ラストマイルのレビュー・感想・評価
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静かな環境でじっくり観たい、考察好き向けの映画
『アンナチュラル』などの関連作品は未視聴の状態で鑑賞。
まず感じたのは、この作品は“ながら見”ではもったいないタイプの映画だということ。
私は新幹線の移動中に観たのですが、正直この環境では少し厳しかったです。
静かな部屋で腰を据えてじっくり観たほうが、作品の魅力をしっかり味わえると思います。
物語はとにかく情報量が多く、考察が必要な要素が随所に散りばめられています。
伏線や人間関係、社会的なテーマなどを丁寧に追いたい人には向いている内容です。
私は、考察サイトを見てようやく理解できたポイントがいくつかありました。
二回観ればより深く理解できそうではありますが、個人的には二回観たいほど強く惹かれる部分が少なかったのが正直なところです。
行き着く先は?
なんかよくわかんなかったなぁ、みんな何がしたかったのだろうか? ハ...
映画としてはイマイチ
TBS地上波の「アンナチュラル」「MIU404」と同じ製作メンバーで両作品と同じ世界軸での劇場版。主題歌は3作品とも米津玄師で「Lemon」「感電」「がらくた」。この映画にも「アンナチュラル」「MIU404」の登場人物が出演。人気連ドラのスピンオフ作品ですね。ということで、何かと話題の映画
話題なだけあって新宿あたりの映画館は軒並み売り切れなのでご近所豊島園へ。夏休みとはいえお盆明けの平日午前中で7割席が埋まってるのは大したもん。少なくとも1週目~2週目の興行成績は良いものになるんじゃなかろか。
中身は.......ちょっとなぁ、Amazonっぽい巨大ショッピングサイトの配送物に爆発物がしかけられ、残りの爆発物・犯人・動機を捜査する......のは良いんだけど、下請け配送業者の酷使みたいな問題を情緒的に扱いすぎてピントがぼやけた印象。色々不自然な設定もあって、地上波TVならともかく劇場版でこれはやや手抜き感。
『ラストマイル』あなたのブツが、ここに
取り急ぎ全日本国民および日本で生活している者はもれなくこの映画を見るべし、と強く思った。
それは単に脊髄反射で言っているわけではない。
現代の日本で暮らしている我々は、須く「物流」と無縁ではいられない。
どんなにインターネットが発達しても、どんなにWi-Fiが張り巡らされても、人はモノを食べるし、モノを使って生活する。データだけでは生命を維持できないのだ。
買い物はネットでできても、モノは誰かが届けなければならない。
その「ラストワンマイル」を担うのが、物流だ。
だが、我々は利便性を求め続ける。買った商品はすぐに届けて欲しいと願う。その欲望を抑えることができていない。
その結果、皺寄せはビジネス経済圏の「弱者」に集中し、あり得ない「送料無料」が謳われる。
人がモノを運ぶ以上、無料ということはあり得ない。確実にコストは発生しているはずだ。
日本の物流業回の市場規模は、年間およそ28兆円。これは日本全体のGDP(国内総生産)の約5%を占めるといわれている。
企業が製品を生産してから消費者へ届けるまで、発生する物流こすとは売上高の約5%。
このコストをいかに下げていくか、企業の競争力にも影響する数字であり、その重要度はますます強くなっている。
日本での輸送はトラック輸送が圧倒的に多く、貨物輸送量全体のやく90%を占めており、従事者数は約160万人。
物流業界全体の従事者数が約200万人といわれているので、約80%がトラック輸送に従事しているということになる。
日々の仕事に追われ、何のために仕事をしているのか、分からなくなりながらも、生活のために仕事を続けるうちに、身体が壊れ、心が壊れていく。
日本の物流業界では人手不足が深刻化している。
ドライバーの高齢化、労働時間の長さが人手不足に拍車をかけている。
有効求人倍率は全産業平均が1倍台であるのに対し、トラックドライバーは2倍を超えることも珍しくない。
