ジェントルマンのレビュー・感想・評価
全38件中、21~38件目を表示
荒唐無稽な映画だけど、意外とハートフルなオチがあるので清められてしまいます
2024.2.14 字幕 T・JOY京都
2022年の韓国映画(123分、G)
ある興信所の男が事件に巻き込まれ、敏腕検事の肩書を借りて暗躍する様子を描いたサスペンスミステリー
監督&脚本はキム・ギョンウォン
原題は『젠틀맨』で「紳士」という意味
物語の舞台は韓国のソウル
興信所を経営するヒョンス(チュ・ジフン)は、少女ジュヨン(クォン・ハンソル)から犬探しの依頼を受けていた
犬の居場所は目星がついていて、ヒョンスはジュヨンをそのコテージまで案内した
「30分経っても出てこなければ向かう」と告げ、その時刻になっても何も起きなかったため、やむを得ず現場に向かう事になったヒョンス
中に入っても誰もおらず、少女の靴だけが転がっていて、ヒョンスはいきなり何者かに殴りかかられてしまった
目覚めると、そばにはナイフがあり、ヒョンスは何かの事件の犯人に間違われてしまうのではないかと恐れる
人気のつく場所に向かったヒョンスだったが、そこにはプライベートで現場近くにいたカン・スンジョン検事(イ・ヒョンギュン)がいて、彼は誘拐犯として逮捕されてしまう
だが、警察署に向かう最中、カン検事の車は事故を起こし、二人とも救急病院に搬送されてしまった
スーツ姿であること、たまたまそばにカン検事のIDカードがあったことから、ヒョンスはカン検事に間違われて治療を受ける事になったのである
ヒョンスが自分をハメた犯人を見つけるために現場に行くと、そこには事件を担当するファジン検事(チェ・ソンウン)がいて、彼女は「イカレ女」と呼ばれるほどに腕の良い検事で、事件を自分のものにしたいと譲らない
彼女は数年前の金融事件を機に干されていて、久しぶりの大掛かりな事件に色めきだっていたのである
映画は、ファジンとチャ刑事(イム・ソンジュ)に尋問されるヒョンスが描かれ、そこで行われたポリグラフ(嘘発見器)の結果が出るところから紡がれる
その結果は「嘘」だったのだが、その嘘が何かを暴露していく回想録になっていた
映画の構造を一言で言えば、「金融事件の首謀者だったクォン・ドフン(パク・ソンウン)にギャフンと言わせるためにファジンを巻き込んだ芝居」である
犬探しのジュヨンは金融事件で財産を失った家族で、屋台の夫婦(ソン・グァンジュ&チョン・ヘジャ)も同じく被害に遭っている
ヒョンスがその事件に肩入れするのは、彼が絶望の淵にいた時に温かい声をかけてくれたのが屋台のオーナーで、それ以降、この屋台しか通っていないというエピソードを語っていた(本当かどうかは不明)
カン検事は一連の金融事件を不起訴にした人物で、中央検事長(キム・グィソン)もグルで、しかも闇クラブを通じて、一般人女性を性被害に遭わせているという実態があった
ファジンがドフンに固執するのは、その金融事件を担当して、深く掘り下げたゆえに左遷された経緯があったからである
そして、ヒョンスは自分が事故に巻き込まれて生き残る確率、仲間が捕まった時の被害などを想定して、かなりの高リスクと知りながら作戦を実行に移す事になった
映画は、いわゆるドンデン返し系なのだが、宣伝が親切なのか良識があるのかわからないが「全員、この男に騙される」で止めているところが面白い
しかも、冒頭で「ヒョンスが嘘をついている」という暴露までしていて、さらにその上を行く嘘があるというのだから凄まじい
ラストでは、ドフンから抜いた金をどうするのかと思ったら、意外な顛末まで用意していて、ファジンに彼らを追う理由を無くさせているところも粋な演出になっている
かなり難しい構成の映画になっているが、なんとなくどうなったかがわかるように作られているので、初回でも全体像が掴めるのではないだろうか
いずれにせよ、久しぶりに期待値と予測を上回る内容になっていて、とても満足のいく映画になっていた
シリアスとユーモアのバランスも抜群で、キャラも立っていて覚えやすい
悪人もわかりやすい悪人顔をしているし、暴力描写も結構エグいので、細部のクオリティもしっかりと作り込まれていた
ネタバレ喰らっても伏線拾いに没頭できると思うので、その緻密なシナリオを体感するために「おかわり」をするのも悪くないのではないだろうか
チェ・ソンウンが美しかった
興信所のチ・ヒョンスは、少女から犬を捜してほしいという依頼を受け、少女とともに森の中のペンションを訪ねた。しかし、時間になっても少女は戻って来ず、犬を探してた最中に謎の男に襲撃され、ヒョンスは意識を失ってしまった。その後、その男に捕まり、手錠をかけられ、車で連行されてる途中に乗ってた車が事故に遭い、病院で目を覚ますと依頼人の少女は行方不明のままで、ヒョンスはIDがよく見えず、検事と間違われてしまった。彼は、そのまま検事になりすまして捜査を開始し、少女を捜し出し、自分を陥れた犯人を見つけようとしたが、事件の裏にはかなりの大物が関わっていることがわかり・・・さてどうなる、という話。
