「監督塚原あゆ子×脚本野木亜紀子×豪華俳優陣」ラストマイル kimrさんの映画レビュー(感想・評価)
監督塚原あゆ子×脚本野木亜紀子×豪華俳優陣
試写会で鑑賞。アンナチュラル、MIUのファンは勿論、ドラマ未視聴でも充分に楽しめる。
監督:塚原あゆ子×脚本:野木亜紀子、この2人の手掛ける映画を見ない選択肢はないだろう。
2人のファンになるきっかけでもあったアンナチュラルとMIUの面々がこの映画に出演すると知った時は嬉しくて涙が出た。
この2作品は何度も何度も見返してきた。そして多くのファンがそうであるように、私も続編を強く望む1人だったからだ。嬉しくないはずがない。
それと同時に少し心配でもあった。
今作の主人公は満島ひかりさん演じるエレナ、そして物語の舞台は巨大物流倉庫。UDIラボでも、警視庁でもない。
決してメインではないであろうアンナチュラル、MIUメンバーが出るということをこんなに大々的に発表して良いのだろうか。勿論、例え少しの出番であろうと嬉しいし、こうして事前に情報解禁してくれる事もとても有り難い。
でも、そこばかりに気を取られてラストマイルという今回の物語に没入出来ないのではないか。
公開日がどんどん迫る中、ワクワクした楽しい気持ちの中に少しだけ不安が混じっていた。
しかしそんな心配は杞憂だった。
試写会で実際に映画を観て、やっぱり野木亜紀子脚本が好きだなぁと改めて実感した。
会話のテンポ、言葉のチョイス。目まぐるしく展開されるストーリー。
塚原監督も言っていたが、ドラマを知らなくても何も問題ない。
配送された荷物が爆発するという事件を追う過程で、当たり前のように警察が出てきて、死因究明の為に解剖医が出てくる。そしてそれが、MIUのメンバーであり、UDIのメンバーだった。
物語の流れで自然に、当たり前のようにその場所に存在している。私はそれが凄く嬉しかった。
一件落着、めでたしめでたしで終わらないラストも個人的に凄く好きだ。
この映画で提起されている問題は、そう簡単に解決しないし、きっとこの先も解決することはないんじゃないかと思う。
私もネット通販を利用するが、快適で便利になっていく裏で誰かが悲鳴を上げている。
もしかしたら近い将来、悲鳴を上げているのは私かもしれないし、家族や友人かもしれない。
エンドロールに流れた「がらくた」も映画を観る前と後では全く違って聞こえた。
明日はいよいよ公開初日だ。
今度は自分でチケットを買って観に行きたい。