ラストマイルのレビュー・感想・評価
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面白い!
テレビドラマから生まれた二つの世界「アンナチュラル」と「MIU404」の同じ世界線で展開される物流システムの仕組みを利用した爆弾テロとそれに立ち向かう物流センターの人たちの物語。
アメリカのネット販売大手が日本で行う大型セールBLACKフライデーの商品の中に爆弾が仕掛けられていて、利益を追求したい企業と板挟みに合う運送会社、犯人を追う警察との戦いが繰り広げられる。
犯人は誰か、目的は、どうやって爆弾を仕掛けたか。
多くの謎が少しずつ紐解かれていくと、、、という最初から最後まで、野木脚本が冴え渡っていた。
モデルはもちろんAmaz◯nと、大手運送会社のクロネコ、佐川が起こした物流コストの問題をベースに無差別な小包爆弾という現実に有り得る問題を上手く物語に落とし込んでいる。
大企業の利益最優先の部分を皮肉り、最後は気持ちの良い
終わり方で締めくくる。
2時間飽きずに楽しめた。
追記
MIU404パートの機動捜査隊に前田旺志郎が居たけど、ドラマのイタズラ犯が改心して警察官になったという設定だったのか。あー、スッキリした。
しかもアンナチュラルで自殺した友達の配信をした高校生もバイク便役で出てるのか。なるほど!
罪を贖う。
A●azon使いたくなくなる映画
アンナチュラル、miu404が好きだっので、その世界線の映画、と言う事で鑑賞。
上記2作のキャストがあまり出てない事で批判もあるようですが、そんなちょっとのシーンにこの人が!?という豪華さと、既にキャラクターとして成立している人物がちょこっと出てくるだけで、映画の世界観の解像度が増していて、個人的には程よい塩梅だったと思います。
本編は社会派エンタメとして飽きる事なく鑑賞することができ、出演者も実力派揃いでとても楽しめました。
またam⚫︎zonをモデルとした外資企業の利便性にハマった日本国民に、日本の物流企業が酷使されている実情が徹頭徹尾描かれ、気軽にポチったり、キャンセルしたりしていた自分を恥じました。
映画鑑賞後Ama●onで定期お得便で注文している商品のキャンセルしました。
自分で買いに行けるものは自分で買いに行かないと、自分も破滅するまで酷使されてしまうのでは無いかという恐怖が鑑賞後心をよぎりました。
余談ですが、この映画プライムビデオで配信するんですかね。
ここまで企業批判されても人気作だからamaz⚫︎nも配信するのか、ちょっと見ものですね😅
恐怖の爆弾テロ
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ひかりが物流倉庫のセンター長として赴任する。
するとその倉庫経由の配送品が爆発する事件が連続で発生。
さらに全部で12個あるという爆弾テロ予告動画が公開される。
その動画制作の決済履歴から、元社員の倫也が容疑者となる。
が倫也は何年も前から植物状態であることが判明。
ブラックな労働環境に、鬱になって自殺未遂したのだった。
犯人はそれを恨んだ倫也の元彼女で、既に自ら爆弾自殺してた。
ひかりもこの会社のブラックさで精神を患った経験があった。
そしてこれを機に会社を辞める。
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ひかりや倫也の弱さや葛藤が事件の背景にあるにもかかわらず、
何か今イチ共感することが少なかったな。
まあ犯人探し物としてはふつーに面白いのやが。
しかし宅配便の無差別爆弾テロなんて、ホンマに最低よな。
宅配便を開封するのが当面怖くなるやんけー。
あとタイトル、最後までラストスマイルと思っとったわw
満島ひかりが素晴らしい!適役!大切な荷物を届けるラストマイル。 配送業者の誠実な想いVS大企業利益追求の弾圧。 世界規模の大手外資系インターネット・ショッピングサイトといえば…。
ショッピングサイトの荷物が次々に爆発する連続爆破事件が発生。
センター長に着任したばかりの舟渡エレナが危機に立ち向かう。
誰もが実在の企業を想定する【世界規模の大手外資系インターネット・ショッピングサイト】「デイリーファスト」。
その巨大な発送センターに、次々に出勤する大勢の社員たちを描く高揚感、心地よいワクワク感。
そこに、新任の若い女性のセンター長が登場。