それだけ企業はドライバーを確保することが難しくなっていることを示している。
本作は、ワークライフバランス、やりがい搾取、働き方改革、さまざまな問題の最終表着地になりつつある「物流」の世界を、リアルタイム感をそのままパッケージングしたような高解像度で鮮やかに描き切った超エンタメ作品となっている。
「シェアード・ユニバース・ムービー」と銘打って、かつて放映された地上波ドラマ「アンナチュラル」「MIU404」と同じ世界線に位置するドラマとして構成されている。
とはいえ、単に客寄せのために無理やりくっつけた感は全くなく、むしろストーリー上、重要な転換点にもなっており、ここから一気にストーリーが加速していく必然性のある構成になっている。
あの描写が実はあそこにつながっていて、あれはああいう意味だったのかと気付かされ、最後の最後まで目が離せない。さすが野木亜紀子脚本と唸ったのであった。
物流業界を扱った作品は意外とたくさんある。
有名なのはやはり楡周平さんの『再生巨流』だろうか。
宅配に関してはこちら『ラストワンマイル』がある。
さらには福田和代さんの『東京ホロウアウト』。
いずれの作品も物流業界の暗部を曝け出すと同時に、我々日本人の便利さへの依存度を深く抉る内容だ。
地上波ドラマでも近年の宅配事業者にスポットを当てつつ、本作『ラストマイル』とも実は(意図的かどうかは不明だが)関係がある作品があった。
2022年8月にNHKで放映された「夜ドラ」枠の『あなたのブツが、ここに』である。
主人公・山崎亜子を仁村紗和が演じている。
映画を観た人ならわかるだろう、この意味が。
「映画『ラストマイル』と僕の“疎外労働”体験」
物流業界の闇を描いたサスペンスだが、そこに浮かび上がるのは“新自由主義が生み出した労働の現場”だった。
ラストワンマイル——最後の配達工程。受け手からすれば当たり前の便利さだが、その裏で「迅速」「丁寧」「安価」を求められる労働者たちは、常に疲弊し、すり減っていく。
これはかつて僕自身が経験した「疎外労働」の構造と重なる。小売店を継ぎ、フランチャイズ本部との軋轢の中で自由も尊厳も奪われていった。あの時、自分がまるで“顔のない労働力”に変わっていくような感覚があった。
マルクスの言葉を借りれば、それは「自分の労働と自己に対する疎外(疎外労働)」。何のために働いているのか、誰のためなのかも見えなくなっていく。映画の中でも、システムや企業は責任を個人に押し付け、「便利さ」だけが正義になっていた。
これはエンタメ映画ではあるけれど、“僕たちが日々無意識に享受している便利さの裏側”を鋭く突きつけてくる。労働とは何か、正義とは誰のものか。観終わったあと、そんな問いが静かに残った。
注文するのが怖くなる!テンポ良く進むストーリー!
映画館で観るの迷っていた作品。
プライムビデオで配信されているのを見つけてすぐに視聴!
最初からテンポ良く物語が進んでいくため、画面から目が離せない!
MIUもアンナチュラルも見ていたので、登場人物は分かりましたがここまで長尺映るとはびっくり!
自分が注文したものが爆発するなんて(しかも爆弾の威力強すぎる!)
近年の物流問題を大きく取り上げているようで、ここまでリアルに描写していいのかとまで思ってしまいました。
阿部サダヲさんの演技さすが、、。タバコ吸ってる姿とか本当にお疲れに思いました。
大好きな満島ひかりさんは可愛くてかっこよくてとても美しかった!
買ったゲームに爆弾が仕掛けられているシーン、こちらもとてもハラハラしていました。
仕事のしすぎで休職していたという過去は、本当にそんな人日本に多そうすぎてリアル。
中村倫也さんをあの役に起用はとても贅沢だし、中村さんだからより威力があるようにも感じました。
そしてまさかまさかの伏線が。
お母さんにプレゼントをこっそり考えている、なんて心優しいんだ!
最後の洗濯機のシーンなんて、私が大好きな伏線の回収の仕方でとてもスッキリ感じました。
サブスクでの配信ありがたいです!
周りの人にもたくさん勧めるくらい面白く感じました!
これをAmazonが配信するの?
