「社会派おり混ぜエンタメサスペンス」ラストマイル まままさんの映画レビュー(感想・評価)
社会派おり混ぜエンタメサスペンス
クリックして本文を読む
運送の現状の問題をエンタメ映画に混ぜ込むというなかなか珍しく難しそうなことをしている
大きなシステムの中に、低賃金な歯車として働く大量の人間
ブラックな実情や、それによる自殺、しかしその中で懸命に働くお仕事ドラマ
テーマ的にはきっとシリアスにドキュメンタリーに描けばノマドランドのようになる
お仕事ドラマとしてもっとコメディに描けば三谷幸喜映画やハッピーフライトのようになる
テロ・サスペンスをコメディ混じりの群像劇的に描くことで、すこし踊る大捜査線的な雰囲気もある
(MIU404やアンナチュラルも多少無理矢理に詰め込まれているが、そういうお祭り的なエンタメと考えればまあまあ許せる範囲)
満島ひかりを中盤怪しい人物のようにあえて演出しているくだりは、だいぶ嫌いなタイプの演出
その場しのぎの演出
発言や行動も、最後まで見て思い返せばかなり不自然で整合性がなさすぎる
・ベルトコンベアを止めるべく飛び降りる(2.7m/s→0)
・前半戦はなんとか運送を止めないようにする主人公が後半ストライキに肩を貸す
などなど現代社会の止まることのない大きな流れを少しばかり止めようとする意志はなかなかいい
コメントする