なかなか面白かった。
最後のどんでん返しは爽快だった。
なぜ検事と間違えられたのか、最初は不思議だったが、なるほどね、というストーリーは良かった。
キム検事役のチェ・ソンウンが美しくて可愛かった。
少し長いが今週韓国映画を見たいならおすすめ枠。
今年65本目(合計1,157本目/今月(2024年2月度)18本目)。
(ひとつ前の作品「梟 フクロウ」、次の作品「カラーパープル」)
興信所から始まるストーリー。ここに弁護士の方やらいろいろ登場し、さらに韓国映画特有のいろいろなハイレベルなお話(ITのお話ほか)に飛ぶという、濃厚なストーリーです。
みていて少し長いかなと思いましたが、「なるほどね」というのがわかるのが最後の20~30分くらいまでで、そこでやっと「あとは伏線など回収して終わりか」と思いきや、実はさらに裏ストーリーというか「裏設定」があっちこっち隠れているという、見ていて飽きないストーリーです。
ごく少数の部分で法律(日本でいえば刑訴法にあたるもの、商法会社法ほかの知識)の知識が求められたり、あるいは韓国映画といえばそれでしょというITネタに関する知識が求められるところがありますが(後述)、今週韓国映画を見たいなと思ったらおすすめの一作です。
それにしても、犬を連れての移動は…。1月上旬だったかシネマートでやっていた犬とのロードムービーの映画がありましたが、やはり良いものですね。
なお、全般的に「長く感じる」映画ですが、序盤の導入部分で描かれる描写の大半はのちに拾われる情報なので(ダミー描写はほぼ存在しない)、細かいところまでチェックです。
採点は以下を考慮したものです。
----------------------------------------------------------
(減点0.1/「フリーWifiにつないではいけない」)
・ …という発言をする方がいますが、日韓ともに、フリーWifiは公衆用のものなので傍受が簡単で暗号化も基本的にされないという事情によるものです。
(減点なし/参考/「自動車の登記が偽物」)
・ …という発言もありますが、韓国では自動車は購入した後30日以内の登記(自動車登録、と呼ばれているが、日本の自動車登記と変わらない)が義務的に必要です(犯罪防止のためのナンバープレートの管理のほかに、売買が適正に行われたかなどをチェックする、日本の自動車登記の制度と通じるものがあります)。
※ 日本では登記について定めた法は民法では不動産の物権変動の177条だけですが(韓国民法では186条)、個別法で「これも登記してね」というものがあり、その例として「車、船舶」があります。この点は韓国も同じです(車、船舶は(日本では)即時取得ができるかどうかという問題と関係する)。
----------------------------------------------------------
エセ紳士とイカレ検事
BGMに靴音などを絡ませる導入はお洒落なんだけど、微妙に音がハマッてない…
画作りもカッコいいんだけど、狙ってる感もバリバリで、期待と不安が同じくらい膨らんでいきました。
正直、中盤までは結構退屈。
それぞれの行動の意図や流れが掴みづらい中で、時系列まで行ったり来たりして分かりにくいのも難点。
というか、公式HPは3人だけの超シンプルな相関図だったのに、登場人物が多い!笑
韓国名は区別しづらいし、顔立ちや髪型も似たキャラが多くて大変でした。
最後のネタバラシもスッキリしない。
あれが真相なら、身内しかいないのに芝居してたことになり、前半がことごとく“観客向けの嘘”になってしまう。
カン検事があそこにいた理由も分からないし、入れ替わるために命をかけすぎてるし。
奥さんの件も嘘なら、動機も薄く感じてしまう。
シリアスもコメディも演出にまとまりがなく、どういうスタンスで観るべきか最後まで定まらなかった。
横転する車内を、無闇にキラキラしたガラスがスローで舞うシーンなど、個々では面白いのだけど…
エンタメにしようとし過ぎてエンタメから外れてしまった印象。
もっとシンプルでよかったのになぁ。
ハードボイルドなチームものとしてそれなりに楽しんだ
探偵が人探しをしながら事件の真相にたどり着いていくハードボイルドもの。韓国ではこの手のスペシャリストが集まってチームで動く「オーシャンズ」的な話が多い気がする。本作は、事故のシーンでかかるマイ・ウェイやテンポよく切り替わる映像等、スタイリッシュな映像と音楽でごまかしてはいるが、前半はやや退屈。引きを強くする狙いだと思うがあまりうまくいっていない印象だ。時系列が前後する流れが若干わかりづらかった。