いかにもやり手であることがわかる段取りの良い、歯切れのいい仕事の進め方が、観ていて実に気持ちいい。
満島ひかりの個性と演技が実にぴったりです。
冒頭の登場から物語に一気に引き込まれます。
そして突如起きる、事件ものの定番ともいえる連続爆弾事件を通して、物流業界の仕組みや内幕、問題点、それらを支える多くの人々が描かれていく。
二転三転する犯人捜し、ミスリードもサスペンスとして面白い。
ドラマ「アンナチュラル」「MIU404」のメンバーが登場するユニバースも、本筋に邪魔することなく、それぞれが見せ場があって、作品に色を添えている。
「すべては客様のために」という、いかにも善意に満ちた企業のスローガンも、結局はすべて巨大企業の利益追求に言い換えられるという皮肉。何とも外資系らしい。
これに対して「ラストマイル」という物流業界の用語の持つ意味の重さ。
荷物を受け取ったお客様の笑顔のために、休憩時間をも削って、黙々と一つ一つの荷物を届ける配送業者の気持ち。
これを演じる火野正平の演技がいい。
いかにも日本らしい美徳も、大企業に有利な条件を押し付けられて、疲弊していく問題を、娯楽映画に昇華していて実に見事です。
そして、虐げられた人々が団結して反抗する展開も盛り上がる。
最後は、高品質の日本製白物家電と、倒産したその電機メーカーに勤めていた元社員で今は見習い宅配担当者がヒーローという結末。
様々なすべての要素をここまで完璧にまとめ上げる、製作、演出、特に脚本の力!
さすが、野木亜紀子、お見事です!
壮大な事件も最後は、一つの荷物の小さな幸せで気持ちよく締めくくる。
良い意味で、連続ドラマ的な終わり方が爽快でした。
みんな、誇りを持って仕事してんだっ!
非常に邦画らしくないスピード感が出てたね。邦画もここまで来たのかあ、という印象。
他の番組との絡みもあるけど、直接絡んでないのもよいバランス!
見応えあったから、★5でいいよね。
気になったのは、早い段階で満島ひかりが犯人?っていうミスディレクションがあってさ。あのタイミングだと、「あ、違うよね」っていうのがわかりまくり。ここがもったいないかな?種明かしもあっけない。このミスディレクションをもう少しあとにして、種明かしも後にすれば、もっとミステリー感が出せたのになあ。
満島ひかりの役所が、聡明「すぎ」かもなあ。仕事のテキパキさがそのまま犯人探しにも生かされ「すぎ」てスーパーウーマン的に描かれたのは少しなあ、、、と。
全体的にはテンポ感よく行ってたしね。この手の邦画だと配役で生死がわかっちゃうけど、そもそもほとんど死者が出てないのもいいバランスだったなあ。
さあ、困ったぞ。「今年1番」が次々と、、、良いことだけど。
気軽にポチれないかも
不条理な世の中で生きていかなければならない
決して他人事として捉えられない作品だと感じた。
これが日本の現状で、現実であることを突きつけられたような気がして、ある意味でショックを受けた。
特に最後のシーン。こんな不条理な世の中でも、明日も明後日も変わらず生活を続けていかなければならないことへの残酷さが身に染みた。
miuやアンナチュラルの頃から、世の中の不条理さを表現しているように感じてたけれど、今回の映画でそれらの結論が出たような気がした。
世の中は不条理で、残酷、だけど、その中でも必死に普通に当たり前に生きていかなければならない。そのような残酷な世界であることを、この作品を見た人全員に感じて欲しいなと思った。
miuやアンナチュラルで子供だった子達が社会に出て生活している場面が何度かあり、不条理さを知っている彼らがそれでも一生懸命に生きている姿として映り、心打たれた。
犯人があそこまで恨みをもつようなことなのかは気になったのと若手刑事...
エンタメで終わらせるのはもったいない
エンタメとして面白いだけじゃなく、裏テーマ(なのか?)が深くて、見終わってからずっと考えてる。見る立場によって「正義」は変わる。その正義が暴走すると倫理観ってふっとぶんだなと。気付かないうちに、もしかしたら自分も加担してるかもと言う気持ちに。
息もつかせぬ展開は見事
最後の最後まで気が抜けなかった。この映画、満島ひかりさんが主役だと思うけど、脇を固める人たちの思いや人となりが分かるのも、より映画の世界に没入できる要素だと思う。関連ドラマを全く知らなくても、映画は楽しめるのでぜひ!
