「塚原監督x野木亜紀子脚本による最高のエンタメ作品。」ラストマイル しゅんいちさんの映画レビュー(感想・評価)
塚原監督x野木亜紀子脚本による最高のエンタメ作品。
『アンナチュラル』『MIU404』とのシェアードユニバース作品ということで、発表当時からずっーーと楽しみにしてた作品♪
前情報をなるべく入れずに観にいきましたので、伊吹や志摩が出てきたりミコトが出てきたりで…
わーきゃーでした。
物語が進み
中盤で、山崎 佑という人物が出てきて、中村倫也さんが演じてるんだけど…ほぼセリフなしであれだけの役を演じきり流石のひとこと。
そして…
満島ひかりの演技は
今回の日本アカデミー賞を受賞してほしいと思える迫真の演技で
特に、後半の玩具の箱を開けようとするシーンは素晴らしかったです。
アンナチュラルからずっと観てきたので、窪田正孝さん演じる医学生も今では立派な研修医さん。
「あ、結局…どうするんだろうなぁ」とか思ったり
MIUの麻生久美子さん演じる桔梗さんも西武蔵野署の署長さんだったり、前田くん演じる高校生もすっかり社会人として機捜に配属されてたりと…
なかなか時間経過によるニヤリな展開にも目が離せなくて
伊吹と志摩のコンビが
メロンパン屋偽装公用車から普通の覆面パトカーに変わってたのもニヤリ。
大倉さんと酒匂さんのコンビ。
Wしょうへいコンビ。
ある種のバディものでもあったなぁ〜と
それを、緻密な脚本で畳み掛けるので、一瞬でも見逃すとボタンの掛け違いの如く無意味なツッコミが噴出するという、なんともスマートな罠に満ち溢れた作品。
噛めば噛むほどにいろんな味が染みてくるが…
途中で止めると、美味しいまでいかないという人も続出しかねない
なんとも、危ういといえば危うい作品だと思いました。
前2作の『アンナチュラル』『MIU404』を観なくても楽しめるのは楽しめるけど…
なんていうか…それはあくまで詭弁であって
ハッキリ言わせてもらうと
『アンナチュラル』も『MIU404』を観ずに本作品を鑑賞するのは、白飯だけをオカズも何も無しで食べるようなもんだと思います。(大倉さんに「例えヘタクソですか?」って言われそうですが…)
まぁ…ネタバレ感想なので
もう、すでに観賞してる方が読んでると思うので今さらですが
アンナチュラルとMIU404を全話観てからラストマイルを観にいってほしいものですね。
井浦さん演じる中堂さんの心理描写もアンナチュラル後の中堂さんなんだねと…そこだけでも感動できます。そもそも…
冒頭の「西武蔵野行き」のバスを見た時点で西武蔵野署が出てくる!と思えるとこから、大倉さんの顔が脳内でチラチラするのは、観てるからこそなんです。
そういう体験って
映画館ならではだと思うんですよね。
ホームシアターでもいいですが…
いろんな地域からバスや電車を使っていろんな思いのある人達とこの映画館のスクリーンの前で同じ作品を堪能するエネルギーの共有、交感は…
ホントに映画館ならではなので
ぜひ!ドラマ2作品を観賞してから観に行って欲しいですね〜♪