それでも後半になってから発生する出来事や、それに対応する彼らの活躍はなかなか見どころがあった。そして結末に至るまでの二転三転する感じも強引だが個人的には嫌いじゃない。なるほど、こういう感じの終わらせ方ねとニヤニヤしてしまった。そしてエンドロールで改めて気づく。犬は演技できなかったってことかと(実際は演技してるんだけど)。
チュ・ジフンのファン向けの映画かと思っていたが、トータルではそれなりに楽しんでしまった。もう少しシンプルにすればよかったのに。
ストーリーに付いて行けなかったけどラストが痛快だった韓国映画。 本年度ベスト級。
スタイリッシュな映像と音楽に良作の予感がしたけど目まぐるしい展開に付いて行けず(笑)
後半の種明かしでストーリーを理解したけど、時既に遅しって感じだった。
興信所のヒョンス。
ある女性から別れた恋人から犬を取り返したい依頼の中、何者かに襲われその男と乗っている車が事故に遭遇。
この事故のシーンがメッチヤ美しい(笑)
その男は意識不明の重体。
10日後位に意識が回復する見込み。
入院している興信所のヒョンス。
何故か意識不明の男の検事として捜査をする展開。
依頼主の女性が行方不明となり、ヒョンスが女性検事のファジンとバディーとなり事件を解決しようとする意味不明ストーリー(笑)
女性検事のファジンが美しい。
ヒョンスが検事に成り済ました理由が全く不明。
後半でその理由が解るんだけど、ヒョンスの緻密な計画が凄かった!
そして本作のタイトルはヒョンスその者って感じに脱帽する。
ストーリーはあまり把握出来なかったけど映像と音楽。ラストの種明かしで満足度は良好。
本作はシリーズ化したら面白いかもしれません( ´∀`)
暗**号「1818」
「依頼された事件は、100%解決する」が売り文句の興信所の代表チ・ヒョンスが失敗?から始まる話。
ある女性から、「飼ってる犬」を彼氏に奪われたから取り返して欲しいと仲間づてに依頼を受ける、依頼主と人里離れたペンションへ行くと突然襲撃をくらい…、気づくと病院のベッドで目を覚ます…。
本作観ての率直な感想はベースのストーリーに後付けの都合のいいストーリーと主役の彼をいかにカッコ良く見せるか!みたいな作りと感じてしまった。
何かストーリーはシンプルなんだけど序盤の暗い感じの映像で一瞬ウトウトしてしまって完璧にストーリーは把握出来てないんだけど、何か珍しく韓国作品にしては引きが弱かったなと思ってしまった、解説読んで楽しみにしてたんだけど。
コンフィデンスマン
的な要素がありましたね。1人の探偵の話しだと思ったら、その裏には深く想定されたシナリオがあったなんて‥。ただ、もう少しスマートに展開できてれば、もっと面白かったかも?
種明かしに脱帽
タイトル…
無駄にスタイリッシュな映像と音楽、「ジェントルマン」といいながら底辺の主人公。あぁ割と最近ありがちの二線級の韓国映画かな…と思って観てたんだけど…
いや進むにつれてそんな舐めたもんじゃない…最後のタネ明かしまで観たら、いゃぁたいしたもんだ、ってなった。
筋書きで言うとけっこう複雑なんだけど、説明部分が分かりやすい。そしてキャラクターが感情移入しやすいし、特に女性キャラクターが魅力的。検察部の検事もイランも良いよね。こういう種類の韓国映画に期待してるものを120%魅せてくれた。
「実はそもそもの初めっからxxでした…」ってのはなかなか危険なんだけど…
しかし、「ジェントルマン」って、タイトルにするほど言ってないよね。そこだけが疑問…
理解7割
「My Way」が流れる意味が不明
Hidden
軽いテイストの韓国映画かなと思ったら、テンポよく大人なカッコよさを見せてくれて、オシャレな音楽や立ち振る舞いに翻弄されつつも、しっかり芯の通った物語で見やすい作品でした。
危機的状況でのなりすましというシチュエーションものですが、チームとしての活動やトリックを見せてくれたりと、中々幅が広く、この手の作品にしては珍しく(個人比)2時間を超える上映時間ですが、飽きることなく楽しめました。
チョ・ジフンのスタイル抜群のスーツ姿から繰り出される軽めのアクションや掌握術がとても好みでした。
ワンコがある意味大活躍してくれるので、画面前でニッコリしながら見ていました。大スクリーンで見たらどうなるのかなと思いました。良い作品です。
鑑賞日 1/30
鑑賞時間 20:00〜22:03
鑑賞方法 Fan's Voice様オンライン試写会にて
実は凄腕
スティングっぽい
全38件中、21~38件目を表示