鑑賞後に自分に残った問いが重すぎてまだ消化できないし、2回目に行くのが怖かったけど、近々2回目に行くことにした。1回目はストーリーを理解したかったから俯瞰で見てたけど、今度は主人公のエレナにどっぷり入り込んでみようと思う。彼女の視点で見た時に、どんな世界が見えるのか。
テーマがよい
テーマは凄く面白かった。物流ってこんなに複雑な流れになってるんだとか、末端のドライバーって働きに対しての給料そんなに低いんだとかということを調べるきっかけになった。
他作品で出演した人物やBGMが出てきたのは、知ってる人にとっては嬉しい人もいるのかもしれないけど、この作品にとっては少しノイズになったような気がした。穿った見方かもしれないけど無理に出演シーンを増やし、蛇足なシーンも増えてるのではと思ってしまった。自殺未遂したヤマサキの苦しさを、過去を、もう少し掘り下げた描写が欲しかった。
ただ、洗濯機の下りは結構好きだった。洒落た伏線回収だなと思った。
もう一度見ると色々更に見えてきて面白いのかもだけど、劇場じゃなくて家で見たい。連続ドラマでじっくりやったほうが合ってそうな作品。
巨大ショッピングサイトの運営はエッセンシャルワーク
話の筋としては、Amaz○nの日本法人がヤ○ト運輸を虐め、Am○zonの日本法人は米国本社に虐められていたという話です。
市川の道路が封鎖されるあたりも、塩浜の倉庫で間違いないと思いますし、上映中もずっと頭の中はその2社に置き換わってしか観れませんでした。
さて、本筋。
最初の爆発の被害者の指に指輪が見えた気がして既婚者なのかなと思いましたが、ここが後々ポイントになるとは思いませんでした。
とは言え、新センター長が犯人みたいな流れになった時には、それまでの彼女の立ち居振る舞いがテロ行為と全く噛み合わないので、即違うとも思いました。
結局、犯人らしき人物はたった1人。
で、その犯人はじゃあ今どこなのか?
ここがサスペンス的には肝なのかもしれませんが、そんなの警察が捜せばいいんじゃん?あまり興味ないなぁ…と、既にそのあたりまで話が進んだ時には、そんな気分になっていました。
というのも、最初は確かにサスペンス気分で観ていましたが、早い段階で流通業・運送業の大変さに目が移ってしまい、この事態をどう収拾させるのか?だけに気持ちが入ってしまっていましたので、テロ前に犯人が自殺していたのは、トリックとしては面白いけどまぁあるだろうなぁ程度の関心度。
それよりも…
すべてはお客様のために。
サラリーマンなら嫌ほど体験する建て前と本音。
「会社の利益のため」と言う副センター長に対し「違う、お客様のため」と社是を言うセンター長。
全くもって苦い、苦々しいです。
本人は、米国本社からの示唆で犯人と繋がる情報を削除したり、本国の株式市場が開く時間を考慮してマイナス情報の発表のタイミングを決めたりと、全面的に会社の利益のためにしか動いていなかった上でのセリフ。
とは言え、使える物は何でも使えとばかりに警察官を検査用員としてでも、とにかく出荷を止めない姿勢は、鬼気迫るぐらいの凄みを感じました。あのくらいの押しの強さがないと外資で生き残れないのかなと、ちょっと引いたくらいです。
それと運送業者も、安い請負料金のため、常に人手不足と高齢化で厳しいところに、危険物混入の責任まで擦り付けられそうになるところも、一般的な会社でもよくありそうな力関係の話だなと心を痛めて観てしまいました。
ただ、この業界自身も、早く人海戦術に頼る仕組みから切り替えていく技術やインフラを整備しないと、この問題の根本的な解決には至らないわけなのですが。
それもこれも利益優先の行動というより、ここまでの巨大なショッピングサイトになると、他の様々なエッセンシャルワークとも密接に関わってしまっていて、最早止めることは許されない状況であるという事実。
自分としては、その部分がこの映画で一番身に染みたところでした。
和製アベンジャーズ(笑)
うーんこれは…
エンタメなんだろうか?
