「他作品を未視聴でも楽しめる安定の作品」ラストマイル すんさんの映画レビュー(感想・評価)
他作品を未視聴でも楽しめる安定の作品
クリックして本文を読む
本作は「アンナチュラル」「MIU404」と同一世界線で起きる事件を描いた作品であり、本作の中に2作品のキャラクターが登場するため、かねてよりファンの方は一層楽しめる作品だろう。一方で2作品を未視聴の方でも安心して楽しめるよう、本筋はきちんと保たれているのでそこは安心して良いと思う。
2作品の時と同様、一定のテンポ感で物語が進んで行く部分や、1つの目的のために多くの人が協力して成し遂げる姿、そこからのもう一波乱といった部分は今作にも残っており非常に楽しめた。特に洗濯機に関する伏線は非常に自然に張られており、最後に回収された時はすっかり忘れていたなぁと脱帽したものである。
一方でロッカーのメモの意味が作品内では語られなかったところ、センター長の舟渡エレナが日本に来た理由が後付け感のあるところ、山崎佑と筧まりかの関係性の詳細が描写されなかったところなど、若干のわだかまりは残る。
特にロッカーのメモの意味が語られないのは、コアなミステリファン向けの作品であれば納得だが、本作品はライトなドラマ視聴者向けのため、しっかりと描くべきだったと思う。
いくつか不満点を述べてしまったが、大筋の脚本は映画として非常によく出来ており、演技も一切の違和感なく進むため、ストレスなく観られる。
総じて、夏休みの終わりにおすすめしたい作品だと思った。
コメントする