「資本主義の中の労働力の無力さと、それでもラストマイルを担う者として...」ラストマイル ぱきさんの映画レビュー(感想・評価)
資本主義の中の労働力の無力さと、それでもラストマイルを担う者として...
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資本主義の中の労働力の無力さと、それでもラストマイルを担う者として私達はどう生きるかを問うている作品。
仕事に対するプライドを各登場人物は持っていて、それにより世界が回っている。
しかし、それらのプライドはあくまで巨大資本の歯車、労働力として消費される土台の一部でしかない。
それでも、1人の自殺から導かれた事件によって巨大カンパニーを止めるストライキは起こった。
やはり社会を作っているのは現場の一人一人の労働力であり、ラストマイルを担うものが世界を回している。
巨大資本の歯車であることを知りながら、それでも自分の仕事の価値を信じ、プライドを持ち続ける大切さを描いた作品だと感じた。
内容的には、アンナチュラル、MIU404でも語られていた仕事に対するプライドが、ここでも力強く語られており、見ていて背中を押してもらえる良い作品と感じた。
また、満島ひかりの演技が素晴らしかった。
葛藤を持ちながらも、自身の正義を確固として持ち行動できる人物。また、持ち前のミステリアスな雰囲気より、作品をより深く魅せることができる存在。
満島ひかりをキャスティングしたことが、この作品の1番の成功点だったのではないか。
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