この映画では「アンナチュラル」などとは違い主人公達は事件に巻き込まれた当事者ですが「ノンストップサスペンス」のヒリヒリ感はなく、ほとんどが社内や関連会社との揉め事や愚痴で、すごくモタモタしてて、ストレスに感じました。
挙句、色んな人が色んなムリをして傷つきながら事件が解決しても、現実はほとんど変わらないという虚しさだけが残り、エンタメというより「まあ、結局、現実ってこんなもんだよね」という中途半端なドキュメンタリーみたいなものを見た気持ちです。
シェアードユニバースとかいうのはエンタメ感を盛る為の舞台装置なのでしょう。
「あー〇〇さん、出てる」が楽しめる人にはいいのかもしれません。
個人的にはほとんど楽しめなかったけど、それもうっかり言いづらい困った作品見ちゃったなと思います。
無関心領域
堪能
満島さんが覇王色を纏ってた。
めっっちゃくちゃ面白かった。
ど頭からラストに至るまで釘付けだった。
満島さんが異次元に良くて…彼女の一挙手一投足に惹きつけられて仕方がない。作品が終わる時にもうあのキャラと会う事もないのかと消沈する事なんてまず無いし、そんな事今日まで思った事もなかった。
以前からその片鱗はあったものの、化け物みたいな女優さんに変貌してた。
物語も無茶苦茶良くて…物流が軸にあってよく血液に例えられる。滞ると死ぬのだ。
そんな国の生命線を取り巻く環境を克明に描いているようにも思う。
本国の言い分もそうだし、日本のトップが考えそうな事だとも思うし、トップダウンの指示系統から生まれてくる軋轢とか、いちいち説得力あった。
バディである2人が信頼度を深めていく展開も大好きだし、主人公に裏がありそうなミスリードも好物だ。
アングルも凝ってるし、編集もBGMも澱む事なく繋がっていってくれる。
脇を固めるキャラも曲者揃いで嬉しい。
おそらく同局の作品である2作品を引っ張りだしてくるとこなんざヒーロー大集合みたいな多幸感さえある。
主演を張り作品を創り引っ張ってた連中がワキに回り華を添える。
同じカットに入る事はなかったけれど、ソレら従え全くくすまない主演・満島ひかり。素晴らしかった。
正しい人が誰もいないのがこれまた良かった。
なんせ冒頭からエラい力の入れようだった。
絵造りに抜かりがないというか…何故そんな事感じたか分からないんだけど、開始3分でがっつり取り込まれたような気がする。
空撮の絵なのかなぁ。
綺麗な曲線を描く高速道路の絵が印象的で、そん時は思わなかったのだけれども、都市に流れる動脈のようにも今は思う。
ヘリでのレポーター越しの爆破も良かったし、その時の台詞もセンセーショナルだった。
ただ…
満島さんが途中から180度方針を変えるのだが、そのキッカケが分からないと言えば分からないし、いや、むしろそんなもんだよ実際はと言われればそうかもしれないと思う。
でも、どうしても解せないのが寝っ転がるディーン氏だ。たぶんそういう演出がついたのだろう。昏睡状態の中村氏とダブらせたいと。彼の中でその行為が消化しきれなかったんだろうなぁ…残念だった。
伏線も丁寧に回収してくれてたし、まさか洗濯機まで伏線だったとは思わなかったのだけれど、12個目に辿り着く経緯とかハラハラする。
電話に向かい動揺を必死に抑え語りかける満島さんから、逼迫した危機感も存分に伝わってた。
最後に上司にキレる大倉氏とか。
そう言えば犯人の女性も凄かったなぁ…。
「神は細部に宿る」を体現して見せたような作品であり主演だった。
物流の根幹は人の欲深さなのだろうなぁなんて事をラストに至り感じてたわけなのだけど、主演の満島さんには無欲さを感じてみたりしてた。
船度エレナへの真摯さだけがあったのかもなあ。
いやぁー、ホントに何から何まで面白かったーー!
満島さんも監督・塚原ゆり子さんの次回作も楽しみなのである!