巨大物流システムを題材に
誰もがAmazonを想像するであろう巨大な物流倉庫とその配送システムを舞台に、爆弾が混入されるという事件の解決に向け、それに関わる人々を群像劇として描いた映画。
事件推理とかパニック映画的な側面もある。けれど、映画の特徴としては、なんと言っても超巨大な物流システムの仕組みや、それを支える人々(ノルマを徹底管理された(死んでも止めることは許されない)倉庫の社員から、出荷される荷物を運ぶ下請けの配送業者、そして最後の末端(ラストマイル)の配送ドライバーまで)を描き、問題提起をしている点だと思う。
「カスタマーファースト」の言葉と表裏一体の利益優先のアメリカ巨大IT企業、それに翻弄され辛酸を舐める人、建前や矛盾を抱え込みながらも、それが人々の生活を支えているという現実。
Amazonをヘビーユーズしている我が身を振り返ると、決して他人事とは思えない(でも本当に便利なんだよな)。
ストーリーとして、少し筋が追いにくく難しいと感じる部分があったけど、よくできた脚本だったと思う。
満島ひかりは、超優秀な外資系社員(でも秘密やどこか不安定な感情を抱えている)という役によくハマっていました。
最初は
良かったかなーなんでなんで?と見て進んでいくうちに楽しかった。倉庫の仕事がどうゆう風になってるか、内部の中が見れるのは楽しかった。Amazonはこうなってるのかなーとか笑
それで、あの人が犯人だったらもっと面白かったのになーって。
でも、仕事はなんでも大変。思い詰める前に、誰かに相談したり、なんとか会社が対処して欲しいと思う作品でした。あとはドラマとちょこちょこコラボしているところはめっちゃテンション上がった!!
ブラックなフライデー
邦画にしては悪くはなかった
人の存在価値「ゼロ」?いや、、、
アマプラで配信してたので鑑賞。謎解きや伏線を考えつつ、最後までハラハラドキドキでき、さらに現代の資本主義社会の問題点について批判的な目線で問いかける佳作。ドラマの名作アンナチュラルのシーンが挿入されるなど、懐かしい面々も見ることかできて楽しめた。
ネットでは考察も色々出ているが、ロッカーに書かれた暗号「27m/s 70kg →0」が、何を意味しているのか説明がないまま終わり、皆さまざまな解釈をしているようだが、メモとして、以下4つの私の解釈を残しておく。
①単純には毎秒27m進む耐荷重70kgのベルトコンベアを止める(=0)には、山崎が飛び降りればいいという意味
②山崎が飛び降りることで瞬間的に止めることはできたが、飛び降りた彼を床に移動させてしまえば、無情にも再びベルトコンベアは動き始め、全く意味がない(=0)という意味
※これが山崎が意識を失う前のセリフにつながる
③①と②から、現代の資本主義社会においては、「金=資本」こそが主役で「労働者」は資本階級にとって交換可能な単なる商品にすぎない、存在価値などない(=0)というマルクスの「資本論」を暗喩しているのではないか?
④この暗号をもっと希望的に捉えるならば、主役は「資本」などではなく「人」そのものなのだから、仕事で追い詰められたら休めばいいし、作業をみんなで止めればいい(=0)、というメッセージが込められているのかもしれない。
なんちゃって。。。★
止まらない世界…
この映画をアマプラで見てる…デリファスはAmazonをイメージしたものだと想像難くないが、自分の生活には欠かせないものになってしまっている。世界中そうだと思う。当たり前のように届く、遅配はほぼ無いし、毎日のように届く。それが爆弾だったら恐ろしいと共に、この環境、システム、歯車の一つになってしまっているのがもっと恐ろしい。会社の掲げるスローガンによって雁字搦めになる社員、そして下請けの会社。合理主義の末路なのだろうか。便利さにストップは掛けられないし、より安価に買おうとする流れは止められないし、映画は警鐘的ではあったが救いがない。ドラマを見てなくても楽しめたが、各ドラマの役者が豪華出演しているため、クセ強キャラが多く非現実的で食傷気味。爆弾魔の訴え方は人を巻き込んではならないし、満島ひかりの行動も全てには共感はできなかった。
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