「試みは素晴らしいし面白いが‥」ラストマイル ほくほくさんの映画レビュー(感想・評価)
試みは素晴らしいし面白いが‥
友人から「アマゾンや物流の話」と聞かされ期待値も上がり観に行った。
社会派ドラマだと思っていざ見てみると、爆弾もののサスペンス・ミステリーじゃないか!!人に説明するときに「爆弾<アマゾンや物流」と伝えるのはちょっと違う。
まぁそこは置いといて、アマゾン(映画内では別会社)と運送会社の関係性などを描かれていて中々面白いながらにも、リアリティがかなり薄いところも散見できた。
例えば爆発の強さの割に死者が少ないとか、満島ひかりが演じるエレナはなかなかぶっ飛んでいて、いちセンター長の立場ながらに上に相談なしに1台何百万円もしそうな爆弾の為の検知器を複数台買ったり、日本支社の代表と直接かつ何度も連絡を取れるなど、とんでもない権限を持っている事とか。
運送会社についてはリアルな闇も映していたらもっと良かったかも。場所や時期などにもよるけど集荷センターで荷物はもっと投げているから、今回みたいな爆弾ならそこで爆発してるし、あんなにまともな配達員(火野正平)みたいなのもそうそういない。
ストーリーの違和感としては、正社員は非正規社員と違って手荷物検査などなく工場内に入れるので犯人はその中にいるのでは!?と真っ先に思わなきゃいけない事なのに、しばらくはエレナを犯人かもと思わせたいが為、あべこべ現象が起きてしまう。
あるところでエレナが犯人では?という予想が立ってくるわけだが、真犯人が分かったときのガッカリ感。外国人のような顔の女性で「誰?(キャストとして)」という感じになり、エレナが犯人のほうが盛り上がったなぁと。
他のドラマのキャストを登場させるやり方はとても面白いと同時に、異物を混入させてしまう事にもなりそうで難しいところ。個人的には星野源だけ変だな、と。始めの車のシーンで素人が演技してるのかと思った。
気になってしまうところを多く書いてしまったが、なかなか見応えはあって星4つにしました。