社会問題を巧みに盛り込んだ脚本が秀逸
「アンナチュラル」「MIU404」両方、とても面白かった。
監督・塚原あゆ子と脚本家・野木亜紀子が組んで、この二作を絡めた映画となれば、見に行かないわけがない。
両方を直に絡めるのではなく同じ世界線の別の話を核にすることで、両方いい感じで活きたと思う。双方の刑事、毛利さんと刈谷さんが出てきてバディーだなんて、にまにましっぱなしです。
通販宅配便連続爆発事件があちこちに転がっていき、過程で種々の社会問題が浮き彫りになる。
サスペンスの中に巨大通販業者の闇、vs配送業者の問題、他いくつもの社会問題を巧みに盛り込んだ脚本が秀逸。当事者それぞれの立場での力関係、苦悩にリアリティーがある。
羊(強いものに諾々と従うだけのおとなしいイキモノ)のヤギさんなんて、ほんとこの立場の人いますねと、よくあることだがそれでは彼はどうすべきなのか。世の中の常で正解はないとか。
ヤリ手の女性管理職舟渡エレナ、頭がキレ、会社のためにいい仕事をする反面弱い立場の配送業者に居丈高に負担を押し付けるなど、ほんとこういう人もいる、うちの職場の部長(女性)かと思った。
誰が見ても密林と黒猫なんだが、「◯棒」みたいなもやもやで終わるオトナなハナシではなく、エレナのバックアップで弱い立場の配送業者が巨大通販業者に一矢報いてスッキリしました。根本解決ではないが、羊も追い込まれれば反乱を起こすというのをオオカミに知らしめたのには意義がある。
エレナを日本に派遣したアメリカの本社の上司、日本での不祥事を調べさせ揉み消させる目論見が外れたばかりか、配送業者の反乱に遭ってしまいちょっといい気味です。
王子様だったのにいつのまにか、やたら横文字言葉を連発する薄っぺらな小賢しいナル男のイメージになっているディーン・フジオカ、期待通りに存在が軽い、同情されない悪でした。(笑)
伏線がいくつも仕込んであり、しっかり回収されて爽快。
良い製品だが高額、ということで廃れた日本の電気メーカー(HINOMARU)のドラム型洗濯機が信頼できる頑丈さで最後にいい仕事したとか、いい話なオチはよかった。
配送の個人業者との受け渡し指示兼記録がファックス、というは笑えるけど多分本当。「現場」とのやりとりは手書きした紙をそのまま送れるファックスが重宝されるので、日本の職場ではいまだファックス現役は多いと思う。よく知ってるなと思った。相当リサーチしてますね。
現実はこうはいかないけど、映画なんだからこういうのが良い。
脚本が良くできており、大変おもしろかった。
満島ひかりと岡田将生の二人が好演。
「アンナチュラル」「MIU404」の面々も相変わらずで良かった。
山崎が遺した「0」はどういう意味だったんだろう
配送のラストマイルを受け持つ個人業者がどれほどの苦境にいるか。
自分、そこそこの通販ユーザーだが、配送料無料を享受するのはやめてもいいです。
他作品を未視聴でも楽しめる安定の作品
本作は「アンナチュラル」「MIU404」と同一世界線で起きる事件を描いた作品であり、本作の中に2作品のキャラクターが登場するため、かねてよりファンの方は一層楽しめる作品だろう。一方で2作品を未視聴の方でも安心して楽しめるよう、本筋はきちんと保たれているのでそこは安心して良いと思う。
2作品の時と同様、一定のテンポ感で物語が進んで行く部分や、1つの目的のために多くの人が協力して成し遂げる姿、そこからのもう一波乱といった部分は今作にも残っており非常に楽しめた。特に洗濯機に関する伏線は非常に自然に張られており、最後に回収された時はすっかり忘れていたなぁと脱帽したものである。
一方でロッカーのメモの意味が作品内では語られなかったところ、センター長の舟渡エレナが日本に来た理由が後付け感のあるところ、山崎佑と筧まりかの関係性の詳細が描写されなかったところなど、若干のわだかまりは残る。
特にロッカーのメモの意味が語られないのは、コアなミステリファン向けの作品であれば納得だが、本作品はライトなドラマ視聴者向けのため、しっかりと描くべきだったと思う。
いくつか不満点を述べてしまったが、大筋の脚本は映画として非常によく出来ており、演技も一切の違和感なく進むため、ストレスなく観られる。
総じて、夏休みの終わりにおすすめしたい作品だと思った。
全939件中、561~580件目を表示