を尽くして実直に生きているのに、やりきれない。報われないとも違う、この気持ちを何と呼ぶのかわからないけれど、様々な人のそれぞれの立場を作品を通して想像し、何度も胸に迫るものがありました。
登場人物については、倉庫の主な関係者が限りなく人数を絞られていたことで、会話が散漫にならずストーリーに集中できてよかった。緊迫感のあるシーンが続く中息を抜くことができた配達員親子のシーンは微笑ましかった。上映期間中にまた劇場に足を運べたらいいな。
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