ラストマイルのレビュー・感想・評価
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ロッカーの裏側に書かれたメッセージ
不条理な死に対して法医解剖医がその解明に挑むドラマ「アンナチュラル」は大好きなドラマである。全話をもう2回観ている。「MIU404」はバディものの刑事ドラマだがこちらも大好きだ。塚原あゆ子監督・野木亜紀子脚本のコンビは最強だと思っていた。どちらも続編を期待し続けていたが、この世界線を共有した「ラストマイル」で遂にミコトにも中堂さんにも志摩にも伊吹にも再び会えた。
それだけでも凄い出来事だが、本編「ラストマイル」も映画として十分に楽しめた極太のエンターテイメントであったとまず絶賛させていただきます!
映画の主役はあくまで満島ひかり、岡田将生、阿部サダヲらの「ラストマイル」チーム。脇役は「アンナチュラル」「MIU404」のチームですが、石原さとみはじめの主役級メンバーは事件解明の重要なピースを紐解くものの「ラストマイル」チームの邪魔にならないような絶妙なバランスで見事に映画の中に溶け込んでいました。その作り込み方が素晴らしい。テレビ局側が制作委員会のキモを担うTVドラマの続編ものの映画は数限りなくあるがこの「ラストマイル」は明らかに一線を画している。
いわゆる「ラストマイル」は物流サービスの最後の役目の方を指しますが、小売の現場でもレジカウンターで商品を渡す人やレストランで料理をテーブルに届ける方など最終消費者に最後に接する方は全て同じだと思います。しかしこの「ラストマイル」では単に現場が大変なのだと問うてる訳ではなく、数千人の派遣労働者がいる巨大センターの中でたった9人しかいない正社員。ホワイトキャリアの人々も「ラストマイル」を担う人々として描き、その苦悩と葛藤がめぐりめぐりこの爆弾事件へと結びついていったのです。
そして、ロッカーの裏側にマジックインキで書かれた数字の意味を見ている側に考えさせるという終わり方はこの映画を一段高いものにしていたと思います。
ちょっと無理くりの設定もあったけど、良かった!Amazon、怒らないの?
「アンナチュアル」や「MIU404」のような、伏線貼りまくりで最後の最後までどうなるか分からない展開になる、ってことを知ってる人は更に楽しめる、という映画。で、目一杯楽しませていただきました。
「MIU404」のドラマの中で、チラッと「アンナチュアル」が登場してた、というレベルじゃなく、この映画ではガッツリその世界観を引き入れてるから、ドラマファンの方々は、すごく楽しめる。知ってる人には豪華な設定!大倉孝二・酒向芳のお二人が登場で、一気にMIU404の世界観へ、石原さとみ・市川実日子・他の登場で、アンナチュアルの世界観へ誘われる。それでも、「アンナチュアル」「MIU404」を知らなくても、十分に楽しめる映画だと思う。
「踊る・・・」のカエル急便に対して、羊急便、なのかな、と。
ポチるのは、少々控えた方がいいな・・・と。Amazonにこれだけ喧嘩売ってる感じになってるけど、大丈夫なのか??とも思える。
配送のみなさまおつかれさまです
MIUは大好きだったので少し復習、アンナチュラルは未見のため全話見てから臨む。やはりキャラのその後、みたいなのを見られるのは楽しい。
内容はまんまアマゾンが舞台か?最初は批判に見えて、大丈夫かなとすら思った。
結果至上主義の米系会社。カスタマーファーストに隠れた都合の良い解釈などは、同じ外資系勤務の身ではすごく分かる、言ったもんがちの世界。まあ今の時代はもう少し交渉のしようはあると思うけど。。
ラストマイルの配達者たちの生活は規制が入った今でもさほど変わってないんだろうなと思える。流通もテクノロジーでもう少しなんとかならんもんかねえ。
満島ひかりちゃんの役が、顧客の安全を顧みない社畜になったり、過去の被害者に寄せてみたり、その心情の変化が突然すぎて今ひとつついていけなかったのと、ロッカーのメッセージはきちんと説明してくれる雰囲気だったのであれ、と思ってしまった。。けど全般楽しい映画だった。
面白いサスペンス映画
繋がる世界
闇ではあるのかもしれない
地面師の積◯といい
最近はリアルに近い会社の闇を
そのまま題材にできて
それが簡単に想像できる。
内容はまあ、さすがのキャストなんだろう。
言うまでもなく面白い。
そして全てがハッピーエンドではなく。
終わった後、他の観客が言ってたけど
「最後の満島さんは死んでいた」って
言葉がただ眠っていただけでなく
終わっても考察させられる
お客の心を良くわかってらっしゃる作品だったと思う。
コラボは無い方が良かった
創造的オリジナル脚本、スピーディで鮮やかな映像/演出、そして俳優の味の有る演技を、とても気に入った
2024年製作/128分/G/日本、配給:東宝、劇場公開日:2024年8月23日。
TV界の有名脚本家に有名監督だが、彼女たちによるTVドラマは自分は全く見れていない。
予想以上に、最初から凝った映像に惹きつけられ、スピード感が心地良く、この監督いいな・好きだなあと感じながら見てた。
アマゾンを想起させる外資DAILY FAST関東センターの映像、そこで働くアルバイト的人間の多さ、品物の圧倒的な多さ、大規模工場の様なベルト・コンベア、人間性を排除した様な巨大な配送センターの無機質性に、新鮮な驚きを感じた。
ミステリー仕立てで意外性も有るストーリー展開も、お見事と感じた。
DAILY FASTの理念が、次第に気色悪く思えてくる脚本の組み立てに感心。DILY FASTを解雇された主人公エレナ(満島ひかり)が、運送会社局長八木竜平(阿部サダヲ)や同業他社も巻き込んだストライキで運賃値上げに成功したことに思わず拍手。主人公に疑いが持たせてから明かされる犯人の意外性、何気ない会話が後で効いてくるのにも感心(爆弾避けての洗濯機内への避難等)。そして、自信満々の外資キャリアウーマン像も、リアリティを感じた(かつての仕事提携先の◯△さんを思い出した)。
トドメ的に、犯人が既に死んでいたとの謎解きには、同様の組み立てのミステリーを見た覚えが無く、独創的に思える野木亜紀子オリジナル脚本に魅せられてしまった。ただ、恋人を寝たきり状態にさせた企業とはいえ、まだ生きている訳で、自分自身を爆破させた理由は分かり難かった。
彼女のセリフから、安定した生活が欲しく、辞めたいと訴える恋人を止めた様なことが推察されたが、あくまで想像であり、その様なシーン設定をして欲しかった。ロッカーに書かれた暗号様記号も、基本素晴らしいアイデアに思えたが、彼の感情の発露なのか、後任者たちへのメッセージかは自分には判然とせず、贅沢な気もするが、もう少しその辺りを明確にして欲しかった気もした。
とは言え、物語全体を通して、ただただ効率や利益追求を第一として、事業を下支えしてくれてる人々への配慮や感謝も忘れていた主人公が、人間性を次第に取り戻していく物語となっており、大きな共感を覚えた。
主人公エレナを部下として支える梨本孔を、岡田将生が醒めた感じで、何処か謎が残る不気味さも残るかたちで演じていて印象に残った。実際彼はハッカー的優れた能力を有していて、前の職場ではその能力を限界近くまで搾り取られたという設定らしい。下請け企業としてDAILY FASTに無理難題を吹っかけられる運送会社幹部を、阿部サダオが好演。彼の生真面目さや熱心さ、それでもこれ以上やってられないという迸る感情の表現が素晴らしかった。息子と日々、壊れそうながらプライドを持ちながら配送業に従事する佐野昭を演じた火野正平の演技も、心に染みた。
自分はさんざん利用させてもらってる訳だが、実際は「〇〇〇〇は4つの理念を指針としています。お客様を起点にすること、創造への情熱、優れた運営へのこだわり、そして長期的な発想です。〇〇〇〇は、地球上で最もお客様を大切にする企業、そして地球上で最高の雇用主となり、地球上で最も安全な職場を提供することを目指しています」。映画に登場していた理念とは異なっていたが、一方で、地域社会、地域環境、配送業界といったものへの配慮は無く、理念そのものの唯我独尊性は確かに感じてしまった。
監督塚原あゆ子、脚本野木亜紀子、プロデューサー新井順子、エグゼクティブプロデューサー那須田淳、共同プロデューサー八尾香澄、撮影関毅、照明川里一幸、録音西條博介、美術
YANG仁榮、編集板部浩章、スタイリスト金順華、ヘアメイク千葉友子 山田みずき、VFXクリエイティブアーティスト早野海兵、DIプロデューサー齋藤精二、カラーグレーディング齋藤精二、音響効果猪俣泰史、ミュージックエディター遠藤浩二、音楽得田真裕、主題歌米津玄師、監督補濱野大輝、助監督鳥居加奈、スクリプター森本順子、制作担当鷲山伸人 大藏穣。
舟渡エレナ満島ひかり、梨本孔岡田将生、五十嵐道元ディーン・フジオカ、毛利忠治大倉孝二、刈谷貴教酒向芳、佐野亘宇野祥平、松本里帆安藤玉恵、小田島丸山智己、佐野昭火野正平、八木竜平阿部サダヲ、三澄ミコト石原さとみ、中堂系井浦新、久部六郎窪田正孝、東海林夕子市川実日子、木林南雲竜星涼、坂本誠飯尾和樹、向島進吉田ウーロン太、三澄夏代薬師丸ひろ子、神倉保夫松重豊、伊吹藍綾野剛、志摩一未星野源、陣馬耕平橋本じゅん、勝俣奏太前田旺志郎、糸巻貴志金井勇太、田島雄介永岡卓也、桔梗ゆづる麻生久美子、白井一馬望月歩、中村倫也。
便利な生活の裏には!
物流関係の話
主人公に違和感
終始ドキドキ
最後まで主人公を好きになれなかったかな
物流問題に一石を投じる納得の作品でした
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